欠損金の繰戻還付・その2   

2009年 05月 20日

 欠損金の繰戻還付制度について、シリーズです。

 欠損金の繰戻還付は、原則として、前年の税額還付へと遡ります。

 したがって、損失が生じた年度をベースに考えると、
 前事業年度への繰戻還付で税金取り戻しと、翌事業年度以降、7年間の繰越控除と、
 都合9年間を通算するという考え方です。

 例外は、ひとつ、会社の解散や事業の全部譲渡の場合に限り、
 前々年まで遡って、繰戻還付を受けることができます。

 債務整理などで、会社を解散・清算してしまう場合、前年・前々年で税額が生じていた場合には、
 還付が受けられるのです。(法人税法80条第4項)

 そしてこれは個人でも同様。
 事業廃止の場合は、前々年まで遡って繰戻還付が受けられます。(所得税法140条第5項)

 現下のように、急激に企業収益が悪化して、整理整頓してしまうといったときは、
 忘れないように、しっかり利用します。

 特に、整理の最後は、資金が、1円でも貴重。

 そんなときに、せめてしっかり、税金で損失補填するのです。

 債務超過や事業展望など、会社や事業の改廃の判断は、なかなか難しいものです。
 この判断を遅らせて、傷を深くするケースが、大変多いようです。

 繰戻還付を受けるならば、事業ストップのタイミングを
 黒字から赤字転落してから、せめて翌々期後、というのも、
 ひとつの目安になるでしょう。

by expresstax | 2009-05-20 23:33 | 法人税

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