税理士飯塚美幸のひとことメッセージ

by expresstax

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年賀状

 年賀状をふうふう言って書いています。

 お世話になったあの方、今年から関与させて頂いたお客様、それぞれに追書きなのです。

 今年の年賀状は、犬の七福神の宝船のデザインにしてもらいました。
 
 コピーは、「今年もどうぞ、エクスプレスの宝船」

 ちょうどウチのメンバーの数になりましたから、誰かがほていさんや吉祥天なのでしょう。

 増税から防衛する、という意味にぴったりの言葉が見つからず、「増税防衛」としましたが、ううむ。

 本局に投函してきたら、そこからようやく、税制改正の原稿に着手できます。 
by expresstax | 2005-12-29 23:55 | 折りにふれて

日本の借金時計

 日本の借金時計というページを紹介していただきました。財部さんのページです。

 説明は不要ですね。

 説得力があります。
by expresstax | 2005-12-18 22:22 | 提言
 景気も回復したとばかりに、増税スタート。

サラリーマン増税の批判を受けて、退職金・扶養控除、不動産所得や減価償却見直しなどは見送りながら、増税レースが始まりました。

 平成18年度自民党税制改正大綱はこちら

平成18年1月1日から変わること

■住宅取得資金の相続時精算贈与制度は延長

 本トピックでご報告通り、五分五乗方式住宅取得資金贈与は消滅廃止、住宅取得相続時精算贈与制度3,500万円特別控除は延長します。

平成18年4月1日から変わること

■同族会社役員の給与所得控除額は否認!

 役員と同族関係者が株式の90%以上を保有、常勤役員の過半数を占める場合、平成18年4月開始事業年度から、役員報酬の給与所得控除額は会社の損金(経費)にならなくなります。

 例外として、次の場合は、損金算入OKですが、所得が低レベル、あるいは、内部留保する場合です。

①所得+報酬の3年平均が800万円以下、
②同平均が800万円超3千万円以下で、かつ給与額÷3年平均額 ≦50%

 社長さんの年俸1,200万円なら年230万円が会社経費にならず、法人税増税92万円です。

 法人化が簡単になる平成18年会社法施行を睨んで、実質1人会社には給与所得控除と法人損金の二重経費化を排除する、という趣旨のようですが、日本の中小同族会社は、ほとんど対象になってしまうでしょう。

 報酬引前所得800万円以下の小さな会社が濫造されてしまうかもしれず、逆効果かもしれません。

 そもそも報酬支払後の資金(担税力)のない会社に課税する罰則課税であり、課税技術優先の合理性のない改正です。既に法人化しているお客さま、これから法人化なさるお客さまには、再シミュレーションが必要です。

■登録免許税-土地売買・信託登記以外、倍増
 懸案の登録免許税は、土地売買は1%、信託登記は0.2%税率継続ですが、その他の相続・贈与、建物取得は倍額の2%に増税です。

18年3月末迄     18年4月以降
相続共有物分割0.2%0.4%
贈与・遺贈        1%2%
建物売買等        1%2%
土地交換        1%2%
土地売買        1%     同左
土地信託        0.2%    同左

 気になるのは、土地の所有権移転登記のうち、交換。現行登記法では、売買は所有権移転の一形態。軽減継続を売買のみとなるなら法律規定ぶりの変更が必要です。

 もし交換登記が2%になるのなら、借地底地交換など権利調整交換登記は、平成18年3月までに完了させましょう。過去のご相続の名義変更が未了、という場合も、増税前に登記してしまいましょう。土地によっては評価額も上がります。生前贈与はお早めに。

■不動産取得税の1/2特例と3%税率延長

 不動産取得税の土地の1/2軽減特例は平成17年末で期限到来しますが、平成21年3月末まで延長。

平成18年3月末で到来予定の軽減3%税率は、非住宅家屋以外は3%のまま継続します。店舗・事務所等非住宅家屋は、平成20年3月末までは3.5%の経過税率。
登録免許税とも非住宅家屋狙い打ち増税です。

■物納の早期化と厳格化・利子税課税

 平成18年4月1日以後の相続対応です。

1.物納申請審査書類は、原則申請時提出

 物納の不適格要件・劣後財産要件を従来の通達から法律に格上げし、手続を明確に。謄本・境界確認書・測量図等を法定申告期限までに揃えて物納申請書と併せて提出、もし20日以内に提出又は延長申請できないと却下。

 延長は3ヶ月ごとの届出で最長1年です。

2.物納の許可に係る審査は原則3ケ月以内

 審査期間内に国が許可又は却下をしないときは、物納を許可したものとみなしますが、却下されたら20日以内に1回限り再申請可能。

 また収納のために廃材撤去などの請求を受けた場合、1年以内に対応できないと、これ も物納取り下げとみなされます。 

 つまり、お役所もスピードアップするけれど、物納申請者も、条件整備を急がされ、間 に合わないとアウト。格段に厳しくなります。 

 物納のためには、生前からの財産整備が、現在以上に、必須課題となります。

■物納完納まで、利子税課税!

