2012年 07月 13日
未払固定資産税の相続税債務控除と所得税未払経理
ありがとうございました。
1月で相続が開始した場合、相続税の債務控除で、未払固定資産税は、どのように計上するのか、というものです。
固定資産税は、その賦課期日である1月1日の所有者が納税義務者です。
そのため、1月1日現在の所有者である被相続人様が、納税義務者としてその年の全額の納税義務を負いますから、死亡日現在、その全額が未払租税公課として、相続税でマイナス、つまり、債務控除対象です。(相続税法14、相続税法施行令3)
また、前年度の固定資産税のうち第4期分の固定資産税の納期は2月末ですから、この4期分も未払でなくなった場合には、これも債務控除の対象となります。
でも、ご質問の先生の不安はもしや、所得税の準確定申告で計上する未払租税公課との関係だったのではないでしょうか。
その年の1月1日から被相続人様が亡くなる日までのご存命中の所得は、相続開始から4ヶ月以内に準確定申告という名前で、申告することになりますが、
その際の未払金は、これは所得税の規定で計算します。
つまり、固定資産税のように納期が分割されている税金は、年の途中で死亡した場合の所得税計算においては、分納税額の納付日での必要経費とすることができる、とされています。(所得税基本通達37-6その年分の必要経費に算入する租税)
したがって、ご質問のケースの場合は、所得税で被相続人様の固定資産税で未払計上するのは、2月で納付期限が到来した前年度固定資産税の第4期分となります。そもそも納付書が送られてこないと納められないね、というわけです。
この点が、同じ未払租税公課でも、相続税と所得税で取り扱いが違うんですね。
このあたり、平川先生おっしゃるところのクロスセクションの税務、
相続税や所得税が交差する魔のトライアングルみたいな部分です。
区分して考えてください。
ご質問は、相続税での全額控除についてがご趣旨だったので、所得税のお話は、ちょっとオマケです。
でも、これをさらに突っ込むと。(^^ゞ
準確定申告の未払税金の計上でも、被相続人様のご逝去の日が年の早い時期で、短い期間の所得税なので、そんなに所得が高くないよ、
むしろ、その固定資産税のかかる資産を承継した相続人さんのその後の年末までの所得税の方が高いよ、だから税率も高いよ、という場合には、あえて被相続人様の準確定申告で未払経理しないで、
承継相続人様の所得税で必要経費にするということもできるんですね。
先の通達が、被相続人様の必要経費と「できる」となっていますよね。
この方が、被相続人様と相続人様のトータルの所得税負担を軽減できたりします。
ということで、ちょっと整理してみました。
ご質問の先生には、最後のところまでお伝えできなかったので、
ちょっとフォローで書きました。(^^ゞ
ありがとうございました。