2018年 02月 28日
容積率2以上にわたる地積規模の大きな宅地評価の累乗評価、そして報道陣
慌ただしいままで、確定申告業務がピークを迎えます。
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先日ここに書いた「地積規模の大きな宅地」評価の続きです。
去年、お客様とお話ししていて、ここに書きそびれていたんですが。
東京23区内、500㎡以上で、土地の入口が容積率300%、奥が200%の宅地の場合、
地積規模の大きな宅地の減額はOK、というところまで書きました。
では、その宅地が容積率が2以上にまたがる場合、
以前から「容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価」(財産評価基本通達20-6)があります。
容積率が高い地域と低い地域にまたがる宅地については、その面積に応じ、
加重平均の方法で容積率の格差に基づく減額率を算定し、地域での影響度を乗じて調整します。
「地積規模の大きな宅地減額」と、この「容積率の格差に基づく減額率」は、
もちろん併用OKです。
通達では、「容積率の格差に基づく減額率」は、「奥行補正(通達15)から前項(通達20-5崖地減額)までの定めにより評価した価額から、容積率の格差減額を控除して評価する」とされているからです。
これは明解ですね。
また、地積規模の大きな宅地についての「あらまし」にも、
累乗適用することが明記されています。(あらましP.8(3)ホ)
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でも、ちょっと待てよ。
通達を読んでいて、この累乗適用について、???となりました。
うーん、また長くなるので、これについては、また後日とします。(^^ゞ
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ランチに出ると、
事務所ビルの青山通り沿いの1軒お隣、鹿島建設本社さんの前で、
報道陣が「出待ち」をしていました。
なんだろね、とニュースを見ると、引き続きリニア談合の問題のようです。
御用地関連といい、青山通り沿いは、報道陣の出没が激しいです。(>_<)

2018年 02月 26日
医療費控除と補填金、そして蕗の花
病院にかかって、医療費支出と、高額医療の補填金を受けたお客様の確定申告。
医療費控除の明細書が作成されていますが、
医療費の合計額から補填金の合計額が差し引かれて医療費控除の計算がされています。
その結果の差引は、9万円。
つまり、医療費控除の、そのお客様の足切り額=200万円×5%=10万円以下になり、
医療費控除、ゼロとされています。
気になって、医療費の明細をじろじろ拝見すると、
補填を受けた治療の支払額10万円に対し、補填金15万円。
補填金の方がオーバー支給なのですね。
これを「他の医療費と合わせた合計-補填金合計」としているために、
補填金のオーバー分が、他の医療費から差し引かれる結果となっています。
でも、
医療費控除で、「支払った医療費を超える補填金」については、
医療費補填金との差引計算は、補填の対象とされる医療費ごとに行い、
支払った医療費の金額を上回る部分の補填の金額は、他の医療費の金額からは差し引きません。
この部分は、次の所得税法73条の法文から読み取るんですね。
==========================
・・・その年中に支払つた当該医療費の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額を除く。)の合計額が・・・
==========================
ここでもし、除くべき補填金の括弧書きが「合計額」の後にあったら、
「医療費総計-補填金」となるでしょうが、
括弧書きが、「当該医療費の金額」にかかってるために、各医療費ごとに見る、と読むんです。
これを「医療費控除の明細書」書式では、
「(4)支払った医療費の額」の右側の「(5) (4)のうち生命保険や社会保険などで補填される金額」の欄に、
「(4)のうち」とすることで、支払った医療費の額を限度に、補填金額を記載するようになっています。
でも、分かりにくいですよね。
勢いで、補填金額全額を書いちゃいそうです。
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確かに分かりにくいですが、でもこれによって、
医療費を負担した人に対する救済になってるんです。
したがって、確定申告のお客様の計算も、
補填金のオーバー分は、チャラになりますから、
結果的に、医療費総額は10万円を超え、
医療費控除ができることになります。
医療費控除制度は、医療費負担で困ってる人への救済制度です。
所得税法のほんのちょっとの暖かさのニュアンスが感じられる気がします。
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事務所ビルエントランス脇の植え込みに、
毎年、どこからか飛んできたのか、蕗が生えています。
てことは、早ければ蕗のとうが見つかるはず、と、
時々、チェックしていたのですが、
今日見ると、既に伸びて蕗の花になっていました。
うーん、口惜しい、です。(^^;ゞ
来年こそ。。。(>_<)

