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資産税の税理士ノート

カテゴリ:耳より税金情報( 62 )

 今日のご相談です。

 賃貸住宅建築にあたって、法人化の管理の仕組みと、消費税還付について、です。

 消費税還付については、お客さまがどこかでお聞きになってきたのでしょう。

 仕組みをあらまし説明しました。
 お客さまは意欲満々のご様子でした。
 お話を伺う限り、現行法のままなら、申告次第で、還付がうけられそうです。

 が、税率上げ議論のさなかで、非課税売上対応消費税還付事案については、いずれ風圧が厳しくなるのではないか、と申し上げました。

 お客さまは、ちょっと不審げな表情をなさっていました。

 ☆  ☆  ☆

 と、折りもおり、さきほど、ロータス21から、

 「財務省、アパート建築費用に課された消費税の還付を問題視
  平成19 年度税制改正で、消費税法30 条改正の方向へ」

 というニュースが入ってきました。

 「6 月16 日に開催された政府税制調査会(石弘光会長)では、個人がアパート経営を始める場合に、アパート建築予定地に自動販売機等を設置して建築費用に係る消費税の還付を受けるという事例が、仕入控除税額の計算方法を悪用した“租税回避スキーム”として取り上げられた。政府税調の委員からは、制度を悪用した租税回避行為であり、厳しい対応が必要との意見が出された。」
 
 とあります。

 いずれは、対応されるのは時間の問題、というより、想定内です。

 消費税については、事実認定という取扱はできないため、法形式できちんと規制する方向をとるでしょう。
 それが19年度改正になるのかどうかは、あと半年の法規定の整備次第、というところでしょうか。 
 そして、仮に19年改正に盛り込まれたとしても、4月以降の施行になるでしょうから、還付申告は、19年3月までの竣工引渡事業供用で、3月決算又は3月課税期間申告なら、間に合うことになります。

 見守りたいところです。
by expresstax | 2006-07-11 23:58 | 耳より税金情報

 平成18年5月1日に施行された新会社法対応第2弾です。

 3月決算の会社ならこの5月6月の定時株主総会で定款変更決議をあげます。
 そのポイントのひとつに、相続株の売渡請求規定があります。

 定款で定めることにより、譲渡制限が付されている株式を相続した者に対し、会社は、株式を売り渡すことを請求できる規定が新設され(新会社法第174条)、事業承継対策として期待されています。

 株式譲渡制限会社の場合、株主の株譲渡には会社(取締役会や株主総会)の承認が必要ですが、従来は相続での一般承継は制限できず、どんな相続人に引き継がれようが、会社は防衛不可能。

 かくして、株主さんの株が、ネズミ算式に散り散りになってしまうことも多く、事業承継の難問だったのです。

■超強力な相続株の売渡請求権-売渡をかけられたら問答無用

 会社定款に、この相続株の売渡請求権規定を導入したとします。

 株主に相続が起きたら、株主総会を招集し、特別決議で相続株を承継する相続人に対し、自社株の会社への売渡請求を決議します。

 株主総会は議決権の過半数が必要、特別決議には2/3の賛成が必要ですが、この株主総会成立や特別決議において、利害関係人である相続人は、定数を構成せず、議決権を行使できません。つまりほぼ強制的に売渡請求決議が上げられてしまいます。

 売渡請求は相続から1年以内。価格は会社と相続人の協議で決めますが、20日以内に裁判に申立てて価格決定してもらうこともできます。極めて強力に株式分散を押さえていくことができます。

■会社の相続株買上の財源規制に注意-売却相続人には、譲渡課税の税メリットも

 ところで、会社が買上ることができる価格は、会社の剰余金の額など、配当可能原資に限られます。

 したがって、買取価格決定を受けてもこの原資に足りなければ、事実上買上はできず、1年以内に会社が買い上げない場合は、決定は無効となり、相続承継を認めることになります。

 一方、会社に時価で売渡した相続人の株譲渡の課税は優遇されています。

 通常自社株を会社に売ると、額面を超えた部分は、配当所得課税を受け、額が多いと最高で50%税率課税を適用されますが、相続株の場合は20%の分離譲渡課税で済むのです。

 さらに、株式相続にかかった相続税を取得費として原価にできるためさらに課税は軽減されます。これは相続開始から3年10ヶ月以内なら可能です。

■支配権逆転もあり-株主の生存競争ゲームにならないために

 問題は、この規定を定款で定めた場合、支配株主が先に亡くなった場合も、全く事態が逆転する可能性があることです。

 少数株主が支配株主の相続人に対し株式の売渡請求決議をかければ、議決権を持たない支配株主の相続人は、財源規制の範囲で支配権は譲り渡さねばならなくなります。

 では逆転防止策はあるでしょうか?

