財産債務調書制度、そして甲子園   

2015年 07月 29日

 この時期は、国税さんの新事務年度とあって、新発遣通達などが、ぼろぼろリリースされてきます。
 こちらは、追いかけるので、ふーふーいっています。

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 そんな中のひとつ、
、「『内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国外財産調書関係)の取扱いについて』の一部改正について(法令解釈通達)」」という長~い名前の通達と、
 
 でもこりゃ読みにくかろう、とちょっと分かりやすくしたFAQが出てきました。

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 中身を見る前に、そもそもの改正のプロセス、押さえておいた方がよさそうです。

 これまで、所得で2千万円超の、通称フローリッチの人は、「財産債務明細書」を提出してね、という制度がありました。

 その年12月31日現在の所有資産と負債の一覧明細書を、
 翌年3月15日までに確定申告書と一緒に提出しなければならない、とされていました。(所法232条)

 ところが、平成28年1月1日以後は、この所得税法232条は、ばっさり削除。

 そして、「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」(略して国外送金法)という、
 いわゆるクロボ(クロスボーダー=海外取引)税制に取り込まれました。

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 この改正を、そもそも条文で辿ると、ですね。

 平成27年3月法律第9号「所得税法等の一部を改正する法律」の中で、
 第1条の所得税法の改正のとこで、232条が削除されて、
 第11条で、国外送金法改正が、挿入されてるんです。

 この11条の中で、国外送金法1条の(法律の)「目的」を、

 それまでの「対外取引及び国外にある資産の国税当局による把握に資するため」を、
 「対外取引並びに財産及び債務の国税当局による把握に資するため」と、
 シャラっと替えてしまって、その6条の2で、「財産債務調書の提出」を新設しています。

 これまでのような単なる国内の所得税の手続の一部じゃないんだよ、というんですね。

 つまり、所得税でも相続税でも、全世界課税の仕組みをとっている日本での税金の体系を、

 国外も国内も、富裕層については、
 毎年末現在で、全世界の資産を全部報告させる、
 という制度に改組する、

 だからこそ、所得税法の一部にちょこんと入れるんではなくて、
 単に、クロボ税制の一部に並べる、というのでもなくて、
 統合して全資産を捕捉できるようにしたんですね。

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 そのため、
 国税当局が、国外財産だけでなく、国内財産債務の把握もしやすいように、
 国外分と、国内分の調書を作ることになります。

 提出義務があるのは、

 「国外財産調書」は、国外に時価5千万円超持ってる人、
  つまり、収入がなくても、国外に財産を持ってるストックリッチさんが対象。

 「国内財産調書」は、所得で2千万円超で、財産時価が3億円以上か有価証券等が1億円以上の人。 
  つまり、フロー&ストック両方リッチさんに限定、です。

 どう変わるのかな~、相続税申告並みに財産評価するのかな~、面倒だとやだな~、
 どこまでチェックされるのかな~、と
 心配なさっていたと思いますが、

 資産を持つ人にとっては、大事な制度改正ですので、
 ちょっと細かく、見ていきましょうか。

 と、今日は、ここまで。(^^)

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 母校の高校野球の甲子園出場が決まりました。 
 去年に続いて、2年連続です。

 今季県内無敗を記録して、ノーシードの新設校さんとの決勝戦では、
 順当に勝ってくれたようです。

 ただ、甲子園までは、4年に1回のオリンピックベースで進むんですが、
 参加することに意義があるとばかりのオリンピック精神か、
 初戦敗退、なかなか進めません。
 地元では強いけど、外に出ると。。。というお山の大将です。

 でも今年はかなり調子がいいようですので、
 後輩諸君。
 ここは一番、がんばって、
 東京でモタモタやってるへなちょこ先輩に渇を入れてくれたまえ、ね。


















 

 

by expresstax | 2015-07-29 23:32 | 税制改正

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