2018年 02月 11日
明治神宮参り、そして渋谷公会堂建て替え
明治神宮は、2020年に鎮座100年を迎えるそうで、
その記念事業で社殿の銅板屋根吹替えの工事中。
その葺替え用の新しい銅板に名前や祈願を書いて奉納する行事があります。
弊社も、社運隆昌の祈願で、銅板奉納させていただきました。
記念に奉賛の章というお札をいただきました。

ちょうど今日が紀元祭とかで、御神輿や山車がたくさん出ていました。
寒いなかで、汗が飛び散ります。

今年も、元気に発展していけますように、
ご祈願して、お札とメンバーみんなのお守りをいただいてきました。
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帰りは渋谷経由。
途中の渋谷公会堂の建替工事の様子です。
昔のシブコーの名残は、時計塔だけですね。

2018年 02月 06日
対署連絡協議会、そして株安、ビットコイン安?
青山のリビエラ青山で、
麻布税務署さんの指定官職さんたちと、税理士会麻布支部の先生達が集い、
税務署からのお知らせや御願い、税理士からの要望等を出し合います。
特に、電子申告等の手続関連、税務相談など、
税務がどんどん複雑になり、手続も、納税者によってまだら模様、
税務署さんも税理士も、昨今は大変です。
特に、最近、OBの先生方の講演のお供をして、
ご苦労の数々を伺うにつけ、
「あちら側」での大変さが、以前に比べ、良く理解できるようになりました。
協議会の後は、確定申告がんばろう会!として、立食でした。
副支部長のご挨拶が、今日の株安ではなく、ビットコイン安の話でした。
周囲にビットコインをやっている人がいない(たぶん(^^ゞ)ので、びっくりしました。
麻布署の総務課長さんが、各テーブルを回ってご挨拶なさっていました。
お疲れ様でした。

2018年 01月 23日
遺言書検認と相続人様へのご挨拶、そして老人ホーム見学
検認には、皆様が家庭裁判所に赴いていただいたそうで、
我々は、そのお集まり頂いた後、お伺いしました。
遠距離ですので、現地確認を兼ねての訪問です。
これからのご相続の手続をご説明申し上げ、
スケジュールのお打合せ、
皆様に、今後の進行をしっかりと頭に入れて頂きます。
初めてご挨拶させていただくご相続人様にも、
よくご理解いただき、ご質問やご相談を、直接いただけるようにしました。
これから大変と思いますが、
お母様を中心に、
心をひとつに、乗り切っていきましょう。
ありがとうございました。
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ホテルの窓からの夜景です。
対岸の観覧車が見えます。

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遺されたお母様が、広いご自宅では不安だと、
老人ホームへの入居を検討なさっています。
ぜひ一緒にみてほしいとのリクエストをいただき、
帰り際に、一緒に見学に同行しました。
お客様は以前に見学なさっていて、
既にお気に入りで、我々をご案内くださるほどでした。
素晴らしい設備で、
ピカピカの石床や居室のフローリングが、高齢者が滑ったらアブなくないかな、と心配になるほどでした。
3レーンのプールで、入居者さんがクロールで何往復も泳いでいたのも印象的でした。
無事ご入所できるといいですね。

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帰りの新幹線は、名古屋の雪でのホームドア故障で、停車。
ずっとずっと動けずに、東京帰着は深夜になってしまいました。
こんなこともあるよね~、と帰ってきました。
2018年 01月 22日
大雪は学級閉鎖
2018年 01月 21日
赤坂二丁目再開発説明会
建て替え計画で西側棟を解体、
その後リーマンショックで、跡地はずっと大規模駐車場になっていました。
その跡地の再開発が始動するというので、
隣地の我々に、再開発の建築説明会の参加通知が来ました。
会場は、赤坂一丁目のインターシティエアのカンファランス。
地元民の皆様が出席します。
自宅マンションは森ビルさん、ATTは森トラストさん、で、
あまり仲がよろしくない、というウワサも聞いていましたので、
さて、どうなんだろう、と。

