税理士飯塚美幸のひとことメッセージ

by expresstax
 平成28年度税制改正法は、3月29日成立し、31日に公布されました。
 その3月31日付けの官報が4月4日になって発行され、ようやく、本法、政令、省令が揃いました。
 全10冊のおデブな官報です。
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 本法は、既に新旧対照表まで出ていますから、
 例えば、平成28年4月1日以後譲渡した相続実家の3千万円非課税特例は、
 租税特別措置法の35条の居住用財産の譲渡所得の特別控除の中に組み込まれて、

 2項で、従来の自分が住んでいたマイホームを譲渡した場合、
 3項で、今回創設された、相続空家を譲渡した場合、
 それぞれ1項で、居住用財産の譲渡として3千万円控除するよ、という構成に変わったことがわかります。

 ということは、相続実家の特例も、平成31年12月31日までの譲渡限定とされてるけど、
 もしかしたら、マイホーム譲渡の特例と同じように、ずっと続くのかもね、という雰囲気が醸されています。

 被相続人様が存命中に売却したら非課税特例使えたけど、
 使わずに亡くなって、相続人でその特例を適用しても、
 空家解消できるチャンスを残したのかしらね、
 近接した譲渡はダメなんだけど、
 これって非課税特権を相続するみたいな話だね、というのが読めてきます。

 でも、本法での適用年制限以外に、
 耐震適合証明要件や解体要件、住宅の利用状況についての自治体証明要件などなど、
 省令(措規18の2②二イ(3)(ⅰ)、(ⅱ)、(4))他でワシワシ拘束されているので、
 なかなか、実際には、大変な制度でもあったりというのが、官報で見えてきます。

 他にも、政省令でどうなっているか、気になる部分が多々ありますので、
 これからがんばって読み込んでいきます。。。。

 ☆  ☆  ☆

 旧赤坂プリンスホテルの建替、東京ガーデンテラスと、
 住宅部分のマンションも建ち上がりました。
 左棟下層にはヤフーさんが入居、上層は紀尾井町ギャラリーというホテル、
 全部賃貸という右の住宅棟は足下までガラス貼りのダイレクトウィンドウのようですね。
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by expresstax | 2016-04-05 23:16 | 税制改正
 わいわいと、確定申告の議論をしていて、
 個人の駐車場設備の譲渡の議論になりました。

 この譲渡の所得区分は、何でしょうか、という議論です。

1.アスファルト部分

 アスファルトは、法人税の区分では構築物です。
 アスファルト部分を構築物とみるならば、不動産となります。
====================
民法86条(不動産及び動産)
 土地及びその定着物は、不動産とする。

2  不動産以外の物は、すべて動産とする。

3  略
====================

 分かりやすい規定ですね。

 そしてこちらもあります。
====================
租税特別措置法31条(長期譲渡所得の課税の特例)

 個人が、その有する土地若しくは土地の上に存する権利(以下「土地等」という。)又は建物及びその附属設備若しくは構築物(以下「建物等」という。)で、(以下略)
====================

 租税特別措置法でも、「建物及びその附属設備若しくは構築物」は、ひとくくりになって、
 分離譲渡課税の対象とされています。

 分離課税であれば、所有期間5年超か以下かで、税率判定、
 マイナスでも、分離譲渡所得以外とは損益通算できません。

 今年、平成28年4月1日以後取得の構築物や建物附属設備は、
 建物と同様に、定額法償却が強制されますが、
 これも、「建物・附属設備・構築物=不動産」という括りに統一されて、
 却って、分かりやすくなるのかもしれませんね。

2.時間貸し駐車場などの場合の、機械設備の部分

 はい、民法で、ズバリ、「不動産以外のものは動産」と言い切っていますから、
 動産の譲渡とされて、

 家事用ならば、非課税、
 事業上のものは、総合譲渡課税の対象となります。
 
 利益がでれば、50万円まで非課税、越えた部分の利益の1/2が総合課税となりますね。

3.印紙税

 じゃ、売買契約書の印紙税はどうなの、といえば、
 印紙税法では、その別表第一で、第1号の1文書として、
 不動産の意義=不動産とは、民法86条に規定する不動産としていますから、
 印紙税課税となる構築物譲渡の場合は、その価額で印紙税の課税標準とします。