 ①定款変更で種類株制度を導入、少数株主には配当優先の無議決権株式を割り当てることができれば、回避できるでしょう。

 ②取締役会設置会社として、取締役を支配株主派で占めれば、仮に相続株売渡請求条項があり売渡請求決議されても、その後取締役会で請求決議を否決、売渡請求しないことができます。

 ③そもそも定款にこの条項を定めないこと、かもしれませんが、別途の分散防止が必要です。
 つまり、事業承継の少数株主対策として有効な制度ですが、諸刃の剣です。

 ぜひ積極的に取り入れたい制度ですが、今後の実務運用や自社の状況を見極め、万全な対策を。
by expresstax | 2006-06-06 23:40 | 耳より税金情報

 新しい会社法が平成18年5月1日から施行されます。
 
 エクスプレスでは、会社法施行と整備法に合わせて、有利に会社経営していただくための定款変更プロジェクトを進めていました。
 
 定款とは、会社の目的・株数や役員数、株式の内容などを定めた会社のルールブック。
 
 設立時に公証役場で証明付きで作成し、このルールに反したことは一切できないことになっています。
 
 変更するときは、株主総会で出席株主の2/3以上の賛成を得て、特別決議を挙げなければなりません。
 
■オーナー会社の会社防衛にとって、株式譲渡制限は必須事項-有限会社はもともと譲渡制限

 会社の方針を決めるのは、株主や出資者です。
 
 上場会社でない場合、誰が株を持ち、会社を支配するかが会社経営にとって最重要です。
 そのため、非上場の株式会社は、定款に譲渡制限を規定して、株を勝手に動かされないようにするのが通常です。
 
 出資を資本とする有限会社はもともと、出資持分を変更するときは、必ず社員総会で承認を受けなければなりません。
 
■譲渡制限条項を忘れた非上場オーナー会社の相続株分散の悲劇

 ある大変社歴の長い会社様は、その定款に株式譲渡制限がなく、株券も発行されていました。
 
 ご親族が仲良かった間はよかったのですが、ご相続で親族争いが勃発。遺産分割でなぜか34%の株を承継して本家に反対するご親族株主が、外部者、それも「その筋」に売却してしまったのです。
 
 本家の社長様達は66%の株式しか持っていませんので、株式の譲渡制限がないまま、2/3以上必要な商法の定款変更決議を上げることができなかったのだそうです。
 
 それからというもの、株主総会には必ず「その筋」の方が出席、徹底して社長様達の責任を追及する事態となり、長い歴史の会社さんが、行きも戻りもできず商売どころではなくなっています。
 
 せめて、株主さんが仲良しでいたうちに、定款変更できていれば、と大変無念なことです。
 
■えっ!上場会社でないのに、株式譲渡制限が規定されていない株式会社がある!?

 エクスプレスでは新会社法適用の定款変更のために会社の定款をチェックさせて頂いていました。
 なんと、少なからぬ株式会社で、上場会社でないのに、株式譲渡制限が規定されていなかったのです。 
 
 通常、オーナー会社でそのような設立や登記はありえないはずなのですが、社歴の長い会社様、不慣れな専門家が設立事務をなさった会社様に、不備な定款や登記が放置されている場合があることが判明したのです。新会社法の施行後は、意図せず「公開会社」になってしまいます。
 
■公開会社のままだと、4月末で監査役任期切れ-定款変更しないと、業務監査責任が

 5月1日から6か月以内、つまり10月末までに監査役の退任及び就任による変更の登記の申請をする必要があり、それまでは、旧監査役様が会計・業務の両監査責任を負ってしまいます。
 
■譲渡制限条項を規定するには、株主総会特別決議、株券停止、譲渡制限公告、登記が必要

 原始定款・その後の定款変更議事録・最新の会社登記簿謄本から確認しましょう。万一譲渡制限がなかったら、先の会社のようになっては大変です。会社法対応を機会に解決しましょう。
 
