2010年 08月 24日 ( 1 )

株安円高の進行、そして黄金株

 円高・株安が進行しています。
 資産運用では、見逃せない局面です。

 ☆  ☆  ☆

 自社株の移転のお話を書いてきています。

 自社株を、贈与や譲渡で、後継者様に移転してしまうと、
 後継者様が、暴走してしまうのではないかなど、心配されるご当主様もいます。

 例えば、全株移す必要はないのです。
 ご当主様に、残しても、それが多数にならなければ、
 企業価値がアップしても、税負担のアップへの影響は少なくなります。

 また、全株を手放すなど、ご当主様のお立場からは、
 不安であったり、つらかったりします。
 なるべく残して頂けるように、というのも、必要なことなのです。

 それでも、不安で、議決権行使に欠く状態というのは、不安なことです。

 そのために、ブレーキの役目を果たす種類株として持って頂く方法もあります。

 いわゆる黄金株=拒否権付き株式(会社法108①八、②八)です。

 後継者様が暴走するような重要な決議がなされそうな場合、
 わずか1株でも、ご当主様が黄金株を持てば、決議に拒否権を発動することができます。

 相続税評価上も、普通株と同じ評価ですので、ほんとうにご心配なムキには、検討してもよいでしょう。

 ただ、この種類株の発行については、登記事項ですから、会社の商業登記簿に、記載されます。

 これを取引関係者や金融機関など、ステークホルダー(利害関係者)が閲覧できてしまいますから、
 
 「この会社と取引しようとしても、黄金株の株主からひっくり返される可能性がある、大丈夫だろうか」として、
 警戒心を与えてしまうかも知れません。

 取引関係を阻害してしまうのでは、何のための自社株対策か、わかりません。

 したがって、後継者様によほどの懸念がない限り、
 黄金株の採用は、実務上は、注意する必要があるのです。

 法律上の方法論と、実務上の会社成長。
 このバランス感覚が大事なのです。
by expresstax | 2010-08-24 23:17 | 耳より税金情報

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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