大成建設さんの建築で、設計士さんたちが丁寧に説明を進めます。
日照や騒音等はもとより、建築による交通量影響等の調査報告が、続々と行われます。

自宅マンションの東側のお部屋のひとたちは、対面になるので、景色が塞がれますが、
マンション建築時には、この再開発のことは重要事項説明にあったので、
日照の制限等の質問はいくつかあったものの、
特段、このことを問題にする人はいませんでした。
低層階の人は、庭園が眺望できて、いいのかもしれません。
むしろ、赤坂氷川山車の常設展示場や公演施設が作られること、
5,000㎡の大規模緑地となり、東京都の避難場所ともなること、
公開空地のため、地下鉄駅から自宅マンションまで庭園を経由してのショートカットが可能となること、
氷川神社前の電線が地下化され、かつ道路整備がおこなわれること、など、
地域的には、ウェルカム!な内容です。
国際級のホテルやサービスアパートメント、診療所が入るそうで、
よかったよかった、というところですが、
完成までは6年。
その間、隣地で、ずっと大規模工事が行われるのですから、
なかなか大変です。
(仮称)赤坂二丁目プロジェクト
2018年 01月 17日
新年会、そして紀尾井町ガーデンテラス
おとそ代わりのお酒を少々、おいしくお料理をいただきましたが、
またも写真を撮り忘れ。
うーん、事務所行事に対する感動が薄れてきたかな。。。
反省です。(><ゞ
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紀尾井町ガーデンテラスのエスカレータ脇の花飾りです。

2018年 01月 11日
税務研究会資産税事例検討会/糸山先生東京会場、そして渋谷
東京会場第2回目です。
年も明け、源泉や法定調書関連の事務に、各事務所様は突入していますが、
多くの先生にお集まりいただきました。
ご質問のやりとりの中で、不動産譲渡の際の司法書士報酬の話が出ました。
基本的に、登記関連費用は、売主にはかからず、登記権利者の買主負担です。
したがって、売主の住所変更等の司法書士報酬や登録免許税は、原則として譲渡費用となりません。
ところが、昨今、不動産売買登記の際に、司法書士が売主の本人確認及び意思確認をすることが義務づけられ、時には司法書士が売主宅まで訪問する交通費が請求されていることがあります。
これは、平成20年3月1日の「犯罪による収益の移転防止に関する法律」の施行に伴い、第4条により、不動産の売買については、本人確認及びその記録が義務づけられて
いることが根拠です。税理士にも譲渡所得税申告受任には、同様の義務があり
ます。
また司法書士会には、以前から依頼者等の本人確認等に関する規程があったそうで、司法書士が登記受任する場合に、義務づけられているそうです。
これについて、果たして譲渡費用となるか、というご質問です。
マネーロンダリング(資金洗浄)防止等、昨今の資産を巡る環境が変わっていきますから、こうした取引にも、税理士は的確に判断していかねばなりません。
ご質問の先生、糸山先生、ありがとうございました。
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夜の渋谷の歩行者天国です。
渋谷は、とても懐かしいのですが、あまりに変わってしまったので、
赤坂に戻ってくると、ホッとしてしまうほどです。
この歩行者天国のことを、
以前、地方お客様が、「騎馬戦だ」とおっしゃっていました。
対岸とこちらで人が山のように睨み合っていて、
信号が変わると、一斉に中央を目指して進撃してくる。
自分はつい、立ちすくんでしまう、と。
同じに地方出身者の私も、大きく頷いたものでした。