■新会社法下の株式譲渡制限の株式会社は、身軽・コストダウンでメリットいっぱい

 新会社法の下で、譲渡制限会社になれば、定款変更により、さらにメリットを受けられます。

 ①取締役任期は最長10年間に延長可能。
 ②取締役は1人でもOK。
 ③監査役設置不要。
 ④設置したとしても、監査役の監査責任を会計監査に限定できる。⑤株主総会の招集通知は口頭でもOK。
 ⑥株主総会招集通知に、計算書類や監査報告書添付不要、会議目的等記載不要 など。
 
 新会社法は、使い方次第で、会社を攻めと防衛の武器とすることができるのです。 
by expresstax | 2006-04-29 23:36 | 耳より税金情報

 平成18年度税制改正法は、3月27日参議院決議をもって国会成立、4月1日から施行、3月31日には施行令が公布されました。関心の高い実質1人会社増税規定の詳細が一部わかりました。
 
■同族会社の業務主宰役員の給与所得控除額は否認!-月俸100万円なら会社の増税92万円

 既にここでご報告のとおり、業務主宰役員と関連者が株式等の90%以上を保有、かつ、常務従事役員の過半数を占める特殊支配同族会社と認定され、平成18年4月開始事業年度から、役員報酬の給与所得控除額は会社の損金(経費)にならなくなります。
 例外は、前三年所得や主宰役員報酬が低い場合です。
 
 業務主宰役員関連者とは、①親族(6親等の血族と3親等の姻族)、②内縁、③使用人、④被扶養者、⑤②~④の生計一者、(以上本人含めA)⑥Aが90%以上支配する同族会社や持合会社等です。
 
■みなし規定で節税規制-みなし議決権、みなし役員などぞくぞく

1.特殊支配同族会社の判定での株主割合は、自己株式・無議決権株式などを除きます。

2.同族以外の議決権でも、同族と同一意思の内容の議決権を行使することに同意している者は、同族の議決権とみなしてカウントします。株を持たないご隠居が顧問税理士を抱きこんで株を持たせ、社長のイエスマンとさせれば、税理士の議決権も社長の議決権とみなし、ご隠居もみなし株主です。

3.業務主宰役員の報酬を同族の複数社に分けても、合算、なおかつ按分して課税します。

4.基準所得判定のできない設立3期までは、その期の所得と報酬額で判定します。

■業務主宰役員とは? 常務従事役員とは? 詳細は、6月発遣、7月公表の通達へ持ち越し

 いやはや、抜け道ふさぎばかりの政令です。では、業務主宰役員とは社長のこと?これも抜け道ふさぎのために、一番報酬の高い人などが通達で盛り込まれる予定です。
by expresstax | 2006-04-05 08:56 | 耳より税金情報

 改正税法、新会社法、いずれも、成立かつ施行日決定しました。
 さあ、忙しくなります。

1.平成18年度税制改正法が3月27日、参議院を通過、国会成立しました。
 4月1日施行です。

平成18年3月29日水曜日官報 

議案通知書受領
三月二十七日参議院から、本院の送付した次の内閣提出案を可決した旨の通知書
を受領した。
平成十八年度一般会計予算
平成十八年度特別会計予算
平成十八年度政府関係機関予算
平成十八年度における財政運営のための公債の
発行の特例等に関する法律案
所得税法等の一部を改正する等の法律案
国有林野事業特別会計法の一部を改正する法律案
地方税法等の一部を改正する法律案
地方交付税法等の一部を改正する法律案

2.会社法の施行日が予定通り、5月1日に決まりました。

 会社法の施行期日を定める政令をここに公布する。
御名御璽平成十八年三月二十九日
内閣総理大臣小泉純一郎

政令第七十七号会社法の施行期日を定める政令
内閣は、会社法(平成十七年法律第八十六号)附則第一項の規定に基づき、この政令
を制定する。
会社法の施行期日は、平成十八年五月一日とする。
法務大臣杉浦正健 内閣総理大臣小泉純一郎
by expresstax | 2006-03-29 23:45 | 耳より税金情報

 売買や相続など不動産の所有権を移動した場合に、取得者に登録免許税や不動産取得税
 がかかります。これら不動産流通税は、平成18年度税制改正により、4月1日以降一部軽
 減が打ち切りになります。
 
