社長借入の返済期間

 お客様と会社の設備投資の議論をしています。

 資金を、いくら低金利とはいえ、外部借入して費用をかけるより、と
 資金が潤沢にある社長様からお借りする、という議論です。

 確かに、ご同族からは借りやすいのですが、
 なしくずしで借りてしまうと、 
 社長様の立場でみれば、社への貸付金が増加、将来の相続税がダダ漏れで増加してしまいます。

 それを防止するためには、いくら身内といえど、
 きちんと約定を決め、きちんと返済をする、そのための収入と資金繰りを管理することを
 ご提案しました。

 試算によれば、その設備投資での回収利回りはなんと、100%。
 経費を無視すれば、単年度で返済できてしまいます。 
 投資効果、バツグンなんですね。(^^)b

 でも、そうはいいつつも、会社のキャッシュフローを確保しつつ、
 期間返済するなら、何年ならいいか。

 原則の考え方は、耐用年数です。

 一般的な新規投資の返済については、
 その投資資産の耐用年数と借入返済期間が一致するようにと、
 弊社ではご指導申し上げています。
 定率法採用資産なら、当然、短くします。
 
返済元金は資金が出るのに経費にならず、
 減価償却は資金は出ないのに経費になる、という反対の関係にあります。

 そのため、耐用年数と返済期間を一致させれば、
 会社利益計算と資金繰りが一致することになります。

 例えば、返済期間が、耐用年数より長いと、
 償却費が、少なくなってるのに、返済元金が大きく、キャッシュが逼迫、
 預金取り崩しで返済、なんて事態が生じます。

 昭和バブル期のビルマンション投資で、
 30年などの長期ローンを組んだ不動産融資が、このパターンですね。

 え?ビルマンションなら耐用年数は47年や50年だから、いいじゃないか、って?
 チッチッ。d(^^) 違うんですね。

 設備の耐用年数は、ほぼ15年、それも定率法でガンガン償却が進み、
 さらに、返済を元利均等方式だと、年が経つと、返済額のうち元金分が増えて、

 築15年過ぎた投資マンションなどは、元金返済額>償却額、
 キャッシュアウトに突入します。

 よくいう「デットクロス」(債務と経費の逆転)です。
 (デッド=dead=死、じゃないです。デット=dept=債務です。似てますが。(^^))

 そこから慌てる方が多いのですが、
 でも、それって、建築当初から、想定できることなんです。

 それほどに、債務の元金と償却費の関係って、大事なんですね。

 今回は、ちょっとした設備投資ですが、
 検討してみていただいて、
 キャッシュの流れを実践学習していたくには、良い機会ですね。
 このあたりが、のみこめていくと、先々、銀行さんからの外部借入のときも、
 ポイントがつかめて、いい融資が受けられます。
 がんばってやってみましょう。

 しかし、お客様、ほんとに素晴らしいです。
 頼もしく拝見しています。(^o^)/
by expresstax | 2012-02-23 23:06 | 法人税

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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