不動産の売買・1 イメージ売り、そして勝海舟の大イチョウ
2019年 12月 08日
高値で推移しているマンション相場が、
来年、令和2年のオリンピック・パラリンピック後は、
当然に下落することが予想されているので、
税理士としては、データを取得したうえで、
慎重な決断をお願いしています。
それでも、ご自身のお住まいにするなど、
実需であれば、これはやむを得ません。
そこで、マンションを購入する場合の、
税理士的視点からのちょっとしたコツを、
思いつくままに書いてみたいと思います。
自分自身も、個人的にこれまでいくつかの不動産取得をし、
たぶん、一般の方よりは、多く売買を体験していると思うからです。
☆ ☆ ☆
まず、ほんとうに欲しい物件かどうかを見極めることです。
その1です。
ほんとうに、自分が不動産を欲しいのか、も含めて考えて下さい。
不動産業者が勧めるから、
顧問コンサルタントが勧めるから、
親戚が勧めるから、
という理由で買うことは、絶対アウトです。
いわば広い意味での「縁故」売買です。
「縁故」で、コトをを決断して、良いことは、この世に一つもありません。
本当にその通りか、
他と比較してどうか、
イメージだけでなく、係数で試算したか、
これを、実際の「事実」で確認します。
資料化して、
税理士にも確認してもらいましょう。
先行きがアヤシい物件ほど、
業者は、イメージ売りをします。
自信があれば、データ化するからです。
イメージばかりを強調して、
数値で示さない業者の言葉は、
それだけで怪しいかどうかの目安になります。
お客様を褒め称えることばかりして、
物件の将来数値を示さない業者の売り方は、
詐欺商法と変わらないのです。
今の日本は、不動産市況は多少良くても、
買うのはカンタン、売るのは大変です。
☆ ☆ ☆

自宅マンション前の勝海舟が植えたという大イチョウです。
もうだいぶ散ってしまいました。
敷地内の勝海舟と坂本竜馬の銅像も見えています。
大イチョウの真ん中あたり、葉がついていない部分は、
実は、先日の台風19号で、
手前の大きな枝がバッサリ折れて、
それが、銅像を囲んでいた柵の上に落ち、柵をへし曲げてしまったのです。
折れた枝の部分が、ぽっかり空いてしまったわけです。
へしゃげた柵と銅像は、位置を変えて、
銅像の前は柵のない状態になりました。
数百年の大イチョウの枝が折れるほどの台風だったのか、
台風で折れるほど、大イチョウが老化してきたのか。
歴史が壊れるのは、あっという間なのだなあ、と
見上げています。