国外転出時課税研修、そして木目込み細工アクティビティ

 日本税務会計学会の研修に出席しました。
 国外転出時課税について、税理士の菅野真美先生の講義です。
 菅野先生は、国外転出時課税について、ご本も書いておられます。
d0054704_1429460.jpg













 ☆  ☆  ☆ 

 平成27年度税制改正で導入された国外転出時課税については、
 弊社事務所ニュース平成27年1月5日号、6月30日号でお伝えしていましたが、

 平成28年度改正で贈与や相続の場合にもこの譲渡税がかかる場合の調整措置が入っていました。

 この3月15日が、納税管理人をおいていた場合の確定申告の期限ですから、
 昨年7月の制度開始以降、平成27年中に、
 他の事務所さんでは、実務ベースで、どういった事例が進行しているのか、
 気になっていました。

 研修では、
 2月5日の中島孝一先生の学会報告でも指摘されていた
 納税猶予を受けない場合の減額措置が限定され、
 さらに納税猶予期間中の譲渡について、二重課税の調整が行われない点についても、
 触れていただきました。

  制度は、本人出国の場合の本人出国パターン(国外転出時課税、)
 国外にいる非居住者が、資産家の親から贈与を受ける贈与パターン(国外贈与時課税、)
 国外にいる非居住者が、資産家の親から相続を受ける相続パターン(国外相続時課税)、の
 3パターンありますが、

 このうち、有価証券等を1億円以上持つ親なんて、日本全国膨大な数、いると思ううんですが、
 相続人が非居住者だと、みんなこの課税の対象となってしまう国外相続時課税が問題です。

 非居住相続人が有価証券等を相続するかしないか、相続から4ヶ月以内に決めなければならないこと、
 非居住相続人が承継するなら、時価で譲渡したという準確定申告し、
 納税猶予を使う場合は、担保差入し、
 未分割なら、法定分で、準確定申告し、担保差入しての納税猶予手続をすることになります。
 かなり無茶なスケジュールになります。

 有価証券等が事業会社の自社株で、含みのある会社なら、
 親族が海外を担当して、なんて今どき当たり前で、
 社長の相続そのものがお家の一大事なのに、
 納税猶予の場合は、4ヶ月内に自社株の株券発行の定款変更特別決議し、担保差入し、なんてのは、
 さらに事実上無茶で、

 相続権のある人を一人でも海外に出すときは、
 社長様は、自分がいつ何時倒れても対処できる体制を作ってからでなくちゃ、となります。

 菅野先生のご報告では、
 この相続パターンについて、注意を喚起していただきました。

 また、贈与者が譲渡税課税を受けて、非居住受贈者が贈与税課税を受ける、国の両手取り、
 納税猶予期間中に、贈与や相続した有価証券等を譲渡した場合の二重課税は、
 相変わらず残ります。

 ☆  ☆  ☆

 そもそも、国外転出時課税は、
 アメリカ・ドイツ・フランス・カナダ・イギリスなどが導入していた
 ExitTax(エグジット・タックス=出国税)に習っています。

 でも、これらの国々での出国税は、移住や国籍離脱、永住権放棄者に対するものであり、
 本国課税から、完全に逃避されてしまう場合に、振り下ろされる宝刀です。

 なのに日本ではそれを、国外転出するだけで対象としてしまったために、
 こんな無茶で、窮屈で、面倒で、複雑な制度にしてしまい、、
 バグフィックス(法制度の不備への補完)も、まだ中途半端、という様相です。
 
 何故、こんなヒステリックな制度を作ったのか、
 それが日本のお役人の生真面目さ故、だけなのか、と
 お話しを伺いながら、思うところ、大、でした。

 菅野先生、示唆に富んだご報告をありがとうございました。
 
 ☆  ☆  ☆

 高齢者さんのアクティビティで、木目込み細工をやりました。
 一緒に参加させていただいて、悪戦苦闘して作りました。(^^;ゞ
 最近は、一緒に参加して楽しんでしまい、あまりボランティアできていない気がします。(^^;ゞ
 しじみの貝殻に、布を貼り付けて、巻いて作って、ストラップになりました。
 大きい方は北海道の網走のシジミで、日本で一番大きい品種なのだそうです。
 箱は、講師を担当下さったボランティアのM先生からの支給品です。
 ありがとうございました。
d0054704_1439104.jpg
















 
 
by expresstax | 2016-04-27 23:42 | 国際課税


税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


by expresstax

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

自己紹介

税理士・中小企業診断士

東京都港区元赤坂一丁目
松木飯塚税理士法人
ホームページ http://mi-cpta.com
電話 03(5413)6511

 相続税・資産税コンサルティング・税務対策・税務申告代理・税務調査立会・売上倍増指導・ 相続人様の精神サポート・後継者教育・税制改正分析・講演・著作

 人に会うのが大好きで、現場第一主義。
 この職業を選んだのも、たった一度の人生で、いろんなお立場の、いろんな職業のお客様と人生をともにして生きていく素晴らしさと醍醐味を知ってしまったから。
 相手を信じて情熱で意気投合してしまう。
 税理士の仕事は、お客様の人生と懐にしっかりと寄り添って、ともに手を携えて生きていくことだと信じる。 

 "Always Keep Faith"。

最新の記事

税務研究会特別事例研究「遺産..
at 2017-10-11 23:38
税務研究会特別事例研究「遺産..
at 2017-10-10 23:29
地積規模の大きな宅地の評価通..
at 2017-10-06 23:14
手付金のマネーカウンター
at 2017-10-02 23:24
税務研究会特別事例研究「遺産..
at 2017-09-21 23:15
贈与税の特例本が増刷されました。
at 2017-09-20 23:06
税理士先生からのご報告、そし..
at 2017-09-18 23:53
大規模地積宅地評価のあれこれ..
at 2017-09-15 23:11
お客様からのご紹介、そして夕焼け
at 2017-09-12 23:55
朝ドラ「ひよっこ」と赤坂鈴降神社
at 2017-09-08 21:55
怒濤の相続税申告、そして秋の..
at 2017-09-05 23:35
東京税理士協同組合 組合員等..
at 2017-08-31 00:49
税務研究会東京会場資産税事例..
at 2017-08-08 23:00
税務研究会大阪会場資産税事例..
at 2017-07-28 23:29
税務研究会福岡会場法人税事例..
at 2017-07-21 23:12
税務研究会福岡会場資産税事例..
at 2017-07-20 23:27
税務研究会東京会場資産税事例..
at 2017-07-05 23:04
税務研究会大宮会場資産税事例..
at 2017-07-03 23:08
MI情報は広大地改正テーマ、..
at 2017-06-30 23:46
税務研究会名古屋会場資産税事..
at 2017-06-27 23:26

タグ

(464)
(423)
(391)
(382)
(341)
(275)
(270)
(238)
(211)
(203)
(167)
(161)
(113)
(105)
(101)
(94)
(90)
(89)
(83)
(74)

カテゴリ

お客様
プロフェッショナル
提言
リクルート
事務所
お仕事
折りにふれて
耳より税金情報
相続・贈与
パブリッシング
研究
法人税
税制改正
税務調査
資産運用
譲渡
税務手続き
所得税
不動産
税理士
法律
経営
自社株
固定資産税
確定申告
国際課税
消費税
財産評価
信託・一般社団法人
富裕層課税
マイナンバー
ボランティア
マイナンバー

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
more...

検索

記事ランキング

ブログジャンル

金融・マネー
経営・ビジネス

画像一覧