岸田総理の荒井秘書官が、LGBTQ(性的少数者)について、
2月3日にヘイト発言(特定の人に対して侮辱や排除する発言)したことが報道され、
結果的に、秘書官の職を更迭されることになったそうです。
オフレコとしての発言だったそうですが、
「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」というのは、
明らかに、ヘイト発言です。
オフレコでも、事に重大さから、これを毎日新聞があえて報道してくれました。
そんなヘイト思想を持った人間が総理大臣の秘書官とは。
そして「秘書官室もみんな反対している」という発言が本当なら、
秘書官室は、ヘイト思想の巣窟なのでしょうか。
荒井元秘書官は、
「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」と言ったそうで、
これも呆れました。
仮に、それがために国を捨てる人がいたとしたら、
G7の先進7カ国のうち、
日本以外の6カ国(フランス、米国、英国、ドイツ、イタリア、カナダ)を筆頭に、アジア・アフリカ・中東以外の欧米豪の国々は、
差別禁止を法制化したり、
同性婚やパートナー制度を認めていますから、
行き先は、アジア・アフリカ・中東あたりに、どうぞ、
ということになります。
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ところで、
なぜ今回の元秘書官発言に驚いたかというと、
以前に、自分の所有不動産を売却したときの話を思いだしたからです。
とても熱心な買主さんから買付の申込を受けたと、
仲介業者さんから電話がありました。
立派な会社にお勤めの、高給取りの優秀な買主さんです。
仲介業者さんは、
買主さんは、実は、LGBTQだが、それでも良いか、と訊くのです。
「そんなの個人の自由でしょう?」と答えると、
仲介業者さん、とたんに声を弾ませて、
「そうですよねっ!個人の自由ですよね!」と、
買主さんに、OKを伝えてくれました。
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なぜ、そんなことを売主に訊くんだろう?と不思議だったのですが、
もしや、
買主さんは、LGBTQだということで、
これまで、様々な局面で、あるいは、不動産賃借の場などで、
荒井秘書官のような差別的な対応を受け続けてきたのでしょうか。
なので、買ってしまえば縁もなくなる売主にさえ、
確認してきたのでしょうか。
こちらの回答を聞いて、買主さんが飛び上がって喜んでくれたそうですが、
それほどに、これまでは、
むごい現実があったのかもしれません。
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自分はLGBTQではないけれど、
LGBTQを理解し、支援する人を「アライ」と呼ぶそうです。
英語の”ally”(アライ=支援する・同盟する)からの言葉だそうです。
ヘイト元秘書官の苗字の「アライ」が、
支援者である「アライ」と、奇しくもそっくりで、
笑ってしまいました。
元秘書官氏は、秘書官の職から更迭されただけで、
政府のどこかには着任して公務についているのでしょうから、
今後は、公務員としての自分の職責と、
そして公務員であればこそ、世界の動向にきちんとキャッチアップして、
ちゃんと考えを改めてくれていることを祈ります。
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事務所ビルの前庭に、あの蕗の薹の花が咲きました。
美しい薄緑色です。
こちらは、こんなに伸びています。
がんばってるね!