 審査事務期間を除き、これまでは物納の場合かからなかった利子税が課税されます。

■延納困難者は申告期限10年以内物納切替

 もともと延納の際に、しっかり担保をとっているのですから、その担保を物納するとい う発想でしょう。ただし、収納価格は、切り替え申請時の時価。値上がりしてきたら、譲渡税節税のために物納選択もあり、です。

■公示制度は、全面撤廃。

 平成18年4月から所得税・相続税・贈与税だけでなく、法人税も撤廃です。税金を使った国家によるプライバシー侵害など、言語道断でした。日本もやっと個人情報保護国です。

■耐震改修工事費の所得税の税額控除

 平成18年4月1日以後、昭和56年5月31日以前建築建物の耐震改修費の10%(最高20万円)を所得税から税額控除します。

■休眠会社買い欠損金利用節税規制

 休眠している欠損法人を買ってきて、利益を持たせるという欠損法人利用の租税回避行為を規制します。

平成18年4月以後の会社株売買が対象です。
①特定株主が株式50%超保有、
②保有後5年内旧事業廃業、③新事業規模拡大があった等の場合、

欠損金の繰越控除不可、
3年内(株保有から5年限度)の資産の譲渡損の損金算入不可、

という規制です。

 従来から許認可を持つ休眠法人を買取り、行き掛けの駄賃に節税効果、という休眠法人買いが行われていたこともありましたが、一緒に規制されます。

■DESによる債務消滅益は益金認識

 会社更生等による債務免除があった場合の欠損金の損金算入について、自己に対する債権の現物出資を受けたことに伴いその債権に係る債務の消滅益が計上されることとしています。従来、DESが行われた場合の債務消滅について、資本取引かどうかが議論されていましたが、この取扱により損益取引とされるようになるのかもしれません。

平成19年1月1日から変わること

■定率減税は平成18年度までで廃止

 既に平成18年度は半減が決定済みです。

■所得・住民税率の改定-じわっと増税

 税源移譲のために住民税を10%に統一、ために、所得税の階層を細かく。結果、若干の増税になります。

 新速算表(所得税・住民税合算) 飯塚事務所作成
  課税所得税率速算控除額
~195万円以下15%0円
~330万円以下20%97,500円
~695万円以下30%427,500円
~900万円以下33%636,000円
~1,800万円以下43%1,536,000円
1,800万円超~50%2,796,000円

■損害保険料控除から地震保険料控除へ

 損害保険料控除は平成18年末で廃止、平成19年分以後、地震保険料は最高5万円まで所得控除できるように。但し18年末まで契約の損害保険は従来の損害保険料控除継続可です。

■無申告加算税20%に強化だが、情状酌量も

 無申告加算税については、割合を20%(納付すべき税額が50万円以下の部分について
は、15%)に引き上げ。

 ネットビジネスの無申告が既に20億円摘発されていることへの対応でしょう。

 一方、本トピックでご報告済みの関西電力事件への配慮か、自主的な期限後申告は、納税額の全額が法定納期限までに納付されていて、法定申告期限から2週間以内に申告した場合は、無申告加算税はかからなくなります。

 関西電力さんが11日遅れでしたから、「2週間」という配慮が泣かせます。
by expresstax | 2005-12-17 10:10 | 耳より税金情報
 自民党さんの平成18年度税制改正大綱がホームページにアップロードされました。

 退職金課税や不動産所得課税見直しは見送られたようですが、影響の大きい改正がちりばめられています。

 エクスプレスのメールマガジン「税金超特急」でも、さっそく速報を出しましたが、さらにこれから、まとめてみましょう。

 
by expresstax | 2005-12-15 18:11 | 税制改正
 同族会社の常勤役員さんの給与の非課税枠(給与所得控除額)は、個人事業を法人化する際に、大きな税メリットでした。
 所得税が非課税だけでなく、法人税でも損金算入、ダブルで非課税だったのです。

 ところが!