 ☆  ☆  ☆

 議論の発端となった駐車場譲渡は、譲渡益も損も出ない譲渡なので、
 不動産判定だろうが、動産判定だろうが、
 分離課税だろうが、総合課税だろうが、
 結果一緒、ということになり、
 違いは、印紙税の課税文書かどうか、だけになりますが、

 他人間売買などで、譲渡損益が生じる場合は、
 こうした判定が必要になるのでしょうね。

 ☆  ☆  ☆

 お客様が、今年も、素晴らしいチューリップを贈って下さいました。
 新種を開発して戴いている農家さんの作品とのことで、
 珍しい緑のチューリップと美しい桃色のチューリップです。
 それに、開くと、香りが素晴らしいです! 
 ありがとうございまそした。
 また、花瓶は、お客様のご親戚様の伊万里焼、
 花瓶敷きは、税理士先生にいただいた銀座和光さんの刺繍の作品です。
 うっとりと拝見しています。
 ありがとうございます。
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by expresstax | 2016-02-22 23:59 | 譲渡
 ちょっと前のことですが、不動産のプロの方からご質問をいただきました。
 ありがとうございます。

 ☆  ☆  ☆ 
 
 居住用財産の買換え特例(租税特別措置法36条の2ですね。(^^))について、
 今は、1億5千万円までなら使えるんですよね、というご質問です。
 今回、1億4千万円で売るんです、とのことで、

 年末決済の売却と購入の仲介、両手取りのお仕事のようで、
 声が弾んでいます。
 
 うーむ、水を差すようですが、と思いつつ、お答えします。
 え-、昔は、価格青天井で使えていた時代もあったのですが、
 平成21年1月1日以後の譲渡では、売価2億円以下に、
 平成24年1月1日以後の譲渡では、売価1.5億円以下に、
 平成26年1月1日以後の譲渡では、売価1億円以下に、と厳しくなっています。

 この要件は、今回の税制改正大綱では、平成28年以後も、29年末までは延長されているので、
 仮に取引が、来年1月になったとして、今現在の売価制限は、1億円です。

 プロの方、え~っっ!と驚かれています。
 仲介業務が、ガラガラと音を立てて崩れる、といった様相です。
 ヘタをすると責任問題、と脳裏をよぎったかも知れません。

 あまりの驚きように、こちらも、念のために、他の条件、
 つまり、所有期間が1月1日現在で10年超だとか、居住期間が10年以上だとか、
 満たしてるんですよね、と、ちくちくお伺いしつつ、
 所有者は、お一人ですか?とお尋ねしました。

 あ、え、とお調べになって、えっと、2人の共有です。
 半々ですっっ!
 ほとんど叫び声です。

 おお、なるほど。
 であれば、一人当たりの譲渡対価は、7千万円ですから、OKになります。

 え。そんなことできるんですか!?と更に驚いておられます。

 できるとかではなく、そのように決まってるんですね。

===================
租税特別措置法基本通達36の2-6の2
譲渡に係る対価の額が1億円を超えるかどうかの判定

 措置法第36条の2第1項に規定する譲渡資産の譲渡に係る対価の額(以下この項において「譲渡対価」という。)が1億円を超えるかどうかの判定は、次により行うものとする。
(1) 譲渡資産が共有である場合は、各所有者ごとの譲渡対価により判定する。
(2) 略
===================

 このあたりは、例えば、面積要件である50㎡以上要件などは、
 共有者別判定でなく、物件判定になるので、
 対価要件も、その物件で判定、と早とちりしそうですが、
 そうではないんですね。

 現在の買換特例対象が1億円以下なので、
 3人で1/3ずつ共有なら、3億円以下もOKとなります。

 不動産の共有って、相続などでは、困ったちゃんですが、
 譲渡の場合は、3千万円控除がやはりひとりずつ使えるとか、
 有利なこともあります。

 という説明で、
 良かった~~!と胸をなで下ろしたらしいご質問者様でしたが、

 ここで安心しないで、
 対価が一人7千万円となったことで、
 取得価額を確認したうえで、
 3千万円控除+軽課税率との有利不利など、
 もういちど、事前によく税理士先生に確認していただけるように、
 お客様にアドバイスして差し上げて下さい、とお願いしました。

 それに、そもそもこの特例、要件が転変と変わるだけでなく、
 価格要件のような増税項目が、
 税制改正では、改正年の3月に国会で法律化されるのに、
 適用は、その年の1月1日以後譲渡に遡及適用されてきた、という
 インケンな改正経緯を辿っています。
 
