税理士飯塚美幸のひとことメッセージ

by expresstax

平成27年度与党税制改正大綱決定

 予定通り、12月30日、平成27年度税制改正大綱が発表されました。
 午前中の自民党税調会議での決定です。
 
 一番のポイントは、
 財産債務調書の罰則制度化と、
 出国税創設に見られる逃税防止規定、
 マイナンバー法と連動した国内外の財産捕捉のスピードアップです。

 資産を保有し、運用経営するうえで、的確な仕組みとスタンスを確立しなければ
 翻弄されていくことになるでしょう。

 ☆  ☆  ☆

 相続税制は既に平成25年度改正で、増税やそれに合わせた贈与税率の緩和、
 小規模宅地特例の緩和が決まっていますから、特に大きな変化はなし。

 アベノミクス鳴り物入りの贈与税制が並びました。

 それも、夏の各省庁の税制改正要望で挙げられた
 住宅取得資金3千万円だとか、結婚出産資金だとか、
 とりあえず、言ってみただけだよね、落としどころは、1,500万円かね、
 なんて言っていた項目が、ほとんど最後までゴールインしています。
 
 住宅取得資金は、消費税10%への緩衝装置として、最大3,000万円まで非課税枠がアップしていますが、
 これは平成28年10月以後の消費税率10%での良質住宅(耐震・エコ・バリアフリー)の契約です。
 一般住宅でも良質住宅1,500万円、一般住宅1,000万円で、とりあえず、目先の人参になります。

 でも、いくら非課税になるかが、従来のような贈与日での判定ではなく、
 住宅等取得契約の適用消費税率に変わりますから、要注意です。

 結婚子育て資金一括贈与非課税特例も、1,000万円とはいえ、入りました。

 でも、贈与者の死亡時の残額には、相続税対象になりますから、
 今回延長された教育資金一括贈与非課税特例とは、全然、違います。
 孫の場合でも、2割加算なし、とはありますが、
 子の場合は、まるきり、相続税の「節税」にはなりません。

 だって、贈与者の生前の、子や孫への結婚資金や出産育児資金の贈与って、
 その都度やってれば、そもそも非課税なんですから、
 わざわざこんな(失礼)制度を使う必要はないわけです。

 それだけでなく、うっかり孫に設定して、わざわざ相続税が増えちゃう事態も想定されて、
 
 だめじゃん、と言いながらわいわい読んでいたのですが、
 税調のレクに、「相続税回避を防止するため」としっかり書かれていました。

 教育資金一括非課税贈与ができたときに、
 孫10人に1,500万円ずつ贈与して、1億5,000万円相続税からハズす、てな
 講演をブッってた専門家もいたようですから、そりゃ、気に触るわな、ということです。

 太陽光発電投資資金を贈与を非課税で、と要望された「みどりの贈与特例」は吹き飛んでいます。
 そもそもグリーン投資減税から、この3月をもって太陽光発電がカットされるほどですから、
 むべなし、ですね。

 空家敷地について固定資産税の特例が廃止されるのは決定ですが、
 小規模住宅地の特例を、200㎡まで現行1/6を1/4にといった議論は、見送りになりました。

 その他の所得税・贈与税関連はほぼ、これまでの議論通り。

 数字が調整されたのは、法人税です。

 法人税実効税率は▲2.51%、
 受取配当の益金不算入制度は、持株割合1/3以下は50%のみ不算入、
 青色申告法人の青色欠損金繰越期間は9年→10年へと延長と決定。
 でも、平成29年4月1日開始事業年度以後ですから、まだ先のことです。

 大法人は、繰越控除は、平成27年4月開始事業年度から、
 控除限度額規制(現行80%→65%→50%)がすぐ実施されますから、
 とにかく利益を上げろ!という仰せです。

 概ね、中小法人については、法人税減税先行、景気対策という流れですから、
 小粒ではあっても、丁寧に拾って、有利な展開を図っていくことができそうです。

 これをまとめていきます。

 ☆  ☆  ☆

 いつものロブスターをお贈り頂きました。
 とっても大きく元気なロブスターを、おっかなびっくり調理。
 ほんとうにありがとうございました。
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by expresstax | 2014-12-30 23:34 | 税制改正