■登録免許税は土地売買・信託登記以外倍増、不動産取得税の1/2特例と、事業用家屋以外
は3%延長

 登録免許税は、土地売買は1%、信託登記は0.2%税率継続ですが、その他の相続・贈与、
 建物取得は倍額の2%に増税です。
 

 (単位:%)    平成18年3月末迄      平成18年4月以降
取得物件と原因    登免税 不取税 合計 登免税 不取税 合計

相続・共有物分割   0.2   -   0.2   0.4   -  0.4

贈与遺贈交換 住宅家屋 1.0 3.0 4.0 2.0 3.0 5.0
非住宅家屋 1.0 3.0 4.0 2.0 3.5※ 5.5※
※平成20年4月以降0.5%増
土地 1.0 1.5 2.5 2.0 1.5 3.5

売買 住宅家屋 1.0 3.0 4.0 2.0 3.0 5.0
非住宅家屋 1.0 3.0 4.0 2.0 3.5 5.5
土地 1.0 1.5 2.5 同左

 不動産取得税の土地の1/2軽減特例は平成17年末で期限到来しますが、平成21年3月
 末まで延長されます。
 
 平成18年3月末で到来予定の軽減3%税率は、非住宅家屋以外は3%のまま継続します。
 
 店舗・事務所等非住宅家屋は、平成20年3月末までは3.5%の経過税率。
 
 登録免許税とも非住宅家屋狙い打ち増税です。
 
 土地は、平成18年度固定資産税評価替により評価額が増加すれば、増税土地が増えそう
 です。
 
■先代名義のままの不動産は、即、登記!-遺産分割が未了な場合は、これを契機に分割
確定を


 先代名義のままで放置され相続人共有状態、相続権が次の代まで枝分かれして、いざ売
 却や借入の際に身動きがとれない不動産が多いのですが、相続時でなく登記時の固定資
 産税評価額と登記税率で課税されます。
 
 これらも、平成18年3月末までなら現在の税率と評価額で相続登記が可能です。
 
 仮に遺産分割が整っていないために未登記の場合でも、今からでも相続人を確認して協
 議を行わねばなりません。税金が軽いうちに、とお話しして、協議成立のきっかけをつ
 くりましょう。
 
■自然発生借地権の固定化で相続税対策-3月までに実行可能!

  個人の土地を法人建物敷地として、自然発生借地権が生じている場合には、借地底地
  の交換を行して、個人法人それぞれが完全所有権にしてしまいます。
 
 法人は、借地権相当額を完全所有権に、個人は底地相当額の所有権上に、再度、法人へ
 借地権を移していきます。同族内の意志決定で足りますから、すぐ実効可能なはず。
 
 特にこれから路線価が上がる地域の相続税対策として有効な方法です。
 
■過去の相続共有の共有物分割、借地底地の交換権利調整、無道路地や旗竿地の解決も!

①過去の相続で不動産が共有状態にある場合が多々あります。

 この場合は、共有物分割や交換により、名義を分割することができます。
 
 権利調整のための交換は、売買と異なり資金が動かないため、低廉な費用で実行するこ
 とがポイントです。権利調整の一番の障害は、流通税なのです。
 
②接道が2m未満の土地や、無道路地は、建築自己利用も相続物納もできない死に地です。

 入口の土地と奥の土地を、入口の地権者さんと交換してもらえれば、立派に蘇ります。
  多少多めに土地を差し上げれば、お話が進む場合があります。
 
 そんなの3月までには無理ですって?
 間に合わなくても、死に地のままで放置せず、今からチャレンジしてみましょう。
 解決を避けて通ることはできないからです。
by expresstax | 2006-01-30 17:12 | 耳より税金情報

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 平成18年、景気回復を背景に、いよいよ増税・増医療費負担・増年金負担がスタートします。
 攻めの経営と増税防衛体制の構築をさらに進めていただくための例年の新春経営セミナーです。

 第1部は、会社法実務で第一人者の公認会計士渡部博先生から、今年5月の新会社法施行を目前に、最低限しなければならないこと、新会社法をどのように事業承継に利用するか、ご講演頂きます。

 第2部は、後継者様への資産教育がテーマです。

 資産に関する教育、自らを主導的に守るための法律財務の実践教育は、これまでの日本の教育体系では、カリキュラムされてきませんでした。

 今回は、ベストセラー「東大生が書いたやさしい株の教科書」の著者のおひとり、加藤貴裕君が登場。急上昇する株式市場と株式投資へのアプローチについてガイダンス頂きます。

