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未分割財産の譲渡の荒芸・3 小規模宅地の特例も使う   

2009年 10月 29日

 相続税の有利な特例のひとつに、小規模宅地の課税価格の特例(租税特別措置法69条の4)があります。

 居住や事業に使っているかけがえのない宅地について、
 課税対象を5割や8割減額することによって、生活基盤を守ろうという特例です。

 例えば、被相続人の自宅だった宅地があれば、
 その宅地を、被相続人の同居の親族が取得して、
 相続開始時から宅地を有し、かつ、その家屋に居住している場合には、
 240㎡まで、土地の評価額を、8割減額することになっているのです。

 さて、ここでのポイントは、
 「申告期限まで引き続きその宅地を有し、かつ、その家屋に居住している」の文言です。
  (措置法69の4③二イ)

 配偶者が自宅敷地を取得した場合は、うるさくありません。
 極端にいえば、亡くなった翌日に売り払ったって、減額OKです。

 しかし、同居の親族については、自宅を、申告期限までは、所有し、居住していれば、適用可。

 配偶者以外の同居者の場合は、申告期限まで住んでる人なら、
 その家に住む必要があるのだろう、じゃ、守ってあげなくちゃね、と見るのですね。

 じゃ、今回のように、申告期限以前に、有利な売買契約の話しがあったときに、
 申告期限まで、応じることはできないか、といえば、そうではないのですね。

 仮に、申告期限以前に、売買契約を締結しても、申告期限後の引渡しと退去であれば、

 条文でいうところの、
 「引き続きその宅地を有し、かつ、その家屋に居住している」
 ことになるのですね。

 一般的には、喪が明けるまで、と、転居を慎むことは多いかもしれませんが、
 残された遺族が、幸せに暮らすために、あえて転居しなければならない場合、
 こんな切り抜け方もあります。
 そしてそれは、亡くなられた被相続人様にとっても、
 ご遺族の幸せこそが、願いであるはず。

 としてこうして、
 未分割でも、譲渡は可能、
 未分割でも、契約だけ先行させておいて、
 相続税に申告期限までに、遺産分割を確定させて、取得者を特定、
 相続税の特例適用申告、
 相続税の申告期限後に、引渡と引越をして、
 翌年の3月15日までに、
 相続税の取得費加算の特例も合わせて、
 特例適用譲渡所得申告をすれば、