 落とし穴に落ちろ!と行間に透けて見えているような法律ですから、
 プロの方も、まして、マイホーム譲渡を真剣に考える方も、
 くれぐれも、お気を付け下さい。

 ありがとうございました。

 ☆  ☆  ☆

 最近の事案やご質問で、共有、多いなというのが実感です。
 よく気を付けて下さい。

 ☆  ☆  ☆

 世の中は、クリスマス一色ですね。
 恵比寿ガーデンのバカラのクリスマスイルミネーションです。
 渋谷事務所時代は、よく来ていたのですが、最近はご無沙汰でした。
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by expresstax | 2015-12-25 23:47 | 譲渡
 月刊税理平成27年11月号に論稿が掲載されました。 
 「会社の地方移転と税務」特集のうち、「土地建物等の譲渡と買換特例の適用」です。
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 7月号で、地域再生法の改正に伴い改正された特定資産買換特例の九号買換特例について扱い、
 今回特集でも、地方拠点強化税制との関連や特例選択のポイント等について、書かせていただいています。
 
 特に、対象地域については、買換特例で圧縮割合適用の対象となる集中地域と集中地域以外は、
 そのまま、地方拠点強化税制では、
 集中地域=地方活力向上地域以外、集中地域以外=地方活力向上地域(いわゆる「支援地域」)と、
裏腹の関係です。

 そのため、地方拠点強化税制の判定でも、この地域判定が必要となりますから、
 7月号の補訂版として、集中地域の一覧表を掲載していただきました。

 7月号掲載以後、首都圏整備法等を深耕してその行政区域等が判明してきた地域もありますので、
 編集部さんもご協力くださって、がんばって作りました。
 なので、一覧表については、7月号ではなく、11月号を見て下さいね。(^^ゞ

 が、まだまだ不備があるんじゃないかと思いますので、(>_<)
 ご当地の先生方、ここは、こうだよ~、というのがありましたら、ぜひぜひ、お教え下さい。m(_ _)m

 ほんとうは、内閣府の地方再生推進室さんあたりで、完全版、出してほしいな~と思っています。(^^)






















 
by expresstax | 2015-10-22 23:29 | パブリッシング
 お客様からご質問をいただきました。
 ありがとうございます。

 不動産仲介業務をなさっているお客様のお取引先様からのご相談とのことです。

 そのご相談者様がマイホームを売却なさる。
 そのマイホームは、ご家族数人の共有なのだそうで、
 昨今の不動産市況で、かな~りの譲渡益が出るとのこと。
 何よりですね。

 そこで、売った住宅は1つでも、3人の共有なのだから、
 居住用財産譲渡益の3千万円特別控除は3人分、
 つまり、最大9千万円まで使えるんですね、というのがご質問です。

 はあ、一見そう見えるんですが、
 この特別控除は、一人ずつ譲渡税申告にあたって適用するために。
 あくまで一人当たり譲渡益3千万円までという制度なのです。

 したがって、3人共有でも、一人一人の持分が問題です。

 なので、例えば1億円で譲渡して、取得費と譲渡費用合計は1千万円だった、という場合、
 譲渡益9千万円から、3千万円×3人=9千万円を控除して、非課税となるわけではありません。

 もし、土地の持分が、共有者である父3/5、母1/5、子1/5なら、
 各人の譲渡益は、この割合です。
 つまり、父9千万円×3/5=5,400万円、母1800万円、子1,800万円と按分します。

 そうすると、3千万円の特別控除を使っても、母と子は譲渡所得ゼロとなりますが、
 父は、5,400万円-3千万円=2,400万円の譲渡益になります。

 3千万円特別控除を越えても、
 その住宅が譲渡年1月1日現在で、10年超所有、10年以上居住なら、
 越えた分については、6千万円までは、
 譲渡所得税の軽課税率(所得税10%、住民税4%、復興特別税2.1%)が適用できます。

 3千万円特別控除が、頭数分使えるわけではありませんから、
 よく持分を聞いていただいて、お取引様に税務事故にならないようにしてさしあげてください。

 また、持分といっても、建物の持分が土地持分と違っている、
 例えば、土地は上記割合であっても、建物は、全部子名義だった場合、
 住宅ローン設定の関係で、よくありますよね。
 この場合でも、父や母の土地は、居住用土地とならないか、といえば、
 建物名義がない人でも、建物所有者と同居・同一生計なら、
 土地も居住用財産として特例が使えたりします。