 そして、加藤君のご父君であり弊社取引先様の加藤賢二様が、この1月発刊の著書『自分主義を超えて』手作り日本再生論」をもとにご報告。そして、親子で次世代の資産教育について意見交換をお願いします。

 第3部は、同族会社を直撃する平成18年度税制改正について、弊社飯塚がご報告します。当日、日本法令社より出版する「よくわかる平成18年度税制改正と実務の徹底対策を配布予定です。

 第17回目の経営資産セミナーを有意義な交歓の機会として、先々を見抜くご自身の財産経営について、確かな戦略決定の一助としていただけますように、ご案内申し上げます。 敬具

            記

日時:平成18年2月7日(火)午後1:30~5:00(1時開場)

場所:日比谷帝国ホテル 本館4階 松の間
    東京都千代田区内幸町1丁目1番1号 TEL.03(3504)1111(代)

講演:第1部 「新会社法施行目前! 必ずやるべきことと、事業承継への活かし方」
         公認会計士渡部博事務所 公認会計士・米国公認会計士 渡部 博 先生

   第2部 「東大生が書いたやさしい株の教科書」」著者親子様の親子論・資産教育論 
         東京大学法学部4年                      加藤 貴裕 氏

        「自分主義を超えて-手作り日本再生論」
         日本生命保険相互会社首都圏代理店第一部 部長  加藤 賢二 氏
        
        親子「鼎談」-後継者への資産教育について
            加藤 貴裕 氏 ・加藤 賢二 氏 コーディネーター飯塚美幸

   第3部 「平成18年度税制改正のポイントと増税防衛策」
       エクスプレス・タックス㈱ 代表 税理士・中小企業診断士 飯 塚 美 幸

参加費用:3千円(お飲物・ケーキ付)
おみやげ:書籍「平成18年度税制改正と実務の徹底対策」日本法令
                       平川忠雄監修、成田一正・飯塚美幸共著
参加資格:弊社顧問先様に限らせていただきます。顧問先様にはお申込書をお送りします。  

講師ご紹介:
●渡部博先生:公認会計士・税理士・USCPA、昭和40年生、早稲田大学政治経済学部卒業、青山監査法人・公認会計士辻会計事務所を経て、平成14年公認会計士渡部博事務所設立。著書わかりやすい決算書の読み方(有斐閣)、Q&A税効果会計入門の入門(税務研究会)。

●加藤貴裕氏:東京大学法学部4年生。昭和59年生。著書「東大生が書いたやさしい株の教科書」。

●加藤賢二氏:MBA、フォーラム21チームビジネスマン代表。昭和32年生。東京大学文学部卒業、昭和54年日本生命保険相互会社入社、現職。著書「自分主義を超えて-手作り日本再生論」
by expresstax | 2006-01-17 23:43 | 耳より税金情報

 景気も回復したとばかりに、増税スタート。

サラリーマン増税の批判を受けて、退職金・扶養控除、不動産所得や減価償却見直しなどは見送りながら、増税レースが始まりました。

 平成18年度自民党税制改正大綱はこちら

平成18年1月1日から変わること

■住宅取得資金の相続時精算贈与制度は延長

 本トピックでご報告通り、五分五乗方式住宅取得資金贈与は消滅廃止、住宅取得相続時精算贈与制度3,500万円特別控除は延長します。

平成18年4月1日から変わること

■同族会社役員の給与所得控除額は否認!

 役員と同族関係者が株式の90%以上を保有、常勤役員の過半数を占める場合、平成18年4月開始事業年度から、役員報酬の給与所得控除額は会社の損金(経費)にならなくなります。

 例外として、次の場合は、損金算入OKですが、所得が低レベル、あるいは、内部留保する場合です。

①所得+報酬の3年平均が800万円以下、
②同平均が800万円超3千万円以下で、かつ給与額÷3年平均額 ≦50%

 社長さんの年俸1,200万円なら年230万円が会社経費にならず、法人税増税92万円です。

 法人化が簡単になる平成18年会社法施行を睨んで、実質1人会社には給与所得控除と法人損金の二重経費化を排除する、という趣旨のようですが、日本の中小同族会社は、ほとんど対象になってしまうでしょう。

 報酬引前所得800万円以下の小さな会社が濫造されてしまうかもしれず、逆効果かもしれません。

 そもそも報酬支払後の資金(担税力)のない会社に課税する罰則課税であり、課税技術優先の合理性のない改正です。既に法人化しているお客さま、これから法人化なさるお客さまには、再シミュレーションが必要です。

