タワマン節税のゆくえ・1、そして秋の園遊会はスタンバイ

 お客様から、ご質問をいただきました。
 ありがとうございます。

 タワーマンション節税についての規制について、
 朝日新聞で掲載されていたけれど、
 これで不動産価格の異様な高騰が収まるなら、
 不動産投資にとっては、利回りが回復し、いいことだと思うのだが、
 どうなっているのだろうか、
 というごご質問です。

 はい。
 ちょうど、情報が入ってきたところです。

 結論からいえば、すぐには、財産評価通達の改正は行われません。
 目に余る節税行為は、規制するけれど、
 そうでなければ、
 すぎさま特別な評価をするという扱いにはなりません。

 広大地等も含めて、時間をかけて様子を見つつ、検討するというのが、
 現時点での国税のスタンスのようです。

 そして、その時間をかけて検討する、という理由と内容には、
 いくつかのポイントがあります。

 その点を、ちょっと書いていきましょう。

 ☆  ☆  ☆

 土地の評価のうち、タワマン節税規制について、
 当面は、財産評価基本通達の改正にまで行わず、
 しばらくは、目に余る事案は、総則6項で対処する旨、朝日や日経など商業紙で報道されました。

 10月27日の政府税調での税調委員から、
 タワマン節税規制の要望が出されたとのことで、
 10月29日に国税庁記者クラブでの記者発表があったためです。
 
 弊社もこの記者発表資料を入手しました。
 
 要は、
1.通達の他の評価とのバランスがあるから、すぐには評価の改正は行わない、
2.しかし、看過しがたい場合には、総則6項で規制する、
3.過去の昭和バブル時代に、目に余る節税に対し、訴訟事件が起き、
  節税規制法(旧租税特別措置法69条の4=3年縛り法)が導入された経緯もあるから、
  通達改正をせずとも、判例を背景に総則6項は使える、
  といいたいようです。

総則6項とは、財産評価基本通達の冒頭の総則で、
次の6項のことです。

総則6項(この通達の定めにより難い場合の評価)
この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。

そもそもは、通達で評価したら負担が重くなり不適切な場合の救済規定だったのですが、最近は、節税規制として、他の規定で規制できない場合に振り下ろされる、伝家の宝刀として利用されてしまっています。

今回は、税調のそれも税理士専門家からの要望によって、
 財務省も国税と一緒に、節税対策を検討します、という流れになっているのですね。

 ☆  ☆  ☆
 
 不動産業界や不動産関連の「評論家」が、売らんかなのために「タワマン節税」を宣伝した結果が、
 六本木ヒルズレジデンスの否認事例のような無分別な節税行動に繋がったためか、
 
 「タワマン=中国投資家と節税屋の巣窟」であるかのような、
 タワマンけしからん、タワマン大嫌い、的な意見が、
 税務の業界のあちこちで語られ、書かれしてきました。

 ずいぶんな感情論ですが、
 もともと、なぜ外国人の投資や相続対策でタワマンが選好されているのか、は
 ほとんど議論がありません。

 健全な資産運用や投資、相続への準備を図られる
 お客様の冷静なお言葉を伺って、安心しました。
 そうしたご見識で取り組んで頂くこと、なによりと思います。

 ☆  ☆  ☆ 

 来週の秋の園遊会に向けて、
 赤坂御用地の赤坂御苑は、スタンバイです。
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by expresstax | 2015-11-06 23:47 | 財産評価  

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