 土地・建物の持分や所有期間については、
 ご相談者である所有者ご自身が記憶があいまいになっていることも多いのです。
 
 登記簿で、持分や取得日をよく事実確認してから、譲渡の戦略を立てる、
 くらいでちょうどいいのです。

 よくアドバイスしてさしあげてください。

 ありがとうございました。 
  


















 
 

 
by expresstax | 2015-09-28 23:17 | 税務手続き
 先日の日税さんの講演をご受講いただいた税理士先生からご質問をいただきました。
 ありがとうございました。

 ☆  ☆  ☆

 相続から3年10ヶ月以内に相続財産を譲渡した場合の譲渡所得税の計算で、
 売却資産にかかった相続税を譲渡原価にできるという、
 「相続税の取得費加算の特例」(租税特別措置法39条)についてです。

 相続税を払って取得した財産を売って、原始取得からの値上がり益にまた譲渡税がかかるなんて、
 二重課税じゃん!とならないための、二重課税排除のための制度です。

 この制度は、平成26年末までのご相続、平成30年10月末までの相続財産の譲渡の場合に、
 土地以外は、譲渡財産にかかった相続税分を非課税に、
 土地は、相続した土地全部にかかった相続税分を非課税に、できます。

 平成27年以後のご相続では、土地も、譲渡財産にかかった相続税分を非課税に、と、
 改正された部分です。
 土地だけ優遇しすぎてたよね、というのが、財務省さんの言い分でしょう。

 ☆  ☆  ☆

 さて、平成26年末までの相続だった。
 相続土地10億円、それに相続税が3億円かかっていたという、おおざっぱな設定です。

 たとえば、10億円の相続土地のうち、1億円分の土地を譲渡した場合は、
 譲渡対価1億円-譲渡原価3億円=所得ゼロ円、譲渡税ゼロ円になります。
 
 では、譲渡所得ゼロ円で済ませる、
 つまり、無税譲渡できるのは、最大いくらまで売却できるのかを、逆算する場合に、
 仮に、時価を相続税評価額とするなら、

 X億円-(X億円×5%+3億円×10/10+X億円×3%)=0
 
 これを解くと、X=3.26億円となり、
 
 3.26億円-(3.26億円×5%+3億円×10/10+3.26億円×3%)=0
 
 となります。
 
 講義では、
 個別相続の相続税額と、土地評価額により、上記の数字は変わりますので、相
続税申告から3年以内の資産移転についてコンサルする際に行う計算を、とても
ざっくりした数字で表現しました。
 
 講演で話したように、平成26年末まで開始相続、平成30年10月までの譲渡につ
いて最もメリットがあるテーマです。

 取得費加算の特例は、同族間での売買でもOKですから、
 仮に、3年10ヶ月以内に外部売却できなくても、
 同族法人などに、時価で、時価が相続税評価額なら
 限度額の残り部分を譲渡税ゼロ円で移転してしまえば、
 次に外部売却するときに、そこからの値上がり益だけが、課税対象にできます。

 つまり、相続財産の簿価上げができちゃうわけです。(^_-)☆

 ☆  ☆  ☆

 この講義設問では、

 前述の取得費加算の期限内最有利活用と、
 買換特例と取得費加算、
 取得費加算活用と登録免許税・不動産取得税の軽減の

 3つの工夫をコテコテに組み合わせて、説明しましたので、 
 分かりにくかったかも知れませんが、
 該当のお客様がいらしたら、とても喜んでいただける工夫だと思います。
 ぜひ、研究なさってみて下さい。

 ありがとうございました。

 ☆  ☆  ☆

 夏の猛暑が一服しています。

 築丸2年になる事務所の公開空地は、緑に溢れてきました。
 遊歩道の下からです。
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 青山通りの裏通りにあたるビルの裏側エントランスの桂の木も、
 新築の頃は細く、頼りなげでしたたが、茂ってきました。
 光を透す薄く丸い葉の桂は、好きな樹のひとつです。
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by expresstax | 2015-08-24 23:37 | 譲渡
 地方から都心部への特定資産買換えの九号特例が厳しくなる改正は、
 地域再生法の一部改正法の施行日から、とここで書きました。