■登録免許税-土地売買・信託登記以外、倍増
 懸案の登録免許税は、土地売買は1%、信託登記は0.2%税率継続ですが、その他の相続・贈与、建物取得は倍額の2%に増税です。

18年3月末迄     18年4月以降
相続共有物分割0.2%0.4%
贈与・遺贈        1%2%
建物売買等        1%2%
土地交換        1%2%
土地売買        1%     同左
土地信託        0.2%    同左

 気になるのは、土地の所有権移転登記のうち、交換。現行登記法では、売買は所有権移転の一形態。軽減継続を売買のみとなるなら法律規定ぶりの変更が必要です。

 もし交換登記が2%になるのなら、借地底地交換など権利調整交換登記は、平成18年3月までに完了させましょう。過去のご相続の名義変更が未了、という場合も、増税前に登記してしまいましょう。土地によっては評価額も上がります。生前贈与はお早めに。

■不動産取得税の1/2特例と3%税率延長

 不動産取得税の土地の1/2軽減特例は平成17年末で期限到来しますが、平成21年3月末まで延長。

平成18年3月末で到来予定の軽減3%税率は、非住宅家屋以外は3%のまま継続します。店舗・事務所等非住宅家屋は、平成20年3月末までは3.5%の経過税率。
登録免許税とも非住宅家屋狙い打ち増税です。

■物納の早期化と厳格化・利子税課税

 平成18年4月1日以後の相続対応です。

1.物納申請審査書類は、原則申請時提出

 物納の不適格要件・劣後財産要件を従来の通達から法律に格上げし、手続を明確に。謄本・境界確認書・測量図等を法定申告期限までに揃えて物納申請書と併せて提出、もし20日以内に提出又は延長申請できないと却下。

 延長は3ヶ月ごとの届出で最長1年です。

2.物納の許可に係る審査は原則3ケ月以内

 審査期間内に国が許可又は却下をしないときは、物納を許可したものとみなしますが、却下されたら20日以内に1回限り再申請可能。

 また収納のために廃材撤去などの請求を受けた場合、1年以内に対応できないと、これ も物納取り下げとみなされます。 

 つまり、お役所もスピードアップするけれど、物納申請者も、条件整備を急がされ、間 に合わないとアウト。格段に厳しくなります。 

 物納のためには、生前からの財産整備が、現在以上に、必須課題となります。

■物納完納まで、利子税課税!

 審査事務期間を除き、これまでは物納の場合かからなかった利子税が課税されます。

■延納困難者は申告期限10年以内物納切替

 もともと延納の際に、しっかり担保をとっているのですから、その担保を物納するとい う発想でしょう。ただし、収納価格は、切り替え申請時の時価。値上がりしてきたら、譲渡税節税のために物納選択もあり、です。

■公示制度は、全面撤廃。

 平成18年4月から所得税・相続税・贈与税だけでなく、法人税も撤廃です。税金を使った国家によるプライバシー侵害など、言語道断でした。日本もやっと個人情報保護国です。

■耐震改修工事費の所得税の税額控除

 平成18年4月1日以後、昭和56年5月31日以前建築建物の耐震改修費の10%(最高20万円)を所得税から税額控除します。

■休眠会社買い欠損金利用節税規制

 休眠している欠損法人を買ってきて、利益を持たせるという欠損法人利用の租税回避行為を規制します。

平成18年4月以後の会社株売買が対象です。
①特定株主が株式50%超保有、
②保有後5年内旧事業廃業、③新事業規模拡大があった等の場合、

欠損金の繰越控除不可、
3年内(株保有から5年限度)の資産の譲渡損の損金算入不可、

という規制です。

 従来から許認可を持つ休眠法人を買取り、行き掛けの駄賃に節税効果、という休眠法人買いが行われていたこともありましたが、一緒に規制されます。

■DESによる債務消滅益は益金認識

 会社更生等による債務免除があった場合の欠損金の損金算入について、自己に対する債権の現物出資を受けたことに伴いその債権に係る債務の消滅益が計上されることとしています。従来、DESが行われた場合の債務消滅について、資本取引かどうかが議論されていましたが、この取扱により損益取引とされるようになるのかもしれません。

