2011年 10月 12日 ( 1 )

遺言と遺言執行者の指定、そして栗城くんのエベレスト登頂断念

 お客様からのご相談です。

 ご高齢になって、子供たちが、仲がどうもよくない。
 なんとか遺言書をつくって、自分のあとで揉めたりしないようにしたい。
 心を痛めていらっしゃってのお話です。

 まずは、ご自身の今のお気持ち、お考えを、簡単にでも方向性をペンで箇条書きにしましょう。
 それに年月日、署名、捺印をすれば、遺言書第一弾の完成です。
 このあと、じっくり財産調査をし、評価や計算をし、
 整ったら、きちんと公正証書にもすればよいのです。
 
 ただし、簡単版でも、きちんと版でも、文中に必ず、遺言執行者の指定を入れましょう。
 遺言執行者にお願いする内容も書き入れましょう。
 こうしておけば、執行者が、相続後の名義変更、財産の換金化など、遺言にそって実施してくれます。

 遺言執行者は、相続人様でもなれますが、もし紛糾する可能性が少しでもあるなら、
 信頼のおける第三者に、執行者を指定することです。
 相続人様が執行者となると、自分でも財産承継をする相続人様が、
 遺言に不満を持っているかもしれない他の相続人様に、執行者として対応しなくてはならなくなります。
 遺留分を充足して、減殺請求事件にならないまでも、小競り合いが起きることもあります。
 これは、とてもつらいことです。
 
 第三者の執行者なら、執行者を引き受けて(就職するといいます)、
 相続人様それぞれに、個別に接しながら、遺言の内容通りに、
 淡々と、粛々と、執行することができます。
 極端には、相続人様同士で、顔を合わせる必要さえありません。
 相続税申告の捺印も、申告書を回して輪番で捺印したっていいのです。

 いろいろないきさつから仲が良くない場合、
 会ってしまえば、要らぬことを言ってしまうこともあるものです。
 心ならずも、売り言葉に買い言葉にもなる場合もあります。

 全員のことをよく考え思いを込めた遺言の内容を、
 第三者である執行者から、きちんと相続人様達に伝えてもらい、要らぬ紛糾を避けてもらいます。
 そして、きちんとした手続きの後、
 それぞれ新しい人生を、親御様への感謝をもって、歩いて行っていただきます。
 なので、必ず執行者を指定してあげてください。 

 お客様は頷いて、ぜひ先生にお願いします、先生以外に考えられません、と
 頭を下げてくださいました。
 責任の重い役目です。心して、ご信頼にお応えできるように致します。
 まずは、第一歩。進めていきましょう。

 ☆  ☆  ☆

 3度目のエベレスト登頂に挑戦していた栗城史多くんが、
 キャンプ4目前の7,800mで登頂断念、下山を開始したそうです。
 口惜しいですね。
 わざわざ他の登山者より重い装備で、無酸素、単独登頂をめざす栗城くんは、
 ほんとうにヘラクレスの選択です。

 東京でぬくぬくしているへなちょこヘラクレスが、
 原稿と格闘しながら応援しています。
by expresstax | 2011-10-12 23:21 | 相続・贈与

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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