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資産税の税理士ノート

日銀の量的緩和とゼロ金利解除-特定資産買換特例の譲渡が、今、熱い!

 平成18年7月14日、日銀がゼロ金利政策を解除し、短期金利を引き上げたことから、今後の金利上昇の不動産価格への影響が気になります。

一方で、8月1日発表の土地の相続税路線価は、バブル崩壊後14年ぶりに全国0.9%上昇。

特に東京都は前年比5.5%アップ。都心部は銀座中央通りは23.8%増というのは去年の変動値。バブルの勢いが今年に入ってから更に急です。

■底地(貸宅地)が公示価格で売れてしまう! 相続税は、物納より売却へ

 A様のお父上は、たくさんあった底地をご生前より物納用に整備なさっていました。

底地は借地権者に買い取ってもらっても、底地の1割2割でしか売却が見込めないため、評価額相続税評価(更地価格の3割や4割)通りで国に物納するというのが、底地相続の定石だったからです。

 が、結果的に相続税評価の1.25倍、つまり公示価格レベルの提示額に対し、借地人さん達が全員買取希望してきました。

 底地を底地割合で売れる驚きの時代です。
 これというのも、借地権者さんへの融資がとても柔軟だからです。

 底地の現金化を図るなら今でしょう。

■奥の底地から角の借地権へ買換え、収益不動産経営へ

 B様の広大な所有地の角には、借地人甲さんの老朽アパート。

 奥の底地の借地人乙さんの建替のタイミングで底地売却話が成立しました。

 B様は奥の底地を売却、その収入で甲さんの借地権を買いとり、後継者様の法人が素晴らしい収益不動産を建築。B様は事業用資産の買換適用しました。

 特定資産の買換特例は、

 ①販売用でない所有期間10年超(個人は事業用)国内土地建物構築物を、
 ②平成18年12月31日迄に譲渡、
 ③譲渡年の翌年(翌事業年度)末迄に事業用買換国内土地建物構築物機械装置を取得、

  すれば

 ④1年以内に事業供用を要件に、売却額と買換額のいずれか低い額の8割まで課税繰延、

 ⑤買換資産が土地の場合は次に売るまで、減価償却資産の場合は減価償却額を8割引き下げて結果的に課税繰延できる制度(租税特別措置法個人37条①16、法人65の7①15)です。

 買換資産が個人の建物等ですと、所得税率が高い人は、譲渡税20%の繰延より不動産所得の償却経費の方が魅力ですから、要注意ですが、法人は比例税率ですから文句なし買換が有利です。

 B様のように底地から借地権への買換するならば、8割は次に土地を売るまで繰延べた場合は、買換資産を売るつもりがなければ、永久に繰延です。

■諦めていた債務ビルが売れてしまう! -保証債務履行譲渡特例で税金も圧縮

 C様は、ビル経営で債務が過重。意を決して再度売却打診すると、なんと鑑定価格の倍近い額で買手が登場。債務整理後手残り数億円を現金で使うか、収益物件買換取得か、どちらでも可です。金利上げ前の債務整理、バブル価格売却で、みごとに逃げ切っていただきました。
 保証債務履行譲渡特例で、高値売却の税金も引き下げます。

■相続から3年10ヶ月以内に売却、事業用買い換えしたら、特例はダブル適用

 D様はご相続後、土地を高値で売却。
 そして収益資産を取得。事業用資産の買換特例適用後の2割部分の課税につき、相続税の取得費加算特例を適用できますから、税金ゼロになってしまいます。

■法人譲渡資産は、販売用資産でなければ、未利用地事業供用要件なし

 E社様は、郊外地の数十年の未利用地を、買換えて事業展開します。特定資産買換特例の譲渡資産は、個人は事業供用資産であることが要件ですが、法人は販売用資産でなければよいのです。

■特定資産買換は平成18年12月31日譲渡まで、財務省は、廃止か縮小の念書を確保

 特定資産買換の行方が分かるのは平成19年度税制改正が固まる12月中旬です。

 来年の不動産価格は神のみぞ知るところですが、高値の今、準備しましょう。

 12月末迄に売却契約だけでも確定、購入は来期末迄、又はマンションなど大規模開発物件は翌々期末まで取得でよいのです。
by expresstax | 2006-08-18 17:17 | 耳より税金情報