平成19年1月1日から変わること

■定率減税は平成18年度までで廃止

 既に平成18年度は半減が決定済みです。

■所得・住民税率の改定-じわっと増税

 税源移譲のために住民税を10%に統一、ために、所得税の階層を細かく。結果、若干の増税になります。

 新速算表(所得税・住民税合算) 飯塚事務所作成
  課税所得税率速算控除額
~195万円以下15%0円
~330万円以下20%97,500円
~695万円以下30%427,500円
~900万円以下33%636,000円
~1,800万円以下43%1,536,000円
1,800万円超~50%2,796,000円

■損害保険料控除から地震保険料控除へ

 損害保険料控除は平成18年末で廃止、平成19年分以後、地震保険料は最高5万円まで所得控除できるように。但し18年末まで契約の損害保険は従来の損害保険料控除継続可です。

■無申告加算税20%に強化だが、情状酌量も

 無申告加算税については、割合を20%(納付すべき税額が50万円以下の部分について
は、15%)に引き上げ。

 ネットビジネスの無申告が既に20億円摘発されていることへの対応でしょう。

 一方、本トピックでご報告済みの関西電力事件への配慮か、自主的な期限後申告は、納税額の全額が法定納期限までに納付されていて、法定申告期限から2週間以内に申告した場合は、無申告加算税はかからなくなります。

 関西電力さんが11日遅れでしたから、「2週間」という配慮が泣かせます。
by expresstax | 2005-12-17 10:10 | 耳より税金情報

 同族会社の常勤役員さんの給与の非課税枠(給与所得控除額)は、個人事業を法人化する際に、大きな税メリットでした。
 所得税が非課税だけでなく、法人税でも損金算入、ダブルで非課税だったのです。

 ところが!

 平成18年4月開始事業年度から、この役員報酬の給与所得控除額は、役員と同族関係者が株式の90%以上を保有、常勤役員の過半数を占める場合、会社の損金にならないことになります。

 いやはや、一般の中小同族会社は、ほとんど対象になるでしょう。
 
 例外として、次の場合は、損金算入OKですが、所得が低レベル、あるいは、内部留保を行っている場合です。

 ①「所得+給与」の3年平均が800万円以下、
 ②  〃    の平均が800万円超3千万円以下で、かつ 給与額÷平均額 ≦50%

 週刊ダイヤモンドなどで「プチ法人化」など、「節税策」が喧伝されたことが理由でしょうが、税務上の理屈としては、非常に苦しい法律になります。 

 既に法人化しているお客さま、これから法人化なさるお客さまには、再シミュレーションが必要です。

 詳しくは15日に。
by expresstax | 2005-12-14 23:30 | 耳より税金情報

 税制改正論議が大詰めです。

 今日、お客さまとお話ししていたテーマについて、改正の速報が、さっそく入ってきました。

1.物納不適格は法律で明示、審査期間は3ヶ月以内に

 物納の許可に係る審査期間を原則3ケ月以内に行うものと法定し、審査期間内に許可又は却下をしないときは、物納を許可したものとみなすことになります。

2.延納困難者は、申告期限10年以内なら残額を物納切り替えOKに
 これもすごい内容ですね。

 もともと延納の際に、しっかり担保をとっているのですから、その担保を物納するという発想でしょうか。

 ただし、収納価格は、切り替え申請時の時価になりそうです。値上がりしてきたら、物納選択もあり、ということですね。

3.公示制度は、全面撤廃。
 
 所得税・相続税・贈与税はもちろん、法人税もです。いやあ、やりました。

4.無申告加算税は20%に強化、でも不作為の場合は、情状酌量
 無申告加算税については、割合を20%(納付すべき税額が50万円以下の部分について
は、15%)に引き上げ。

 ネットビジネスの無申告が既に20億円摘発されている、などへの対応でしょう。

 一方、関西電力事件への配慮か、自主的な期限後申告は、法定申告期限から2週間以内に申告していて、納付税額の全額が法定納期限までに納付されている場合は、無申告加算税はかからなくなります。

 関西電力が11日遅れでしたから、「2週間」という配慮が泣かせます。

5.登録免許税は土地の売買所有権移転登記・信託登記は軽減継続、その他は倍!

 懸案の登録免許税は、土地売買はちょっと安心ですが、相続・贈与、それに建物取得は倍額に増税です。

6.不動産取得税の1/2特例と3%税率は延長、店舗等家屋は経過措置で3.5%に。
 事業系家屋狙い打ち増税、でしょうか。

 詳しくは、15日に。
by expresstax | 2005-12-13 23:44 | 耳より税金情報