リバースモーゲージ

 ある雑誌社さんからリバースモーゲージについて取材を受けて。
こちょこちょ調べていました。

 リバースモーゲージとは、goo辞書では、こんな風に書かれています。
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 リバースモーゲージ 【reverse mortgage】

 住宅などの資産はあっても現金収入が少ない高齢者等を対象に,居住中の持ち家を担保に資金を貸し出し,生活費や福祉サービス費にあてる制度。契約時に一括して融資額が支払われ,毎月返済していく通常の融資とは逆に,ローン残高が毎月増えていき,契約終了時や死亡時に資産を売却し精算することから,資産担保年金,住宅担保年金,逆抵当融資,逆住宅ローンなどとも呼ばれる。
〔日本では 1981(昭和 56)年,東京都武蔵野市で導入されたのが最初で,武蔵野方式ともいわれる〕
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 最近は、不動産価格が回復してきたためか、金融機関でも取扱を始めています。
 で、気になったのは、税務なんです。

 ネットでのリバースモーゲージについての説明は、たくさんありますが、出口での税務について、ほとんど記述されていません。
 
 そこで、というわけで。

 リバースモーゲージの出口、つまり、設定本人が亡くなったあとの問題です。
 
 税務では、考え方は、概ね代物弁済と似ています。

 相続後の抵当権実行・不動産譲渡となり、相続人の譲渡所得になるからです。
 
 担保財産評価・本人リバースモーゲージ設定
    ↓
 生活費等借入・借入累積
    ↓
 本人相続開始
    ↓
 相続人:担保不動産相続+借入債務承継
    ↓
 相続人から抵当権者への不動産譲渡・債務返済
 含みのある不動産の場合は、相続人は不動産譲渡所得申告
 
(1)被相続人の居住用財産の譲渡特例は不適用

 存命中は抵当権実行しないというのがリバースモーゲージの趣旨でしょうから、
抵当権実行は相続後、相続人により行われることになります。
 
 そのため、
 被相続人の居住用だったとしても、居住用財産の譲渡特例(3千万円特別控除
+軽減税率)は適用できませんね。
 
(2)自治体リバースモーゲージの場合は収用特例・軽減税率適用可能性?

 武蔵野市などの自治体のリバースモーゲージは、運営は公社ですが、担保物は
武蔵野市の用地取得部門に回されて、その後、市の施設として利用されているよ
うです。
 したがって、公共団体の場合は、収用特例が適用できる可能性があるのではないでしょうか。聞いてみたいところです。
 収用特例が適用されれば、特別控除により、5千万円まで譲渡税非課税となるりますが、
そこまでいかなくても、軽減税率は使えます。
 
(3)金融機関のリバースモーゲージの場合には、原則として相続人に譲渡税が課されるのを前提としています。

 実際には相続人借り換え・リバースモーゲージ分返済、相続人が該当不動産利用、借入返済継続ということも多いようです。

 そして、担保不動産売却、譲渡税支払後の価格が返済額を下回ることのないように、融資そのものが、不動産担保価値を相当安全を見込んで(C信託銀行さんの場合は、査定額の5割だとか。)設定されているようです。
 
 うーん、やっぱり、税務抜きに考えるのは、怖い、ですね。
by expresstax | 2008-02-14 23:56 | 耳より税金情報