 譲渡の特例も、相続の特例も、晴れて適用OK。
 評価は低く、
 売価は高く、
 相続税は軽く、
 譲渡税も軽く、と
 トリプルメリットの実現です。

 ここでのポイントは、遺産分割のお話合いと、譲渡と相続資金化の
 タイムスケジュール化と、有利な税務のためのご遺族の意思統一です。

 最有利税制を追求していくプロセスで、ご遺族の皆様の気持ちが形成されていき、
 スケジュールをやり遂げていく過程で、がっちりしたスクラムが組めるようになります。

 気づいたときには、支え合い、思いやり合い、という
 ご相続後のご一族にとって、一番大切なものを築き上げていることができるでしょう。
 
 税理士は、そのために、ずっと伴走し続ける、お支えのジャンクション。
 しっかりナビゲート致します。 

by expresstax | 2009-10-29 23:56 | 相続・贈与

未分割財産の譲渡の荒芸・2 分割後引渡し   

2009年 10月 27日

 ご相続での未分割財産の譲渡について、 
 相続財産を、遺産分割協議がととのう前に、売却する場合の2です。

 売買契約は、未分割段階で行ったけど、
 所有権移転登記は、もっと先、

 それまでに遺産分割を整えた場合は、どうでしょう。

 遺産分割後、特定者に名義変更したあとの、物件引渡し、残金決済と所有権移転登記です。

 所得税法において、譲渡の日は、原則として、引渡の日をいいます。
 引渡の日の翌年3月15日までに確定申告すればいいだけです。

 これは、もう、単純な、一般の売買と同じです。
 荒芸でも、何でもありません。

 ☆  ☆  ☆

 売買契約は法定相続分で行うので、所有権移転時の持分と異なれば、
 いささか気持ち悪いかもしれませんが、
 気にすることはないのです。

 不動産を売却するといっても、
 まずは、買付証明を受けて、
 売買契約を締結し、手付金を受取り、
 所有権移転登記や残金決済までは、通常は、期間を置きます。

 買い主さんの理解さえ得られれば、
 売買契約は、未分割段階で、先に締結してしまい、
 引渡を、遺産分割が決まる程度まで、先延ばししてもらえることもあるでしょう。
 
 買い主さんが、すぐにも欲しい!ということでなければ、
 意外に、引渡の延長というのは、可能なケースが多いのです。 
 
 じゃ、どこまで延ばしてもらうか。

 ここで、相続人さんの相続税の小規模宅地の特例が、絡んできたりします。

by expresstax | 2009-10-27 23:14 | 相続・贈与

未分割財産の譲渡の荒芸   

2009年 10月 26日

 ご相続財産の譲渡のご相談です。

 相続不動産の売却が進展していますが、
 遺産分割は、まだまだ整いません。

 しかし、この時期、売却のタイミングは、それ以上に重要。
 有利な譲渡のタイミングを逃してしまっては元も子もありません。
 手取り資金がどうなるのかは、遺産分割にダイレクトに影響します。

 また、例えば、相続人の誰かが、その不動産に居住していたような場合は、
 譲渡税の計算上、居住用財産の譲渡特例が適用できるかどうかは、
 その財産がどう分割されるかにより、決まりますから、
 手取額は、さらに劇的に変わります。

 こうしたことは、とてもよくあります。

 では、分割取得者が確定していない財産、つまり、未分割の財産は、
 売却できないのか。

 可能です。

 ただし、いったん売買契約書上は、法定相続分での売買契約になります。

 では、その譲渡税申告はどうなるのか。

 国税の取扱では、所得税の確定申告期限までに分割確定した場合は、確定取得者が取得し、譲渡したものとして申告しても、これを認めるとしているのです。

=以下引用================================
ただし、譲渡時には、未分割の状態であった場合でも譲渡所得の申告期限である翌年3月15日までに分割が整ったときは、各相続人の実際の取得割合に応じて譲渡所得を申告してもよい扱いになっています。
=====================================

 つまり、いったんは、法定相続分で売買契約書を買い主と取り交わしても、あるいは、売却引渡をしてしまって、登記上は、法定相続分での売買原因しか記載されなくても、所得税申告期限までに、
 たとえば、居住していた人が100%取得し、他の相続人が代償財産を取得すると分割確定すれば、
 居住していた人が、居住用財産の譲渡特例を適用できる、というように、万々歳になります。

 しかし、申告期限までに分割確定しなければ?
 これは、法定相続分での譲渡で確定です。
 
 そもそも、所得税の確定申告までに法定相続分で譲渡し引渡も行っているならば、
 不動産登記簿には、法定相続での売買しか記載されません。
 そのあいだに所得税確定申告期限が来て、分割が決まっていなければ、
 その持分でしか譲渡税申告できません。

 上記の税務の取扱も、
 遺産分割が間に合わないケースに対して、申告期限までという猶予を置いている取扱なので、
 そんなに伸ばせないよ、という趣旨なのでしょう。

 ところで、さらに、
 居住用宅地や事業用宅地などの場合は、相続税の小規模宅地の特例の適用が絡みます。

 相続税では、小規模宅地の特例を使いーの、
 譲渡では譲渡の特例を使いーの、
 さらに、遺産分割も慎重に行って、という
 「荒芸」が可能かどうか。

 このあたりは、「あー、あ」となるのか、「グッジョブ=Good Job=よくやった!」となるのか、
 プロの力が試されます。

 これについては、また次に。

by expresstax | 2009-10-26 23:24 | 相続・贈与

わき起こるビジネスアイディア社長様   

2009年 10月 23日

 3代目オーナーであられる社長様と決算の打合せだったのですが、

 今期の決算のお話しなぞ、過去のこととばかりに、ぽぽんと済ませて、 
 お話は、次の展開へ。

 過去の「再生プロジェクト」の完了、
 売上は、今期、がっつり伸ばして頂きました。

 そして、今、攻めの経営に、突き進まれます。

 時代が逆境なのは、金利コントロールにも好チャンス。
 人材採用にも好チャンス。
 資材調達にも好チャンス。
 
 徹頭徹尾、ポジティブにしかお考えになりません。

 そして、「攻め」のアイディアは、湧き上がり湧き起こり、留まるところを知りません。

 お話ししていて嬉しくなってしまいました。

 ほんとうに、お客様は、素晴らしい!

