少額減価償却資産の経費化と償却資産税

 週刊ビル経営 税務Q&A  9月第1週号掲載です。
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Q.
 資本金1千万円のビル会社を経営しています。青色申告していますので、これまで30万円未満の備品は租税特別措置法の少額減価償却資産として経費にしてきました。ところが、この制度を使った9万円のエアコンについて、償却資産税がかかると都税事務所から言われ、驚いています。なぜ課税されるのでしょうか。

A.
■少額資産の経費化

 少額資産を取得した場合、その経費化にあたって、次の取扱ができます。

1.耐用年数にわたる普通償却

2.10万円未満の少額資産の全額損金算入

3.20万円未満の3年均等償却

4.資本金1億円以下の青色申告法人・個人  が取得し事業供用した30万円未満の資産の取得価額を損金算入する租税特別措置法特例

 つまり、資本金1億円以下の青色申告法人・個人であれば、取得額により、上記4つの取扱のいずれかが選択できます。

■措置法少額資産は、償却資産に係る固定資産税の対象

 一方、地方税法での償却資産に係る固定資産税は、上記の2と3の適用を受けたものが除かれます。

 例えば、取得価額が9万円の資産なら、2の少額資産として損金経理していれば、償却資産税は非課税ですが、

 4の措置法少額資産として税務申告してしまうと、償却資産税の課税対象となってしまうのです。

 一時に法人税法での損金になることには変わりないのですが、法人税法上の根拠法令が異なることで、償却資産税の課税が変わるのです。

 この措置法少額資産の特例は、資本金1億円超の大法人には適用されませんから、償却資産についても、大法人に影響はありません。

■30万円未満の措置法少額資産は年300万円

 この特例は、取得価額が30万円未満である減価償却資産について適用がありますので、器具及び備品、付属設備、機械・装置等の有形減価償却資産のほか、ソフトウェア、特許権、商標権等の無形減価償却資産や中古資産であっても対象となります。

 ただし、平成18年4月1日以降は、年額300万円が上限となりました。

 決算期間を月25万円×月数で算定しますが、

 従来であれば、25万円のエアコンを20台同時導入しても一時に損金化できましたが、

 今後は、資産を選択してそれぞれの特例をもっとも有利になるように適用する必要があります。
by expresstax | 2006-09-04 23:44 | パブリッシング

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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