以前、他の会計事務所で7年勤務していたという税理士さんと
顧問先様の経理指導について話した際に、
「経理指導なんて、やったことありません」と言われ、
呆然としたことがありました。
確かに多くの会計事務所・税理士事務所では、顧問先様の原始資料をお預かりして、
記帳代行し、
決算代行し、
申告代行する業務が多いのだと思います。
ただ、それは、顧問先様が、アーリーステージ(初期の段階)で、
経理要員がおけない、
経理をやってるヒマがあったら、売上げを上げたい、
高齢化など、様々な理由で、経理を自らが行うことができない、
といった場合に、記帳代行や経理代行をお受けした場合にのみ、担当する業務です。
にも関わらず、アーリーステージは過ぎて、
経理専担者様ができたり、
あるいは、賃貸経営など、経営者様が経理を担当することが可能だったり、
そんな状況でも、会計事務所が、経理を囲い込み、抱え込み、
資料をひったくって、なんらの経営判断なく申告書まで作成してしまう、
社長様や経理担当者が、何十年税理士に顧問されていても、
会社の決算書さえ読めない、という会社にでくわします。
記帳入力大好き会計事務所さんが、会社から経理を奪って、
会社の係数能力・会社の経営成長能力をスポイル(劣化)し、
何年たっても、決算が赤字だったのか黒字だったのか分からない社長様、
なぜ赤字だったのか分からない社長様を生みだし、
会社を、いつまでたっても、成長できない会社へと落とし込んでしまうのです。
極端な状態では、会社の決算書や帳簿・原始資料さえ、散逸しています。
経理指導が、適切にできているかどうか。
その判定の基準は、お客様の成長にあります。
3年顧問されても、自社の数字が読めない、
経営を、数字で組み立てられない、としたら、
会社が成長・改善できていない、としたら、
その顧問は、どこか、オカシイのです。
そして、万が一にも、お客様が経理を自社で経理できるようになって、
自社で決算が組めるようになって、自社で申告書が作成できてしまうと、
顧問契約を解約されてしまうから、
だからお客様に指導しないんだ、などというフトドキな税理士がいたら、
そんな顧問の方法は、社会の害毒にしかなりません。
税理士が担当すべきなのは、経理指導であり、税務指導です。
ご指導申し上げて、お客様を果てしなく成長させていくのが、
税理士の仕事なのです。
それに、カンチガイしてはいけません。
お客様が、経理力・税務力をつければ、さらに次のステップへと成長し、
さらに成長するための税務会計の指導を、税理士に求めるでしょう。
お客様と税理士は、さらにそこから強力なタッグを組んで進んでいく戦友なんです。
もし、自社の税務力・会計力が数年経っても成長できていなかったら。
顧問の先生によくお話しして、ご指導の方法を改めていただくようにお願いしてみてください。
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お客様から、今年も、梅の盆栽をいただきました。
見事な枝ぶりに、とてもなめらかな苔。うっとりとしました。
なんと、紅白梅です。
いただいた日は、まだつぼみです。
ちょっと開き始めました。
香りが立ち始めます。
ほぼ8分咲きです。
素晴らしい香りの中で、お仕事をさせていただいています。
ほんとうにありがとうございました。