2017年 12月 31日
今年もありがとうございました。
去年も同じようなことを書いていたような気がしますが、
相変わらず、あっという間の一年でした。
この経過スピードは何とかならないかと思いますが、
トシなので、仕方ないのでしょうか。。。
ほんとうに、お客様とお仕事に恵まれ、
次々にいただくお仕事のご依頼とご紹介に、
息つく暇もなく走り続けています。
転んで膝を痛めたり、
出張中にエスカレータ事故にあったり、
インフルエンザに罹ったり、
怪我と病気にも、1年間、悩まされました。
おととし、バタバタで年末に予防接種に行けずにいたら、
年の初め、確定申告の入口で、
あろうことか生まれて初めてA型インフルエンザに罹患。
事務所に大迷惑をかけてしまいました。
インフルエンザの病院の治療は初回の1回で済んでしまったのですが、
何せ、他のメンバーに伝染(うつ)す訳にはいきません。
「1週間の隔離」を言い渡されて、
メンバーさんが自宅まで持ってきてくれた資料で、
自宅からのPCのリモート操作で対処したりしました。
ほんとうにごめんなさい。そしてありがとうございました。
☆ ☆ ☆
夏からは、前年に引き続き、税務研究会税理士懇話会様の事例検討会と、
吉本覚先生の資産税特別事例検討会の司会進行を仰せつかり、
全国を周りました。
先生方は、国税庁審理室、局の資産税課長、資料調査課長や訟務官室の訟務官、税務大学校教授を経てこられた方ばかりです。
折につけ、そうした時代のさまざまなエピソードを伺い、
特に訴訟関連のことなどは、
びっくりしたり、感激したり、
もちろんここには書くことはできませんが、
とても勉強になりました。
ありがとうございました。
☆ ☆ ☆
10月には、拙書「目的別生前贈与のポイントと活用事例」を新日本法規様から出版することができました。お蔭様で増刷になっているとのことで、恐縮しています。
ありがとうございました。
☆ ☆ ☆
また、先日ここにも書いたように、
4年ぶりの税務調査は、2か月かけて終了。
是認通知を出してもらい、お客様に安心していただきました。
開業当初から実践してきた法律に基づいた書面による正攻法での調査対応が、
結果を出したと自負しています。
個人的には、
2月・9月・10月と、好きなアーティストのライブに参戦。
ペンライトを思う存分振り回してきました。(^^ゞ
☆ ☆ ☆
今年は、今の自宅でのペット元年。
3月の確定申告開けと11月に、それぞれ1匹ずつ「お迎え」し、
「傾国の美女」とからかわれるほど溺愛することになりました。(^^ゞ
好きなアーティストの名前をモジって命名しています。
※傾国の美女=李延年の「一顧傾人城再顧傾人國(一顧すれば人の城を傾け再顧すれば人の国を傾く)」が語源。国王が美女に入れあげて国政をおろそかにして国を傾けること。ペットに入れあげて、事務所を傾けるかも、ともいいます。
自宅がマンションであることや、出張があることなど、制約はありますが、
短く儚い命だからこそ、愛しさもひとしおで、2匹は、我が家のファーストシートを占めています。(^^ゞ
今や自分にとって、オキシトシンとセロトニンの最大の供給源です。(T_T)♡
☆ ☆ ☆
と、ドタバタと過ぎた1年でした。
今年、ある機会で出会った曲、「Isle of Innisfree」(イニスフリーの島)です。
ケルティックウーマンがハープで謳っています。
アイルランドの詩人William Butler Yeatsウィリアム・B・イェイツの詩「The Lake Isle of Innisfree」(湖の小島イニスフリー)をベースに、ジョン・ウェインの映画「静かなる男」の主題歌にしたものだそうで、曲はカントリー調です。
https://youtu.be/lh_aO4lT7IU (音が出ます。)
が、ここでは、イェイツの原詩を挙げます。
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The Lake Isle Of Innisfree
I WILL arise and go now, and go to Innisfree,
And a small cabin build there, of clay and wattles made:
Nine bean-rows will I have there, a hive for the honey-bee,
And live alone in the bee-loud glade.
And I shall have some peace there, for peace comes dropping slow,
Dropping from the veils of the mourning to where the cricket sings;
There midnight's all a glimmer, and noon a purple glow,
And evening full of the linnet's wings.
I will arise and go now, for always night and day
I hear lake water lapping with low sounds by the shore;
While I stand on the roadway, or on the pavements grey,
I hear it in the deep heart's core.
===================
下手ですが、訳詞です。
===================
湖の小島イニスフリー
今こそ立ち上がって、イニスフリーへ行こう
土と網枝で作った小さな小屋をそこに建てて、
そこには、豆の畦を9列とミツバチの巣箱、
蜂で賑やかな森の緑地に一人で暮らすんだ
そしてそこでは、ゆっくりと訪れる幸せが満ちるだろう
闇のベールが落ちれば、そこにはコオロギの歌が始まり
深夜には星の瞬きが、昼には紫の輝きが、
そして夕暮れには、ヒワ鳥の群れでいっぱいになる
今こそ、立ち上がって行こう
夜も昼も、いつも、湖のさざ波が押し寄せ潮騒が、
道にたたずんでいても、街の灰色の歩道にいても、
心に深く聞こえてくるから。
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赤坂のコンクリートジャングルで、
理想郷イニスフリーの湖の光溢れるさざ波の光景を目に浮かべながら、
小さな仔たちと、うっとりと聴いています。