 6月19日に国会を通過しながら、
 なかなか公布されないなあ、と思っていましたら、
 今日6月26日にようやく公布されました。

 でも、政令(施行令)や省令(施行規則)の公布はまだのようです。

 施行日は、公布の日から3月以内に政令で定める日(附則1条)とされているので、
 施行日までには公布します、ということのようです。そりゃそうでしょうけど。(-_-)

 それまでは、一応、地方から特定集中地域や集中地域への買換えは8割、課税繰延OKです。
 譲渡予定があれば、今のウチです。

 ☆  ☆  ☆

 お客様から、さくらんぼをいただきました。
 佐藤錦の大きなさくらんぼです。ありがとうございました。
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 なんとお茄子をお持ち下さいました。
 ご当主様が、残った畑を家庭菜園として栽培なさったそうです。
 朝、採って下さったばかり、との切り口鮮やかでつやつやの、まさに作品ですね。
 ありがとうございました。
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by expresstax | 2015-06-26 23:05 | 譲渡
 先日、ここで不動産投資のことを書きましたら、お客様からご質問をいただきました。
 ありがとうございます。

 「仮に東京オリンピック2020年前でピークを迎えるなら、
 その後の下落も想定しなければなりません。」とした部分です。

 もし反動の下落が来るなら、その前に売り抜けなきゃいけないんですよね、というご質問です。

 その不動産投資がキャピタルゲイン(値上がり益)狙いの投資ならば、ですね。
 オリンピックだけで東京の不動産が値上がりしているのではないでしょうが、
 2020年の東京オリンピックが、一つのマイルストーン(道標)となることは確かでしょう。
 
 北京オリンピックの際も、北京ではすさまじい都市開発が行われ、その一部に参画したお客様は、初期に投資に入られ、開催直前に売却し、売却益を手になさいました。
 売却益のピークがどこかは、そのタイミングがあるでしょうが、
 多少の誤差や損得を気にしていたら、こうした投資はできません。
 
 じゃ、今、投資して、東京オリンピックの直前に売り抜けて、利益が最大化できるかは、
 これは、不動産のプロさんにお尋ねいただくしかありません。
 一介の税理士風情(ふぜい)に、お答えできるわけも能力もないからです。
 
 ただ、例えば個人で今、投資して、東京オリンピックの直前に売り抜けるとするならば、
 現行税制がそのまま続くという前提で、個人の譲渡税制では、

 譲渡年1月1日現在の所有期間5年以下の短期譲渡になってしまいますから、
 譲渡益が出ても所得税住民税39%の譲渡所得税になります。

 仮に2020年(平成32年)初頭にリセール(再売却)する場合でも、
 昨年の平成26年末に購入していて、ようやく長期譲渡所得、税率20%となります。

 2019年(平成31年)中に売って長期譲渡とするなら平成25年末までの取得となります。

 法人は所有期間による土地重課制度は、現況停止されていますから、
 不動産譲渡益にかかる法人税は、平成27年4月以後開始事業年度の実効税率では34.33%です。
 今後20%台(29%くらい?(^^;))に下げるという政府のアナウンスもありますから、

 今から取得して短期実現するなら、法人取得の方が、ほんのちょっと有利になりそうです。

 でも、税理士としてアドバイスできるのは、この程度です。

 よく研究して、できれば、ずっと誇りをもって維持していける不動産を取得していただけるといいなあと思っています。

 ☆  ☆  ☆

 事務所メンバーが、お里帰りのお土産に、徳島の福屋さんの柏餅を持ってきてくれました。
 
 挟んでいる葉っぱがちょっと変わっています。
 サルトリイバラという葉で、西日本の柏餅(?)では多く使われているそうです。

 サルトリイバラのお餅は、それ以前の日本の古来のお餅だったのが、
 端午の節句が、中国から伝来し、江戸期になって、
 冬でも新芽が出るまで枯れ葉を落とさない柏の葉でお餅を食し、
 それが参勤交代で地方にも伝わり、

 古くからのチマキやサルトリイバラでのお餅を食べる習慣と、
 柏の葉の餅を食べる習慣がそれぞれの地域で伝わったのだとか。

 そんなことをワイワイと話ながら、おいしくいただきました。
 ありがとうございました。
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by expresstax | 2015-04-27 23:22 | 不動産
 今年出版した小規模宅地本についてご質問をいただきました。
 ありがとうございます。

