高額でも外壁塗装や屋上防水は修繕費、そしてアークヒルズの桜祭りとサントリーホール

 確定申告は、なんとかかんとか終わりましたが、

 この期間に、お客様から、
 立て続けに同じ内容でご相談がありました。

 お一人は、
 賃貸マンションの屋上防水工事の費用が高額にかかった、
 が、顧問の会計事務所の担当者さんから、
 一括では必要経費に落とせず、資産計上だ、と言われてしまったと。

 もうお一人のお客様は、
 賃貸マンションの外壁塗装工事の費用が高額にかかった、
 が、顧問の税理士先生から、必要経費に落とせない、と言われてしまったと。

 う~ん。
 よくある、
 「絶対に否認されると言って、絶対に否認する」パターンですね。(-_-)#

 工事費用を、修繕費で必要経費化するか、
 資産性があり資本的支出として連年の減価償却で経費化するか、は、
 建物工事を行う場合に必ずぶつかるテーマです。

 結論から言えば、
 外壁塗装や鉄部塗装、屋上防水工事は修繕費であり、
 全額が、個人所得税では必要経費、法人税では損金です。
 
 逆に、もしこれらを資本的支出として資産計上したなら、
 法人の場合は、架空資産の計上として粉飾経理ともなります。

  ☆  ☆  ☆

 そもそもでは、修繕費とは、
「有する固定資産の修理、改良等のために支出した金額のうち当該固定資産の通常の維持管理のため、又はき損した固定資産につきその原状を回復するために要したと認められる部分の金額が修繕費となる」(法人税法基本通達7-8-2)とされています。

 また更に、
 ①20万円未満、
 ②おおむね3年以内の期間での周期的修繕、は、
 仮に、資産性があったとしても、修繕費とできるとされています。
 (法人税法基本通達7-8-3)

  ☆  ☆  ☆

 反対に、「当該固定資産の価値を高め、又はその耐久性を増すこととなると認められる部分に対応する金額が資本的支出」とされる(法人税法基本通達7-8-3)のですが、

 どっちか分からないよ~というケースのために、
 やれ、①60万円未満か、②前期末取得価額の10%以下か、③継続して30%だけ修繕費にするか、とかの形式基準が設定されています。

 が、使用材料・施工工法に改良がない限り、修繕費です。

 そして、今どき昔と同じ材料なんか、探したってないんだから、
 同等クラスの材料・工法ならOKです。

 ☆  ☆  ☆

 さて、屋上防水はどうか。といえば、過去に、
 平成元年10月6日裁決、
 平成11年10月(11月?)15日裁決、
 平成16年6月28日裁決で
 いずれも建物の通常の維持管理に必要な修繕費と判断され、
 形式基準で修繕費とする質疑応答事例は1件ありましたが、
 逆に資本的支出と結論した判決等はありません。

 ☆  ☆  ☆

 外壁塗装や屋上防水は、
 経年によるひび割れ・劣化をそのままにすると躯体まで腐食することとなり、
 建物本体の耐用年数を短縮してしまうため、
 建物保護・維持管理のために、定期的に行うものであり、

 つまり、定期的に行う維持管理費用として、
 耐用年数の短縮を防ぐためのものです。

 逆に、外壁塗装や屋上防水をしたからといって、
 建物の耐用年数は、延長しません。
 耐久性を増すわけではないのです。

 ということで、顧問の先生に、
 外壁塗装や屋上防水費用について修繕費とするよう、
 もう一度お話しいただくようにお伝えしました。

 ☆  ☆  ☆

 てなことをTAINSや書籍等をあれこれ調べていましたら、

 どうもこの修繕費の判断の背景には、
 昭和25年発遣の旧法人税基本通達235があるようなのです。

 この通達では、次のものは全額を修繕費と認めるものとする、としています。
 ①家屋又は壁の塗り替え、
 ②家屋の床の毀損部分の取替、
 ③毀損した瓦の取替、
 ④毀損したガラスの取替又は障子・襖の張替(ママ)
 ⑤ベルトの取替
 ⑥自動車のタイヤの取替

 で、この通達は、
 「法令に規定されており、または法令の解釈上疑義がなく、
 もしくは条理上明らかであるため、特に通達として定める必要がないと認めたことによ」り、昭和40年代に廃止されたそうなのです。
 
 つまり、通達とするべくもなく、
 あったりまえじゃん、ということでしょう。

 昭和の時代の通達なので、
 現在の建築に置き直すならば、

 いわば、外壁塗装はこの旧法人税基本通達235の①、
 屋上防水は③に該当するんでしょ、
 なら、修繕費でしょ、と読み替えることができそうです。

 上に調べ上げた過去20年内の判決裁決でも、
 国税不服審判所で国税が負けた後、
 国税は特段、訴訟に提起した様子もなく、決着が付いています。

 ☆  ☆  ☆

 ただ、逆に、審判所でこれだけ大負けしてるのに、
 それでも税務署レベルでは否認される事案があったということは、

 国税職員さんに、
 高額な修繕について、経費とすることを目のカタキにする
 風土があるのかどうか、
 
 あるいは、高額修繕なら、とりあえず、ダメだと「ふっかけ」る、

 気の弱い税理士さんだと、
 言いなりになってしまう、
 そうした事例を、ふだんから国税が経験してしまっている、のか。

 ならば、こうした事案では、
 イチャモンを付けられやすいことを前提に、
 エビデンスをしっかり準備しておくことでしょう。(^^)b

 ☆  ☆  ☆

 恒例、アークヒルズの桜祭りとサントリーホールのオープンハウスに行ってきました。
 いつもの、賑やか3人組、
 タクトコンサルティング時代の大先輩と、
 山歩き会時代からの友人です。

 サントリーホールのオープンハウスです。
 モーツァルトさんと一緒に、はいポーズ!
高額でも外壁塗装や屋上防水は修繕費、そしてアークヒルズの桜祭りとサントリーホール_d0054704_14552122.jpg






















 満開の桜の歩道橋の上で。
高額でも外壁塗装や屋上防水は修繕費、そしてアークヒルズの桜祭りとサントリーホール_d0054704_15014694.jpg






















 サントリーホールの上のアークガーデンが開放されていて、
 立壷すみれを友人が見つけてくれました。
 可愛いね。嬉しいね。
高額でも外壁塗装や屋上防水は修繕費、そしてアークヒルズの桜祭りとサントリーホール_d0054704_15174669.jpg
 



























 

 

 

by expresstax | 2024-04-06 23:16 | 確定申告  

<< 立木の評価と国税チェックシート... 松木飯塚税務情報No.65「相... >>