 無限に、伸び続けて下さい。

 ひとつひとつ、小さくてもいいので、少しずつでもいいので、
 成功の実績を作って、
 それを更に育てて、
 膨らませていきましょう。

 ブレーンとさせていただいて光栄な我々が、
 どこまでも、お手伝いします。

 社長様が、意気揚々と、元気に帰られるお姿を拝見できるのが、
 我々の何よりのシアワセなのです。 

by expresstax | 2009-10-23 23:07 | お客様

ご新規のご紹介   

2009年 10月 21日

 相続アドバイザー協議会さんの相続アドバイザー養成講座の講師を、
 当初から担当して早や十数年。

 その相続アドバイザー養成講座受講生だったプロの方が、お客様をお連れになりました。

 実は、弊社は、講演を聴いて頂いた方には、
 アフターサービスで無料相談をお受けしているのですが、
 そのプロの方は、その権利を、お客様のご相談にお使いになりました。

 地元密着、とてもキメの細かな素晴らしいお仕事をなさっている受講生さんと、
 そのお勤めの会社の社長様が、お客様と一緒に同道なさいました。

 たいへんなご資産をお持ちのお客様は、
 古くからご資産を任された社長様、担当者様を、たいそう信頼なさって、

 資産の全容の整理をなさりたいこと、
 隠れ債務である相続税がいくらかかるのか、知りたいこと、
 率直にお話しくださいました。

 たいそう名誉な事業を、大きく展開していらした、
 素晴らしいご見識や、地域貢献のご努力、
 様々に聞かせて頂き、大感激しました。

 その栄えある歴史を、きちんとお守りいただけるように、
 力を尽くさせて頂きたいと思いました。

 特に、傘寿を越えて、自らブログをお作りになり、
 メッセージを発し、
 ご覧になる方々に、お力を与えていらっしゃること、
 地域の子供達に、語り部として伝承なさっていること、

 どれ一つも、簡単にできることではありません。
 学ばせて頂きました。
 ほんとうにありがとうございます。

 また、大切なお客様をご紹介下さった社長様達は、
 お客様の資料収集にもご協力いただけるとのこと、
 ありがとうございます。

 ぜひ、一歩一歩、進んでいきましょう。

by expresstax | 2009-10-21 23:39 | お客様

建築の完成、おめでとうございます!   

2009年 10月 15日

 お客様の建築されていた物件が完成しました。

 さっそくお伺いしました。

 駅徒歩5分の中心部の好立地です。
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 1階は、ビジネステナントに、
 下層階は、ユニークでおしゃれなデザインのマンスリーマンション
 上層階は、ゆとりの賃貸に。
 建築家の秋山先生の設計、アイディア満載のマンションです。
 
 ホームページの案内には、入居者を意識して、英語版付き。 
 大家さんって、”Landlord=ランドロード”って訳すんですね。

 マンスリーマンションの室内です。
 お部屋はカラーテーマでデザインされ、ここは赤のお部屋です。
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 ビビッドです。
 ホテル以上がコンセプトで、広さ、設備構成など、前例のないスペックです。
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 上層階は、外国人の利用に合わせたとても広くゆとりのある間取りです。
 広~いウッドデッキは、気持ちがいいですね。
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 海も見えます。最高です。
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 1階は地下室付きです。
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 お客様の作品ともいえる素晴らしい物件です。

 おめでとうございます!

by expresstax | 2009-10-15 23:01 | お客様

賃貸不動産経営管理士講座基礎研修   

2009年 10月 14日

 午後は、賃貸不動産経営管理士基礎研修でした。

 会場は平河町の全国都市会館ですから、事務所から歩いて10分くらいです。
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 今回も多数の受講希望者の方々が、長丁場の研修に参加されました。

 主催者様の話ですと、最近、管理業者さん以外の、
 つまり、金融機関・ファンドマネージャー・企業の不動産担当さん、などの
 参加が多いとのこと。

 時代ですね、とお話ししました。

 限られた時間の中で、駆け足で、基礎編なのに、上級編もちょっとお話し致しました。

 私の講義のあとは、しっかり試験があるのだとか。

 成果は、いかがでしたか?

 今日頑張ったことは、必ず、キャリアパスの基礎として活きてきます。

 がんばってくださいね。

by expresstax | 2009-10-14 23:30 | パブリッシング

仲間って、暖かい   

2009年 10月 13日

  本郷尚先生の税理士法人タクトコンサルティングさんのタクトセミナーに、参加しました。
 OGとして、過去にもずっとお招き頂き、出席してきました。
 会場は大盛況。
 特に、今回のセミナーテーマが法人化であったためか、
 税理士先生など、会計事務所さんのご出席が多数だったとのことでした。

 セミナー会場では、タクトさんの社員さんと同じ、2階席に陣取りました。
 私は、タクトコンサルティングさんから独立したので、タクトさんは、私にとって、古巣でもあります。
 タクトさんのパートナー(無限責任社員)※さんは、元ボス(本郷先生です。)、元上司、元先輩、
 元同期、元後輩です。

