大塚家具の社債償還裁判、そして落ち花   

2016年 04月 11日

 大塚家具の資産管理会社についての報道がありました

 大塚家具の前会長勝久氏が、現社長久美子氏の資産管理会社に対し、15億円の社債償還を請求し、
 請求通りに支払を命じた東京地裁判決が下されたという内容です(日本経済新聞平成28年4月11日)。 

 72歳の前会長勝久氏と、48歳の長女で現社長久美子氏との確執は熾烈で、
 結果的に、久美子氏が、大塚家具の経営権を握ったことも、
 さんざ報道されていました。
 その後の話なのでしょう。

 ☆  ☆  ☆

 平成20年4月、前会長勝久氏は
 大塚家具の資産管理会社「ききょう企画」に、保有する大塚家具株式130万株を譲渡、
 しかし資産管理会社には買取代金を支払う資金はない、のでしょうから、
 代金の未払金額15億円を、借入とせずに、
 資産管理会社の15億円の償還期限5年の社債を引き受ける形をとったのでしょう。

 会社への貸付金とすれば、利息は前会長の雑所得として総合課税、最高税率当時で50%です。
 それが社債利息として受け取れば、20%の源泉分離、申告不要、
 という税金メリットも考えたかもしれません。

 そして、平成25年4月、社債の償還期限5年を迎えたのでしょう。

 社債を継続する場合は、通常は、再起債して、引受人は、再度引き受ける形で継続します。

 でも、親と子が仲良しさんだったからかどうか、
 というより資産管理会社の関与専門家がルーズだったからかどうか、
 きちんとした再起債や償還期限延長の手続を踏んでいなかったようです。

 そして、平成27年3月の株主総会での委任状争奪戦になって、
 前会長は大塚家具経営の筆頭から撤退、
 なら、あの期限切れの社債を償還せよ、と娘に要求するに至ったのでしょう。

 社長久美子氏側は、報道によれば、
 「一連のスキームは相続対策の一環で、
 償還期限は自然に延長されるとの合意があった」と主張しました。

 が、判決が「書面による手続きではなく、法的な拘束力のある正式な合意ではない」と判断して、
 資産管理会社に支払を命じたのは、当然の結論です。

 ☆  ☆  ☆

 たまたま、平成28年1月1日以後、
 同族会社が発行した社債の利子で
 その同族会社の判定の基礎となった株主等が支払いを受けるものは、
 利子所得ではあっても、総合課税の対象とされることとなっています。(租税特別措置法第3条1項四号)

 私募債での「節税」封じとして平成25年、26年改正法での導入された制度ですが、
 今回の資産管理会社さんの社債は、金額的に少人数私募債ではないものの、同族会社でしょうからこの規制の対象です。
 この改正が償還請求のきっかけだったのか、どうか。
 
 いや、仲違いして、まして親が追い出されちゃったんだから、
 損も得もなく、返せ、ってことじゃないの?
 相続対策なんか、吹き飛ばすんだろ、
 というのが、弊社内の下馬評です。(^^ゞ

 ☆  ☆  ☆

 自宅マンションの中庭の枝垂れ(しだれ)桜の花が、
 たくさん萼から落ちていました。
 花弁が多く、淡色の薄い花びらは、とてもはかなげです。

 ひろって、ガラス器に水を張り、浮かべました。(^^ゞ
 どこまで生きるかな。
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by expresstax | 2016-04-11 23:28 | 経営

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