借入のことを先日書いたとき、ふと思い出したことがありました。
ある大変高所得のお客様が、銀行融資を受けて、
初めて、不動産投資をなさったときのこと。
その後拝見していると、毎年毎年、がんがん繰上償還。
あっという間に、完済近くなってしまいました。
びっくりして、「すごいですね」とお話しすると、
お客様もびっくりなさっています。
??と、伺うと、当初の借入のときに、お客様が、
「先生は借入するんですか?」とお聞きになったそうです。
そのとき、私が、私は住宅ローン以外は借りません、
とか何とか答えたそうなんです。
それで、お客様は、こりゃ、たいへん、と、慌てて借入をなくすように、
頑張ってしまったそうなんです。
ありゃ。
それは説明不足だったんですね。とんでもない誤解でした。
☆ ☆ ☆
もちろん、開業の際も、よちよちの女税理士に、お金を貸してくれるところはないだろうと、
少ないお給料から貯金して会社の資本金を積み上げてから開業したのです。
でも、貸してくれないから借りない、のではなく、
借入をすべきかどうかは、そのビジネスの仕組みによるべきなのです。
税理士のような仕事は、売上はお客様からの報酬、
原価のほとんどは人件費、研修費、せいぜい事務所賃料です。
そのような商売で、仕入や人件費・賃料など、
日常的に必要な資金を、運転資金といいますが、
運転資金の借入をするとしたら、
よほど、売掛金の回収サイト(期間)が長い、手形を発行しているような会社、
収入と原価のタイムラグの生じるビジネスでしかありえません。
税理士やサムライ業のような、人が原価の業務で、
日常的な運転資金を借入で賄わなければならないとしたら、
これは、アブナイです。
まして、税理士が、借入返済のために、意に染まない仕事を受けねばならない、
社員に、いやな仕事をやらせなくちゃならない、
なんてことにはしたくありません。
だから、借入をしないし、してはイケナイんです。
人材採用コンサルで名を馳せたワイキューブが破綻したとかいうのも、
原価は人件費とアノ有名な事務所費用でしょうから、ほんとにおかしな話で、
人を原価とする商売で、もし借金で運転しているようであれば、
胸に手を当てて、大反省しなければならないでしょう。
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それに対し、お客様の不動産投資というのは、まさに設備投資。
単年で回収できるわけもなく、長期安定収入のための投資なのですから、
反対に、何でもかんでも自己資金、というのでは、小さな設計しかできません。
長期利回りを見込んで、長期設備投資をするのですから、
借入をして、ロット(規模)を得て、最適利回りを実現するというのが、
ビジネスの本筋です。
運転資金と設備資金。
その資金の考え方は、全く違うのです。
ビジネスと資金と借入の関係を、ご説明すると、
あー、そうだったのか、とお客様には、笑っていただきました。
もちろん、高利回り投資不動産の借入を数年で返しちゃって、
あとは全部、利益、利益、手取り、手取り、なのですから、
税負担は多少増えても、どうにでも回ります。
それは素晴らしいことなのです。
無理のないように、ていねいに、ビジネスは、進めていきましょう。
ね。