 ☆  ☆  ☆

 「小規模宅地特例-実務で迷いがちな複雑・難解事例の適用判断」というタイトルですので、
 こんなん、ちっとも難解じゃね~よ!と言われちゃうよね~、とヒヤヒヤして書いたものです。

 この前身の月刊税理に連載していた
 「ミユキ先生とヤマダ君の-小規模宅地特例、落ちてはいけない落とし穴」のタイトルのときも、
 そんなんじゃ落ちねーよ!といわれそうで、やっぱりヒヤヒヤして書いていました。

 ☆  ☆  ☆
 

 ご質問は、小規模宅地本の事例の中で、「資産買換途中の相続発生と特例適用」に関するものです。

 所長と職員君が、
 メインのお話しの後で、

 相続開始年の譲渡については、所得税はかかるけど、住民税がかからない、
 だから相続人様のご意向によっては、買換取得そのものを実行するかどうか、
 現金化してしまった方がいいか、
 また、買い換えするにせよ、将来に課税繰り延べする買換え特例を適用しない方がいいかも、
 という点についておしゃべりしています。

 これに対し、「なぜ住民税が課されないのか」というご質問です。

 例えば、被相続人が平成25年中は不動産所得だけ有し、平成26年1月に不動産を譲渡して、平成26年3月に亡くなったとしましょう。

 所得税は亡くなった日までの所得について課税されますが、住民税は、亡くなった日の属する年の所得については、課税が行われません。
 事例の場合は、1月に譲渡した資産について所得税は準確定申告により課されますが、3月に亡くなったなら、その年の所得について翌年度の課税の機会がなく、住民税が課されないのです。

1.住民税の課税方式

 個人住民税の納税義務者は、国籍を問わず、1月1日現在の住所地で、
 前年の1月1日から12月31日までの1年間の所得に応じて課税されます。

 
2.住民税の納税義務

 住民税の納税義務は、その年1月1日現在で判定されます。

(1)平成26年1月1日現在は存命していますから、前年平成25年分の不動産所得をベースとして平成26年度住民税が課されます。
 住民税の納付は原則として4月以後ですから、未払で亡くなったとしても、その納税義務は相続人が承継します。

(2)平成26年1月に譲渡した不動産譲渡所得については、平成27年の住民税の課税対象(課税標準)になります。
 しかし、平成27年1月1日には、被相続人は亡くなっていますから住民税の納税義務者ではありません。したがって、平成26年1月の譲渡については、住民税が課されないことになります。
 これは、相続に限らず、年の中途で国外に出国して翌年1月1日に日本に住民票がない場合は、同様に平成26年度住民税は課されません。

(3)存命していて、単に日本国内で異動しただけであれば、旧住所地で課税されない代わりに1月1日の住所地で課税を受けますが、相続や出国の場合の住民税は、日本での納税義務がなくなるのです。

3.所得税との違い
 所得税は、平成26年1月1日から相続開始日までの平成26年中の被相続人の所得について、相続開始を知った日の翌日から4月以内に準確定申告を行い、その納税義務や還付請求権を相続人が承継します。(所得税法125条)
 国外に出国する場合も同様に、1月1日から出国日までの所得を出国時までに準確定申告することとされています。(所得税法127条)
 したがって、年の中途で死亡した場合のその年中の所得には、所得税だけが課税されることになります。

==========================
地方税法第32条 (所得割の課税標準)

 所得割の課税標準は、前年の所得について算定した総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額とする。

地方税法第39条(個人の道府県民税の賦課期日)

個人の道府県民税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の一月一日とする。
(市町村民税も同様です。)

所得税法第125条(年の中途で死亡した場合の確定申告)

 居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第120条第1項(確定所得申告)の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、その相続人は、第3項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から4月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該所得税について第120条第1項各号に掲げる事項その他の事項を記載した申告書を提出しなければならない。
==========================

 ☆  ☆  ☆

 そういえば、
 この小規模宅地特例本についてのご質問が、
 先日ここでも書いた「広大地評価後に小規模宅地特例を適用できるか」など、
 小規模宅地特例そのものについてというより、
 事例に触れた関連事項へのご質問が多いようです。

 この書籍では、相続と小規模宅地特例まわりのさまざまな事例と
 ブレーンストーミングのプロセスを書いています。

 そのために、小規模宅地特例ズバリでない関連事項については、
 説明・解説を省略したり、簡単にスルーしてしまっているんですね。

 単行本として、ページ数をあまり増やせないという制約の中で、
 他の書籍では多く取り入れられている条文や通達・質疑応答も、ばっっさりカットしてしまっています。
 申し訳ありません。(>_<);;

