毎年、まるまると大きな山梨の桃を箱でどん!と送って下さいます。
舟生さんは、実は、私の独立した勤務先事務所の元総務部長さんです。
勤務先の所長、つまり本郷先生を若い頃から支えて、タクトコンサルティングさんを大きくした蔭の立役者です。
勤め始めた頃は、女性税理士は私一人。
不慣れな状態で、立ち往生しがちな私を優しく気遣い、蔭になり日向になり支えてくれました。
舟生さんがいなければ、私はその勤務先では十分な仕事ができなかったでしょうし、私の税理士としての人生もずいぶん違ったものになってしまっていたに違いないのです。
私には、人生の恩人と言える方が何人かいますが、舟生さんもその一人です。
私が独立してしばらくして、そろそろ仕事が入り出して、事務所を空けることが多くなったとき、くしくも同時期に退職していた舟生さんが、パートタイムでお留守番をかってでてくれました。
食うや食わずの私を、またも助っ人してくれたのです。
そして社員が入り、一人増え、二人増えして、弊社が総務を担当する事務局を設置したころ、「そろそろ私もやりたいことがあるの」とおっしゃって、ご自分の途に進まれました。
今は、海外旅行などに行かれながら、お嬢様(舟生和美先生)の事務所のサポートをなさっています。
毎年の桃は、そのころから送って下さっていますが、なんといっても、箱いっぱいの桃。
まだ社員の少ない頃から、一人何個も抱えて分け合っていただきました。
今は、ひとりあたりの割り当て個数が少なくなりましたが、でも、大きな桃の箱を開けるたびに、みんなで「わあ!」と歓声を上げます。
甘く、みずみずしい桃を頬張って、舟生さんのふくよかな笑顔を思い出すたびに、独立したての訳もわからず一生懸命だった頃を思い返します。
そして舟生さんが一緒に育ててくれたこの事務所を、迷うことなく、まっすぐに、もっともっと育てなくては!と決意するのです。
桃のお礼にお電話して、久しぶりに舟生さんのあったかな声を聞くことができました。
そして来週には渋谷に遊びに来て下さることになりました。
今から嬉しくて、何だか、自分の母親に会えるような、甘酸っぱい甘えた気持ちが湧き上がります。
嬉しくて、嬉しくて。そんな気持ちで、久しぶりの舟生さんをお待ちします。