建物建築中に相続が起きたときの評価額、そして生け花

 ご質問が重なりました。
 ありがとうございます。

 高齢の親御様が建物建築予定だが、
 万一、建築途中で亡くなった場合、その建物の相続税評価はどうなるのか、というご質問です。

 最近多いご質問です。

 お答えしましたが、若干わかりにくい部分もありますから、追加で整理しますね。

1.建築中の家屋の評価
 
 まず、家屋評価は、通常は、固定資産税評価額で評価します。
 が、建築途中では、まだ固定資産税評価額が付されていません。
 
 そこで、下の通達のように、家屋の費用現価=建築費の7割で評価します。
 
=======================
財産評価基本通達91 建築中の家屋の評価

 課税時期において現に建築中の家屋の価額は、その家屋の費用現価の100分の70に相当する金額によって評価する。

=======================
 
2.費用現価と前払・未払

 費用現価については、解説では、「課税時期(相続の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)までに建物に投下された建築費用の額を課税時期の価額に引き直した額の合計額」
と説明しています。

 つまり、例えば、1億円の工事請負契約を締結していた。
 手付金と中間金で、7割を支払っていた。
 その後相続が開始した。
 途中で亡くなったけれど、工事進捗度は6割だった、という場合。

 工事進捗度、つまり工事進行基準では、6,000万円の工事現価ですから、
 この建築中建物評価は、6,000万円×7割=4,200万円、
 支払った7,000万円のうち1,000万円は前払金1,000万円として債権計上となります。

 もし工事進捗度が8割で、7,000万円払っていたのであれば、
 1億円×8割=8,000万円の7割相当の5,600万円が建物評価、
 未払金債務1,000万円となります。

 ただし、債権債務の問題となりますから、工事進捗度は、
 施工会社から工程表や工事証明書などを発行してもらってエビデンスとします。

3.完成引渡後の評価

 建物が竣工され、完成工事として工事業者から引渡後に相続が起きた場合には、
 もはや建築中とはいえなくなります。

 でも、固定資産税評価額は、法務局の新築表示登記が通知され、 
 数ヶ月後に市町村の新築時家屋調査により評価されるまでは、付されません。
 それも、最初は、固定資産税評価額というより、不動産取得税の課税標準として付けられるのです。

 とはいえ、相続税の申告期限は、亡くなった日から10ヶ月なので、亡くなった日が建築直後でも、
 10ヶ月後には、評価額が出ていることも多いものです。

 そこで、相続開始時に工事が完成しているようなら、不動産取得税の評価額が出ていますから、それを採用します。

 ☆  ☆  ☆

 前述の「建築現価×7割」と、固定資産税評価額とでは、RC(鉄筋コンクリート)建物でも、
 かなり差がでますから、
 なるべく早く、固定資産税評価額を付けてもらう方が、相続税上は有利になります。

 各タイミングごとに、より有利に評価する方法は、いくつもありますから、(^^ゞ
 もしそのようなことになるなら、その時点で、的確に対応するようにしましょうね。

 ありがとうございました。
 
 ☆  ☆  ☆

 港区の高齢者さんの生け花教室のお手伝いをしました。
 これは師範の三井先生が、模範の「後ろ活け」をなさっているところです。
d0054704_13473051.jpg 
















 ボランティアの我々も、一緒に楽しくやらせてもらいました。
 お持ち帰りさせていただいた自分のです。(^^ゞ
 花材は、ユキヤナギ、ルスカス、スプレーカーネーション、菜の花、ヒペリカムです。
 ありがとうございました。
d0054704_1351405.jpg
by expresstax | 2016-01-27 23:21 | 財産評価


税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


by expresstax

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

自己紹介

税理士・中小企業診断士

東京都港区元赤坂一丁目
松木飯塚税理士法人
ホームページ http://mi-cpta.com
電話 03(5413)6511

 相続税・資産税コンサルティング・税務対策・税務申告代理・税務調査立会・売上倍増指導・ 相続人様の精神サポート・後継者教育・税制改正分析・講演・著作

 人に会うのが大好きで、現場第一主義。
 この職業を選んだのも、たった一度の人生で、いろんなお立場の、いろんな職業のお客様と人生をともにして生きていく素晴らしさと醍醐味を知ってしまったから。
 相手を信じて情熱で意気投合してしまう。
 税理士の仕事は、お客様の人生と懐にしっかりと寄り添って、ともに手を携えて生きていくことだと信じる。 

 "Always Keep Faith"。

最新の記事

税務研究会特別事例研究「遺産..
at 2017-10-11 23:38
税務研究会特別事例研究「遺産..
at 2017-10-10 23:29
地積規模の大きな宅地の評価通..
at 2017-10-06 23:14
手付金のマネーカウンター
at 2017-10-02 23:24
税務研究会特別事例研究「遺産..
at 2017-09-21 23:15
贈与税の特例本が増刷されました。
at 2017-09-20 23:06
税理士先生からのご報告、そし..
at 2017-09-18 23:53
大規模地積宅地評価のあれこれ..
at 2017-09-15 23:11
お客様からのご紹介、そして夕焼け
at 2017-09-12 23:55
朝ドラ「ひよっこ」と赤坂鈴降神社
at 2017-09-08 21:55
怒濤の相続税申告、そして秋の..
at 2017-09-05 23:35
東京税理士協同組合 組合員等..
at 2017-08-31 00:49
税務研究会東京会場資産税事例..
at 2017-08-08 23:00
税務研究会大阪会場資産税事例..
at 2017-07-28 23:29
税務研究会福岡会場法人税事例..
at 2017-07-21 23:12
税務研究会福岡会場資産税事例..
at 2017-07-20 23:27
税務研究会東京会場資産税事例..
at 2017-07-05 23:04
税務研究会大宮会場資産税事例..
at 2017-07-03 23:08
MI情報は広大地改正テーマ、..
at 2017-06-30 23:46
税務研究会名古屋会場資産税事..
at 2017-06-27 23:26

タグ

(464)
(423)
(391)
(382)
(341)
(275)
(270)
(238)
(211)
(203)
(167)
(161)
(113)
(105)
(101)
(94)
(90)
(89)
(83)
(74)

カテゴリ

お客様
プロフェッショナル
提言
リクルート
事務所
お仕事
折りにふれて
耳より税金情報
相続・贈与
パブリッシング
研究
法人税
税制改正
税務調査
資産運用
譲渡
税務手続き
所得税
不動産
税理士
法律
経営
自社株
固定資産税
確定申告
国際課税
消費税
財産評価
信託・一般社団法人
富裕層課税
マイナンバー
ボランティア
マイナンバー

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
more...

検索

記事ランキング

ブログジャンル

金融・マネー
経営・ビジネス

画像一覧