3億円の大間のマグロと変動所得、そして確定申告の手引をありがとうございました。

 お正月に、新豊洲市場の初競りで、大間のマグロが「すしざんまい」により、
 3億3,360万円で競り落とされたというニュースで
 事務所でわちゃわちゃ言ってたときの話です。

 この3億のマグロを釣り上げた漁師さんの、
 マグロの漁獲日は1月4日の午前4時とか。

 ほー、平成31年の所得税が大変なことになるんだね、
 というところですが、
 
 ちょっと待て。
 こういう漁師さんって、毎年、そこそこは漁獲があるんだろうけど、
 これって変動所得だよね、と話が発展。

 変動所得とは、
 「漁獲から生ずる所得、著作権の使用料に係る所得その他の所得で年々の変動の著しいもののうち政令で定めるものをいう」(所得税法2条1項二三号)ことになってて、

 「政令で定めるもの」とは、
 「漁獲若しくはのりの採取から生ずる所得、はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝若しくは真珠(真珠貝を含む。)の養殖から生ずる所得、原稿若しくは作曲の報酬に係る所得又は著作権の使用料に係る所得とする」とされています。

 つまり、
1.漁獲から生ずる所得、
2.のりの採取から生ずる所得
3.はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝若しくは真珠(真珠貝を含む。)の養殖から生ずる所得
4.原稿若しくは作曲の報酬に係る所得
5.著作権の使用料に係る所得
 です。

 ただし、通達で、
「漁獲とは、水産動物を捕獲」をいい、
 捕獲・採取・養殖した水産動物やのりの加工販売は対象内、
「こんぶ、わかめ、てんぐさ等の水産植物の採取」は対象外、
「こい等の水産動物の養殖は対象外」
 なんてこともいってます。

 やっこしいですね~。(^^)

 でも、大間のマグロは、ズバリ、本法の1行目。
 マグロの漁獲として変動所得となって、
 所得税の計算では、平均課税の適用を受けることができるかも。

 権利金収入みたいな臨時所得がない場合、
 今年の変動所得が、変動所得以外の総所得金額の20%以上なら、
 大間の漁師さんについては、給与とかの総所得金額が15億以上でないかぎり、
 平均課税でオッケー、となります。

 で、平均課税とは、ざっくり言えば、
 いわゆる五分五乗方式で、
 その年のダントツの稼ぎを5年間で稼いだとみて計算してくれる方法ですから、
 超過累進税率をならして有利に税額計算してくれる効果があります。

 ☆  ☆  ☆

 そういえば、
 税理士試験の受験勉強の暗記で、
「はまち、まだい、ひらめ・・・」と書いて、
 そのうち「うに、いくら・・」とやらかすので、
 所得税法の先生に、
「寿司屋じゃないんだから、自分の好きなものを挙げないで下さい!」と叱られ、
 大笑いをしたものでした。
 懐かしい思い出です。

 うん、うにだって、いくらだって、漁獲収入なので、
 対象ですよね。(^o^)
 
 ☆  ☆  ☆

 そうそう、この平均課税。

 不動産賃貸などで、3年以上契約の権利金収入や償却収入で、
 年額の倍以上もらえる場合にも、臨時所得として適用できますから、
 不動産オーナーさんも、要注目です。

 確定申告も近いので、またいつか書きましょうかね。
 
 ☆  ☆  ☆

 尊敬する鬼塚太美先生から、
 平成30年分所得税確定申告の手引をご恵贈頂きました。
 毎年、ありがとうございます。
 確定申告のときの、頼もしい参考書です。
 ありがとうございました。
d0054704_12323100.jpg


























by expresstax | 2019-01-22 23:11 | 所得税

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


by expresstax