 ※税理士法人の場合、社員とは、無限責任社員、出資者兼役員です。
  この社員をパートナーといいます。
 
 今日は、元同僚達と、久しぶりに会って、おしゃべりおしゃべり。
 タイムスリップしたかのように、あっという間に、昔の感覚が蘇ります。
 昔の仲間の暖かさと優しさが、身に染みました。

 終わって、タクト出身の仲間たちと、食事に繰り出しました。
 山浦先生(元上司)、阿藤先生(元先輩)、広田先生(元上司)、
 いずれも資産税の権威ともいえるそうそうたる先生方です。
 中では、私が一番下っ端。
 ここは、粛々と 喜んで、元上司たちに続きます。

 口さがない冗談を言い合い、
 我々の年代の共通テーマであるお互いの健康のカミングアウト大会をひとしきりやって、
 お互いの家庭のこと、健康のこと、事務所のこと、家のローンのこと、
 様々に、心配しあい、けなし合い、笑いあって、時間が過ぎました。

 もう、15年以上も経って、それでもこうして、互いにともに進んでいけること。
 こんな暖かな環境のなかで、生きてこられたこと。
 なんて、幸せなんだろうと、しみじみ感じました。

 仲間達、ほんとにありがとう。

by expresstax | 2009-10-13 23:03 | 事務所

お客様のファン   

2009年 10月 09日

 事務所メンバーと打ち合わせていたときに、
 メンバーから、「ウチのお客様は、先生のファンですよ。」という話しが出ました。

 そうかな、それは、ちょっと、違うんですよね。

 ☆  ☆  ☆

 私は、至らないところが多く、
 お客様のご期待の数万分の一にも達していないんです。
 力が足りず、知識も足りず、メンバーの力をお願いして、
 なんとか責任にお応えしようと、がんばってはいるけれど、
 とても不十分なんです。
 だから、お客様がファンになど、なっていただくべくもないのです。

 ☆  ☆  ☆

 それを言うのなら、ほんとうは、私がお客様のファンなんです。

 ウチのお客様たちは、とても素晴らしい方々ばかりで、
 財産に対して、経営に対して、ご親族に対して、
 とても真剣で、本気で、とてもがんばってらっしゃいます。

 かつてない時代の急流の中で、
 前例のないことに、ひとつひとつ、果敢に丁寧に挑戦なさっておられます。
 ご一族のために、人知れず、心を砕いて、力の限りを尽くしてらっしゃいます。
 
 そんなお客様たちの尊いお姿を拝見しているから、
 税理士として、何とかして、お力になりたいと思ってしまうんです。

 だから、私は、いつもいつも、お客様のことばかり考えてるんです。
 
 お客様の個人的なこと、会社様のことだけじゃなくて、
 お客様の経営や財産の成功のために、あらゆる知恵を絞って、あらゆる情報を集約して、
 そればかり考えてるんです。

 それは、私が、お客様のファンだから、なんです。

 もしかしたら、お客様は、それを感じ取ったからこそ、信頼してくださって、
 何くれと、ほんとにプライベートなことや、一番大切なことを、ご相談くださるんでしょう。

 でも、それは、お客様が、私のファンなのではなくて、
 私がお客様のファンだから、なんですね。

 私が、もし、お客様のことを、ほんの一瞬でも考えない税理士になったとしたら、
 お客様は、その瞬間、私に信頼など、お寄せになるはずがないのです。

 ☆  ☆  ☆

 だから、もっともっと、お客様のために、がんばりたいね。
 一緒に、お客様のことを考えて、お客様のご成功を実現したいね。

 そうして、ウチは、お客様のファンクラブ事務所として、
 お客様の熱烈第一応援団として、
 お客様を、お支えしていこうね!

by expresstax | 2009-10-09 23:36 | お客様

物納の検討会   

2009年 10月 08日

 お客様、関係者の皆様に事務所に集合して頂き、
 相続税の物納の検討会です。

 物納は、納税者であるお客様をサポートするために、税理士、土地家屋調査士さん、測量士さん、司法書士さん、不動産宅建業者さん、金融機関さんなど多くのプロの力を結集しなければなりません。

 そのプロも、ただ優秀なだけでは、ダメ。
 交渉力や忍耐力・企画力を合わせ持った強力なプロである必要があります。

 検討会は、勢い、出席者の数も膨れあがります。

 延々6時間弱。
 誰も席を立たず、圧倒的な集中力の中で、
 議論を尽くし、課題を確認し、問題点を詰め、着々と進めます。
 素晴らしいチームです。
 
 我々税理士も、最善を尽くします。

 がんばりましょう!

by expresstax | 2009-10-08 23:38 | 相続・贈与