日航の回復-経理は経営管理、そして虎ノ門病院脇のバラと昼顔

 会社更生法適用中の日本航空が、
 平成24年3月期で過去最高益を上げ、秋には再上場とのことです。

 債務整理や評価損による損失繰り越しでの法人税軽減や評価損後の簿価下げ後の減価償却費の減少など、更正法上の数字が大きいのでしょうが、
 日経新聞によれば、稲盛和夫さんの会見で、部門別採算制を確立できてきたことが理由だと、
 経営陣が他の不採算会社に行っても経営改善ができる、と手放しの褒めようです。

 企業再生支援機構におんぶされての日航が、
 自力でのエンジン噴射を続ける全日空と、
 いまだ比較のしようもありませんが、とりあえずの回復を遂げています。
 そしてそのキーは、部門別採算制、つまり部門別経理にあったそうです。

 ☆  ☆  ☆

 会計事務所が、記帳代行や決算申告代行を行うことは多いと思います。
 でも、それは経理代行ではありません。

 企業の経営力の問題は、
 精神論ではなく、経営管理にその原因があることが多いようです。

 そもそも、経理とは、経営管理。
 つまり、財務を係数的に管理し、経営を推し進めることをいいます。

 そのため、会社における経理は、
 予算を立て、資金繰りを立て、
 受注管理をし、売掛金回収管理をし、
 発注管理をし、買掛金支払管理をし、
 手形を打ち、手形を回し、
 借入や償還という会社の全体の財務構築を担当します。

 帳簿作成や日次決算、月次決算、四半期決算、年次決算は、
 その過去数字のとりまとめであり、
 むしろ予実管理・経営管理の下ごしらえの一部にしか過ぎません。

 優秀な社長様や経営幹部は、この経理の粗あらを、頭の中で構築していますが、
 それを社内の仕組みに作り上げていくのが経営管理です。

 うっかり、経理を、昨日の数字の記帳業務だと、勘違いしてしまうと、
 経営そのものが、ドンブリとなり、コックピットのない飛行機と同じになります。

 弊社に債務整理でご相談にいらっしゃる会社様のお話を伺い、
 もっと初期に、
 会社の借入財務に危険信号が点った時点で、
 元金返済を停止し利払いだけのリスケ状態に突入する時点で、
 非常事態宣言をかけ、
 会社の売上構造・コスト構造に抜本メスを入れなければ、その後の回復はあり得ません。

 経理担当者様が、社長様をブン殴ってでもストップをかけていたら、と思うことがしばしばです。

 税理士や会計事務所が、
 うっかり、帳簿作成や決算申告を、経理、と誤認してしまったら最後、
 会社様に、そのように思わせてしまったら最後、
 ただ、税務申告のためだけに、数ヶ月前の数字を処理するようになってしまったら最後、
 会社は、ほんとうに適切な経営管理を構築する機会を、逸してしまいます。
 これは、とても怖いことです。

 日航の、全日空の、決算を聞いて、思うこと新たです。 

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 退社ルートは、虎ノ門病院脇を抜け、外堀通りを巡ります。
 虎ノ門病院脇に、なにやらこんもり赤い植え込みが。
 なんとバラですね。
 てんこもりの満開、いい香りです。
 きっと沿道の方が、手をかけてくれているのでしょう。
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 そしてこちらは、珍しい、昼顔です。
 緑の陰に、ちょこんと咲いていました。
 やあ、元気?
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by expresstax | 2012-05-18 23:44 | 経営

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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