 でも、このことは、読者様が、実務やご自身の事案の中で、
 とてもよく読みこんでくださっているということなんだと気付かされます。
 ありがとうございます。

 説明していない部分は、他にもごっちゃりありますから、
 出版社さんを通じてでも、弊社ダイレクトでも、
 どんどんご質問いただければと思います。

 そのうえで、読者様が直面なさっているご相続問題の、少しでもよりよい解決のために、
 読者様と知恵と力を合わせていければと思っています。

 ありがとうございました。































 
 
 
by expresstax | 2014-12-05 23:36 | パブリッシング
 確定申告が進みます。

 平成25年で同族法人へと建物移転をなさったお客様は、
 今回の確定申告で譲渡所得税の申告をします。

 が。
 そこで見落としがちなのが、消費税です。

 譲渡したのが、消費税非課税となる住宅賃料を生む住居系物件であったとしても、
 事業用建物の譲渡は、消費税では課税売上です。

 そのため、例えば、住居系賃貸料が中心のお客様で、
 消費税課税になるのが駐車場賃料程度の場合で、
 年間1千万円以下の消費税免税であっても、

 平成25年分の課税売上が、建物譲渡によって1千万円を越えてしまう場合は、
 その翌々年、つまり平成27年は、消費税の課税事業者になります。

 これは自動判定なので、平成27年になって、ジタバタしてもどうにもなりません。

 では、どうしたらよいか。

 判断は2つです。

1.平成27年に、大規模修繕や新規建築するなど、消費税がかかる大きな支出が予定される場合。
 このときは、何も手続しないで、時の流れるに任せます。
 平成27年には課税事業者になりますが、
 平成26年の消費税課税売上が、1千万円以下なら、また免税に戻ります。
 
 原則課税により
 その年の駐車場収入等の課税売上から、
 大規模修繕などにかかった消費税を差し引いて、
 払い過ぎの消費税の還付を受けることができます。
 それも、平成27年10月以降なら、10%にアップ後ですね。

 ということは、大きな修繕や建築は、どうせ平成26年末や28年初にやるんだったら、
 平成27年に思い切り集中しちゃった方が、消費税減税還付効果は出ます。

 反対に、この年に何らかの事情で建物を売ったりしたら、
 他の年なら払わなくてもいい消費税を、ドカっと払わなくちゃなります。

 これが、税務マネージメントです。

2.平成27年に大きな消費税のかかる支出はないよ、という場合。

 もし課税売上が5千万円以下なら、
 平成27年が始まる前、つまり、平成26年の今年の年末までに、
 消費税の簡易課税の選択届出書を提出します。

 そうすれば、課税売上の50%は、消費税のかかる支払があったものとみなして、
 消費税の計算をすることができます。

 特に不動産賃貸では、給与も元金返済も保険料も減価償却も、
 消費税のかからなない支払いですから、
 消費税上落とせる支出は修繕費や管理費程度。
 収入のほとんどの消費税を納税することになりますが、
 この簡易課税なら、50%は消費税上の経費に見てくれるんですから、
 相当、お得。
 
 よくいう「益税」となります。

 それがために、平成27年4月開始課税期間以降は、
 不動産賃貸の簡易課税のみなし仕入率は、現行の50%から40%に引き下げで、
 10%分は増税になってしまいます。
 個人の場合は、平成28年1月からの分ですね。

 あー、ズレてよかったなんて思わないでください。
 
 簡易課税は、2年間は継続適用しなければならないので、
 平成28年で、みなし仕入率の引き下げの影響を受けちゃいます。

 このみなし仕入率増税でいえば、
 現行      5%消費税×50%=2.5%負担と、
 引き上げ後  8%消費税×50%=4.0%負担と、
 さらに引き上げ後  10%消費税×60%=6.0%負担と、
 激増するのがわかりますね。

 ということで、条件にあたる方は、年末までに、よーく検討して対応してください。
 ね。
 
 ☆  ☆  ☆

 午後、突然の雪!
 すわ、と接客室のお客様にお伝えしましたが、
 小1時間ほどで止みました。
 こんなこともあるんですね。
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by expresstax | 2014-03-07 23:50 | 消費税