 平成18年4月開始事業年度から、この役員報酬の給与所得控除額は、役員と同族関係者が株式の90%以上を保有、常勤役員の過半数を占める場合、会社の損金にならないことになります。

 いやはや、一般の中小同族会社は、ほとんど対象になるでしょう。
 
 例外として、次の場合は、損金算入OKですが、所得が低レベル、あるいは、内部留保を行っている場合です。

 ①「所得+給与」の3年平均が800万円以下、
 ②  〃    の平均が800万円超3千万円以下で、かつ 給与額÷平均額 ≦50%

 週刊ダイヤモンドなどで「プチ法人化」など、「節税策」が喧伝されたことが理由でしょうが、税務上の理屈としては、非常に苦しい法律になります。 

 既に法人化しているお客さま、これから法人化なさるお客さまには、再シミュレーションが必要です。

 詳しくは15日に。
by expresstax | 2005-12-14 23:30 | 耳より税金情報
 税制改正論議が大詰めです。

 今日、お客さまとお話ししていたテーマについて、改正の速報が、さっそく入ってきました。

1.物納不適格は法律で明示、審査期間は3ヶ月以内に

 物納の許可に係る審査期間を原則3ケ月以内に行うものと法定し、審査期間内に許可又は却下をしないときは、物納を許可したものとみなすことになります。

2.延納困難者は、申告期限10年以内なら残額を物納切り替えOKに
 これもすごい内容ですね。

 もともと延納の際に、しっかり担保をとっているのですから、その担保を物納するという発想でしょうか。

 ただし、収納価格は、切り替え申請時の時価になりそうです。値上がりしてきたら、物納選択もあり、ということですね。

3.公示制度は、全面撤廃。
 
 所得税・相続税・贈与税はもちろん、法人税もです。いやあ、やりました。

4.無申告加算税は20%に強化、でも不作為の場合は、情状酌量
 無申告加算税については、割合を20%(納付すべき税額が50万円以下の部分について
は、15%)に引き上げ。

 ネットビジネスの無申告が既に20億円摘発されている、などへの対応でしょう。

 一方、関西電力事件への配慮か、自主的な期限後申告は、法定申告期限から2週間以内に申告していて、納付税額の全額が法定納期限までに納付されている場合は、無申告加算税はかからなくなります。

 関西電力が11日遅れでしたから、「2週間」という配慮が泣かせます。

5.登録免許税は土地の売買所有権移転登記・信託登記は軽減継続、その他は倍!

 懸案の登録免許税は、土地売買はちょっと安心ですが、相続・贈与、それに建物取得は倍額に増税です。

6.不動産取得税の1/2特例と3%税率は延長、店舗等家屋は経過措置で3.5%に。
 事業系家屋狙い打ち増税、でしょうか。

 詳しくは、15日に。
by expresstax | 2005-12-13 23:44 | 耳より税金情報
 お客さまの賃貸物件が建ち上がりました。

 ご案内いただけるとのことで、さっそく岩澤さんと見学に伺いました。

 南青山の外苑前の銀杏並木の反対のちょっと住宅地、象牙色のレンガブロックのアプローチをくぐると、クレイン・コートは、コンクリート打ち放しのすがやかな顔で迎えてくれました。

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 総7戸は、中庭を中心に、3棟が独立して、かつ連続して配置され、全室が、各戸専用階段を持っています。

 まるでアメリカのコートハウスのように、1戸にひとつずつ、白いおしゃれなポスト。

 そして!
  お部屋に上がると、4面採光、3面採光、天井高250cm~260cm、メゾネットのお部屋では、螺旋階段を上ると、大きなガラス壁に空!

