企業再生円滑化税制

 今日のお勉強です。

 平成17年度税制により、法人税における期限切れ欠損金の損金算入規定が緩和されたのです。が、私的整理の場合の資産評価損を債務免除益とぶつけることで、債務免除における企業再生を支援する、という制度ですが、それがどのレベルの私的整理まで対象とするか、が政令に期待されていたのです。

 例えば、
 バブル期に借入10億円で取得した土地10億円が現在は2億円になってしまっている場合、
 既に、税務上の繰越欠損金は宇宙の彼方へ消え失せてしまっている、
 2行以上の銀行が、8億円債務免除(ということはあまりないけれど)をしてくれる
 あるいは整理回収機構が既に債権者になっているために、他の2行が諦めて債権をサービサーに売却し、RCCへの債務2億のみが残る、というとき(このようなケースではこちらの方が現実的です。RCCの免除は、レアケースですね。。。。

 このようなとき、最大の課題は、債務免除益8億円にかかる法人税3.2億円です。
 2億の資産は売却、実現損として損出しすれば、課税は受けないじゃん、と思いがちですが、それは債権者が許してくれません。抵当権付きでは売却できないのです。

 第1の解決策は、債権者の理解を得て、会社をツブしてしまうこと。債権者もしゃあないか、と債権売却などに動いてくれます。
 法人は解散してしまい、しかるのち、免除を受け、決算までに清算結了してしまえば、免除益課税は回避できます。
 
 今回の改正の対象は、企業再生ですから、ツブしてしまうわけにはいかないケースです。

 で、第2の方法として、今回の改正法のように、税務上の期限切れ欠損金がある場合は、資産の評価損まで、損金算入してくれれば、仮に期限切れ欠損金が8億あれば、債務免除益は、課税ちゃら、資産処分もすることなく、しゃらしゃらと債務免除をやってのけることができることになります。起死回生の企業にはありがたい話です。

 今回導入された合理的な私的整理手続は、下記の要件となりました。(法人税法施行令24の2ほか)
1.公表された債務処理計画に基づくこと。
2.公正かつ適正な手続により、①資産評定は公正な価額により、②債務処理に関する専門知識と経験を有する3人以上のチームが確認すること。
3.資産評定に基づいてBS(貸借対照表)を作成。
4.上記BSや事業計画に基づいて免除額を定めていること。
5.①2以上の金融機関又は②RCC(整理回収機構)により債務免除が行われること。
6.対象となる私的手続とは、①RCCや中小企業再生支援協議会の私的整理手続、②私的整理ガイドラインに基づく私的整理手続となる。私的整理ガイドライン研究会からのに対する国税庁の文書回答では、上記を追認する。(平成17年4月19日付)

 対象を見る限り、2以上の金融機関からの債務免除や、RCCからの免除というのは、厳しすぎ!の感が否めません。まじめにそれをいうなら、遅すぎ!です。
 というより、この制度の趣旨は、これまでさんざん進んできた企業整理の最終処理を、もうこれで終わらせちゃってよね、ということなのです。つまり、救済したいのは、当然に、民事再生やガイドライン対象となるそこそこの企業。
 
 街場の中小企業は、期限切れ欠損金を持ち出すまでもなく、もう、いったんツブしちゃって、出直してよ、という政府の意図が見え隠れします。

 というわけで、あいかわらず、債務整理に注意すべきは、債務免除益、という結論です。 

 このあたりは、エクスプレス情報の平成17年改正特集に書きましたが、もう一度、触れることにしましょう。特に、保証債務履行譲渡との関連も含めて、ね。

 

# by expresstax | 2005-06-05 23:57 | お仕事  

J-REITの上昇

 J-REITが上昇しています。

 例えば、平成13年9月10日に上場時62万5千円だった日本ビルファンド投資法人さんは、現在99万4千円に。利回りは3.03%ということですが、キャピタルゲインも得られます。大量の資金が流れ込むはずです。

 思えば、上場直後の日本ビルファンド投資法人さんのスタートアップメンバーである日本ビルファンドマネジメント株式会社の投資本部 不動産投資・運用チームゼネラルマネジャー、田中 浩さんに、弊社の経営資産セミナーで、スタートしたJ-REITについてお話いただいたのが、つい昨日のことのようです。
 
 田中さんからは、コンプライアンスを含め、大変な努力のもとに、J-REITをスタートさせ、日本の代表的REITを堂々たるものへと育てるのだ、と熱のこもったお話をいただきました。

 田中さんは、サラリーマンの立場でありながら、絶えずそのときどきの時代の先端の業務を、会社の社命ではなく、自己の使命として、切り開いていかれる素晴らしい方です。その姿勢も、顧問先様に、大きな感慨を与えてくれました。

 そのとき田中さんのお話を聞いて、何社かの顧問先様がJ-REITをお買いになったそうで、「おかげで儲けさせてもらいました」と後日ご報告をいただきましたが、まだ持ち続けていらっしゃるでしょうか。

 いまでは、上場REITだけでなく、お客様自ら私的にファンド組成まで、なさるようになりました。
 時代が、高速化だけでなく、成熟化のスピードも速くなっているのを感じます。

# by expresstax | 2005-06-04 22:26 | プロフェッショナル  

社員旅行

 会議で今月半ばの社員旅行の予定が発表されました。

 今年は国内で、札幌、そして洞爺湖。2泊3日です。洞爺湖ではあの窪山さんが復活させたというウィンザーホテル洞爺に宿泊します。

 予算が、福利厚生費の税務上の制限をオーバーしてしまうので、はらはらしていたようでした。

 社員旅行はこのところ、自由行動ばかりになった気がして、
 みんな若いのに、アゴアシ付きで旅行に行くだけだったら、会社で行く意味はないかなあ、とか、
 慰安は慰安なんだから、それぞれが楽しめれば、それでいいのかなあ、とか、思い迷っていました。 

 それで、やっぱり研修を入れようぜ、と工夫をしました。
 宿泊先のウィンザーホテル洞爺で、ホスピタリティ研修を組みました。
 熱烈に(?)オファーしたら、なんとホテルが引き受けてくれました。
 それも、支配人の道上氏が自ら登場です。
 これは楽しみです。

 一つ上いくビジネスをつくる、社員旅行も、そんな感じで。まあ、プロなんだから、ね。

# by expresstax | 2005-06-03 23:03 | 折りにふれて