魔のトライアングル

 顧問先様のご相談です。

 お持ちだった底地をご親族の会社から売ってほしいとのご依頼。
 お客さまは快くOKを出されていましたが、困ったのは、底地に連なるタダ貸ししてらした隣地の駐車場です。

 仮に、借地権がないのに、底地価格で売却してしまったら、法人に対する低額譲渡として時価課税の対象になります。(所得税法59条)

 買い上げた法人サイドは、低価買い入れとして、時価との差額が法人税の受贈益課税です。(法人税法22条)
 つまり、売った側と、買った側が、時価との差額分、両者で、実取引のない金額について、ダブルの重課税を受けてしまいます。

 もちろん、双方が第三者なら「そんなの関係ねえ!(笑)」です。

 しかし、取引の相手方がその法人の役員や株主の地位にある場合は、無関係とはいえません。

 また、今回のように、底地と抱き合わせで売却する場合に、双方が予定する更地価格がストレートに反映してしまいます。

 当然に、会社法上も、「利益相反取引=取締役の自己又は第三者のために株式会社との取引」については、株主総会において、その取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならないとされています(会社法356①)から、相手法人さん側でも手続きが必要です。

 お客様と会社様と弁護士さんと一緒に、もう一度話し合っていただくことにしました。

  ☆    ☆    ☆

 所得税と資産税と法人税は、とても微妙に絡み合い、その絡み合った部分は、「魔のトライアングル(三角形)」と言われるほど、注意しなければいけない分野です。

 弊社は、資産税専門ではなく、資産所有者様専門で業務を行っていることから、
 資産所有者様についてまわるこれらの税金の絡まる部分について、
 最も得意としています。

 資産所有者様は、こうした税目の間隙に足を取られると、
 バミューダ海域に迷い込む遭難船のようになってしまいます。
 ご注意、ご注意、です。

by expresstax | 2007-11-07 23:30 | お仕事  

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