扶養義務者相互間の贈与

 今日のご質問です。

 「同居してる家族全員の生活費を、資産家のおじいちゃまに負担していただいたら、贈与になるの?半額ならいいの?
 
 税理士先生から、そうした場合に贈与と認定されるとご指導を受けたけど、
 それなら、何割くらい自己負担したらいいんだろうか」

 というものです。

 確かに、周囲の税理士先生たちからも、税務調査で、突っ込まれて、貸付金認定された、とか、贈与認定された、という話しは、しばしば耳にします。
 
 いやはや、困ったことです。

 相続税法の非課税規定に、次のものがあります。
======================
 相続税法第21条の3 贈与税の非課税財産 
 次に掲げる財産の価額は、贈与税の課税価格に算入しない。
 一 略

 二 扶養義務者相互間において生活費又は教育費に充てるためにした贈与により取得した財産のうち通常必要と認められるもの
======================
 これなんですね。

 なので、生活費を家族の誰かが、仮に全額負担したとしても、ノープロブレムなんです。
 金額が大きい場合は?って?
 それだって、「通常必要と認められる」範囲なら、やっぱ、非課税です。
 
 医学部の入学金ン千万円だって、
 名古屋のお嫁入り支度だって、
 留学の仕送りだって、み~んな非課税です。
 
 ましてや、生活費=食事被服など生活にかかるものは、非課税です。

 じゃあ、毎日、家族揃って、
 三つ星レストランで食事して、ブランド物を着て、ファーストクラスに乗ったって、
 生活費というのは、その家族それぞれ。
 人からどうこう言われる筋合いはありません。

 国家公務員である税務調査官さんからみて、もしかしたら、目に余る放蕩だとしても、
 「通常必要」のラインは、そのご家族の生活レベルにより、それぞれです。

 ましてや、
 夫婦は生活費をワリカンにしなきゃいけないとか、
 子供は親に食費を払わなきゃいけないとか、
 そんなルールは、ありません。

 ☆   ☆   ☆

 もちろん、三つ星やブランド物が、ご子弟のために、良いかどうかは別問題です。

 社会人なのに、家に食費を入れない身勝手お嬢様や、
 堕落して財産減らしにいそしむ放蕩息子を育て上げるというのも、
 相続税減らしには、有効かもしれません。

 ☆   ☆   ☆

 ところで!
 この生活費贈与には、ポイントがあります。
 
1.その都度負担してもらって、全部、使っちゃってることです。

 「生活費又は教育費に充てるためにした贈与」ですから、
 仕送りしたけど、預金が残ってる、のでは、残り部分は、課税対象贈与です。

 生活費贈与は、あくまで「必要のつど、そのつど、必要なだけ」の贈与でなくちゃなりません。

2.物件の贈与でないこと。
 
 生活費ったって、自動車を買った、家を買った、というと話しは別です。

 名義がつくような物品の贈与は、これは、課税贈与だと考えれば分かりやすいでしょう。

 ☆   ☆   ☆
 
 ご家族のお金って、

 無理せず、自然に、

 家族の気持ち、思いやり、支え合い、さきざきの夢・・・

 考えて、 いければいいですね。

by expresstax | 2008-06-12 23:46 | 相続・贈与  

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