 天窓、欄間窓、足下から天井までの全面ガラス窓・・・。
 自然光の溢れる空間です。

 窓からの大きな空。そして、空の下には、六本木ヒルズ、東京タワー、立ち上がりつつある六本木ミッドタウンがのぞきます。

 一番奥側の小さなお部屋には、なんと、20㎡ほどのテラコッタの専用庭。それも象牙ブロックで外界からはカット、完全にもう一部屋の空間です。これも驚嘆。

 もちろん、内部は十分すぎる収納にIHキッチン、120バスとおしゃれな洗面、シューズクロゼットなどなど、シンプルでまさにスタイリッシュなインテリアです。

 日が落ちて少し暗くなると、お庭に、ドア周りに、ライトアップが始まりました。

d0054704_0204914.jpg

 ブロック塀の模様に、光が陰影を付けていきます。

 それぞれのお部屋に灯がともったら。。。

 夜の美しさも、南青山の住宅の贅沢でしょう。

 ほんとうに、作品と呼ぶべき素敵な「資産」が誕生しました。

 お客さまは、毎月、毎月、ご兄弟で会議を開いて検討しながら建築を進められました。

 そのお知恵と、熱意の甲斐あって、ほんとうに誇り高い資産です。

 今回は税務でもパーフェクトに有利に運ばれました。

 ますます、お役に立てますように、我々もがんばります。

 引き合いは、目白押しだそうですが、ぜひ、この作品を、スタイリッシュに住みこなす、素晴らしいテナントさんが住まわれますように。

 ほんとうに、ほんとうに、おめでとうございます。
by expresstax | 2005-12-12 23:42 | お客様

太陽の光のもとで

 先日、ショックを受けた事件があり、このブログに書きましたら、ご覧頂いていた方から心配されてしまいました。

 何かあったのだろうが、あんなことを書いて、大丈夫ですか。
 ホームページにリンクを貼っているのだから、お客様が見るのではありませんか。
 営業上、不利益になるのではありませんか。

 まさしく、その通りです。
 当然、掲載の際に、私も考えました。

 もちろん私自身が傷つきました。それは絶望に近いものでした。
 傷ついたことを晒けだし、公にするのはとても惨めな、つらいことです。
 しかし、その責めは、自ら負わねばなりません。

 考え抜いて、承知のうえで、敢えて、ブログに書きました。
   
 このことで、お客様は驚かれ、ご不安を感じると思います。
 ほんとうに申し訳ありません。
 
 しかし、
  1.私の責任であること。
  2.放置して、万が一にも、絶対に、お客様にご迷惑をかけてはならないこと。
  3.放置せず、決定的に対応をしていかなければならないこと
  4.職業専門家としての基軸を貫く上で、避けて通ることのできないことであること。
  5.業界においても重要な問題であること。
   
 以上の理由から、隠したり、取り繕ってはならない、それでは解決にならないと、判断したからです。

 業務上不利益であっても、私の責任である以上、明らかにすべきだろうと思います。
 明らかにすることで、事業が後退するのはやむを得ません。
 というより、事業を後退させても、解決を図るべきなのです。
 明らかにしたうえで、反省し、正し、解決策を図るのが、私の使命であり、責任なのです。

 お客様にも業界の現状について知って頂き、税理士の種々の問題についてご認識いただき、最大の努力で解決すべくご報告を申し上げたいと思っています。
 
 そうでなくては、お客様がお寄せ下さる大きな付託に応えることはできません。

 自分が税理士として生きる意味がありません。

 お客様には、いつも、いつも、太陽の光のもとで、お仕えしたいのです。

 それが私の希望です。
by expresstax | 2005-12-09 23:33 | 折りにふれて

決意

 支えてくれる人がいます。

 応援してくれる人がいます。

 何言ってんだ、と蹴飛ばしてくれる人がいます。

 手を握って、がんばって、と、ただ、ただ、励ましてくれる人がいます。
 
 大丈夫ですよ、と笑ってくれる人がいます。
 
 面白いじゃないですか、と言ってくれた人がいます。

 こうしたらいいんじゃないですか、と教えてくれる人がいます。 

 通じていた!
 もっとわかりあえる!  と気がつきます。

 通じないことばかり気にしていました。
 わかってくれる人がいました。

 何て、幸せだったんだろう。
 何て、恵まれてたんだろう。

 ひとりじゃない。
 徒手空拳ではない。
 
 そうだ。
 大切なのは、自分の信念だったんじゃないか。

 嘘偽りなく、まっすぐに、真っ正面で、生きていく。

 それしかないじゃないか。

 衒う必要も、手練手管も、レトリックも必要ない。
 これまで通りに、真実一路、まっすぐに、ひたすら誠実に、生きていこう。

 方向はいずれ出るでしょう。
 道は開かれるでしょう。

 そんな風にようやく思えた、今日は、再出発の第1日。

 ほんとうに、ありがとう。
by expresstax | 2005-12-06 23:30 | 事務所
 夢を持ちました。

 お客様にぴったりと寄り添って、お客さまと一緒に、ずっとずっと生きていくこと。

 お客さまが事故なく、それどころか、日々発展していただいて、法務税務を安心してすすめていただけるように、蔭ながらお手伝いすること。

 お客さまの経営の参謀として、いっしょに考え、一緒に研究し、一緒に育っていくこと。

 それが夢でした。

 いくつかの業務を経るなかで、日本で、資産を持ったが故に、財務税務は年1回の決算や確定申告ですまされ、専門家から格好の商売のターゲットとされ、孤独に歩を進めるしかなかった資産家層がいました。

 置き去りにされ、「標的」にされ続けた層です。
 売りこんだら、入ったら、建てたら、貸したらそれで終わり。買った、入った、建てた、借りた責任は、ほら、自己責任ですよ、と、放り出されます。

