誰が一番だの、上がったの下がったの、話題にのります。
特に、日本の高額納税者の公示制度が、平成16年分を最後に、なくなってからは、
フォーブスが数少ない富豪ランキングの一つになりました。
今年3月末に発表された日本の富豪40人の
トップは、8,800億円のユニクロの柳井正社長で、3位がソフトバンク孫正義社長、4位が楽天の三木谷浩史社長、と。
そして昨年は、ランキングから消えていて、今回2位に返り咲いているのが、
サントリーの佐治信忠社長です。
上位のいずれも上場株の時価ベースで、資産額計算をしているでしょうが、
サントリー(正しくはサントリーホールディングス)だけは連結年商1.8兆円ながら、株式が譲渡制限された非上場会社です。
そして、佐治家(鳥井家)の同族会社であり、大阪本社の資本金1.2億円の寿不動産という親会社に90%以上の株を持たれているんですね。
佐治社長の資産の多くはその寿不動産の株なので、その時価算定って、ちょっと調査が必要、というだけでなく、
実は、寿不動産の筆頭株主だった99歳の鳥井春子さんのご相続で、
その株式がサントリー芸術財団に寄付されて、財団が13%で筆頭株主になっちゃったりしています。
相続で公益法人に寄付した場合は、自社株といえど、相続税は非課税(租税特別措置法70条)。
究極の相続税対策の王道ですね。
相続税を物納しようにも、非上場会社株では、簡単ではなかったはずですから。
フォーブスの富豪2位の佐治信忠社長は、春子さんの甥御さん。
所有資産の計算には、こんなところも影響してきますね。
昨年のランキングからはずれたのは、資産が減ったからではなく、
フォーブスが、この時価算定の調査のために、対象からはずしたためなんだそうです。
ちなみにサントリー芸術財団の
サントリーホール館長は、鳥井春子さんの甥で佐治信忠社長の義兄である堤剛さん、
サントリー美術館長は、鳥井春子さんの甥で佐治信忠社長の従兄弟(いとこ)である鳥井信吾さんです。
サントリーは赤坂にご縁が深く、
アークヒルズのサントリーホールやサントリー美術館(住所は赤坂です。)だけでなく、
元赤坂に会社があるため、赤坂氷川神社のお祭りなど、ご当地メセナではおなじみです。
返り咲きの様子、ちょっと気になったものでしたから。
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事務所マンション前の里桜です。ちょっと遅咲きで、縦に枝が伸びます。
向こう側は、「かの」西松建設さん、右側は、虎の門再開発工事現場です。