 自立的な財産管理方法を誰も教えてくれないのですから、お客さまは立ちすくんでしまいます。

 まるで、悲鳴が聞こえるようでした。

 こうした方々を支えること、お救い申し上げること、一緒に寄り添って、財産の主人公になっていただくこと。そして新しい会社の方向、新しい人生を拓いて頂くこと。
 急務でした。

 でも、会計業界では、こうした仕事は、リスクが大きく、日常のサポートの負担を考えると、とても採算性の悪い仕事、として誰も見向きもしませんでした。
 法人や会計に対応する事務所は、日本全国にたくさんあります。
 資産税専門を標榜する事務所もあります。
 でも、このニーズに対応する事務所は皆無でした。

 あるいは、コミッション・ビジネスに走り、保険は、建築は、売買は、融資は。
 紹介料・取次料・仲介料のとれる仕事にしか真剣になりません。
 毎月毎月の月次業務なんて、決算申告なんて、ばかばかしくて。

 毎月の月次業務に注力する事務所を見ると、記帳要員を「巡回」させて、保険代理店収入に「落とし込む」のを「戦略」とする事務所でした。

 お客様の見えないところでお金が飛び交います。

 今も、会計事務所の証券代行業務・銀行代行業務など、さらに拡大傾向があります。

 採算性は悪かろうが、法人・所得税のみならず、資産税のベースをもって、財産育成までアドバイスする力量をもってお客さまに当たる仕事が、誠意をもってお客さまのためにやり抜いていく税理士が、最も必要とされていたのです。

 エクスプレスの成長過程は、このお客さまのニーズに応える過程でした。
 なんとしてでも、エクスプレスを頼ってきて下さるお客さまの期待にお応えしたい。
 その一心でした。

 そのために、絶えず最新のデータベースを作り、グループウェアを作り、お客さまが自己管理できるファイリングシステムを作り、絶えず情報提供してお客様が財産の主人公になれるように情報送信、セミナーの仕組みをつくり、セミナールームを常備して、お客さまが参加できる仕組みをつくり、事務所全員が一人のお客さまに対応して、全員の知恵をもって、お客さまをお支えできる情報共有とセキュリティの仕組みを作りました。

 どこにも前例がなく、どこにも参考書のない事務所作りです。
 試行錯誤しながら、朝にやっては、夕方には改良して、自分たちで作るしかありませんでした。
 お客さまのニーズに本当に対応しうる、理想の事務所作りが課題だったのです。

 11年。
 「資産税専門事務所ではありません。資産所有者様専門事務所です。」と、
 事務所紹介に書いていただきました。
 
 いろんな過程を乗り越えて、お客さまから成功事例が続々と登場します。
 何より、お客さまが自分の経営、自分の財産育成に、前向き、主導的に取り組んでいただくようになりました。
 個人事務所であるにもかかわらず、超大手のお客様の顧問も受任できるようになりました。
 税務調査でも、他の事務所に例のない記録が更新できるようになりました。

 そして、報酬をいただくときに、例外なく、ほんとうにありがとう、と言っていただけるのです。
 請求額以上にご送金いただいて、びっくりしたこともありました。

 「採算の悪い仕事」どころか、きめの細かなご提案を積み重ね、お客様に成長と発展をしていただくことで、事務所の収入は、業界でも優良な水準に達することができました。
 そのために、社員のみなさんにも事務所で可能な限りの待遇と福利厚生を備えることができてきました。
 売上の一部を昨今の災害支援にご送金することもできるようになりました。

 もしや、夢が実現できるのだろうか。
 そんな気が、ちょっとだけした矢先でした。

 大きな壁にぶつかりました。

 お客様をサポートする税理士の層の、あまりの薄弱さがありました。
 こんなに面白い仕事なのに、こんなにやりがいのある仕事なのに。
 こんなに感謝していただける仕事なのに。

 学ぶこと。
 嘘いつわりなく真実を貫くこと。
 法律を守ること。
 
 それはそんなに難しいことでしょうか。

 今、持ち続けた「夢」も、「理想」も、ついえて消えそうです。

 やはり、無理難題だったのでしょうか。

 無謀だったのでしょうか。

 身の程知らずの冒険だったのでしょうか。

 自分たちが、税理士として、夢と理想をもってがんばっていく、存在意義は、いったいどこにあるのでしょう。

 眩暈がします。

 徒手空拳。素手で、裸のままで、それでも、進むのでしょうか。

 夢と理想のために。 
by expresstax | 2005-12-04 21:20 | 折りにふれて