株式譲渡損と配当の損益通算と繰越控除

 確定申告の作業が進みます。

 最近の確定申告の傾向は、ズバリ、投資金融商品の課税申告です。

 種類は百花繚乱、その運用状態は、悲喜こもごも、もごもご。
 その譲渡益や譲渡損、配当や利息や、なんちゃらかんちゃらが持ち込まれてきます。
 なんちゃらかんちゃら、というのは、
 専門家としては情けない話ですが、
 金融商品の種類の多さから、その商品がどういった属性の商品なのか、
 どういった課税を受けているのか、が、ほんとに様々だからです。

 特に、平成21年以降、上場株式等の譲渡損失と配当が損益通算されるようになり、(租税特別措置法37条の12の2)
 これがまた、ご丁寧に、前年のリーマンショックでの株や投信の下落に遭遇。
 その年で、譲渡損計上して、繰り越して、翌21年で配当と通算したり、の方が多かったはずです。
 平成22年からは、特定口座内で、この通算をやってくれちゃう制度もできたりしています。

 平成20年以前は、イケイケでミニバブルだったので、
 がっつり、投信や株を買い込んでいた投資家さんが、
 思い切り、このパターンだったんだと思います。

 上場株式等の譲渡損の繰越控除制度(租税特別措置法37条の10)自体は、
 平成15年からありました。
 繰り越しても3年なので、逆算すると、
 平成20年のリーマンショック年の譲渡損繰越は、
 23年分、つまり、今回確定申告で使うのが最後、となるんです。
 それも、配当と繰越譲渡損を、ブツける、という方法が、今なら、イケちゃうわけです。

 さて。

 以上は、金融商品課税の入り口なんですが、
 最近、さらになんちゃらかんちゃらになっているのが、
 外国の投信関連なんですね。
 これは、もう、名前を見たってよくわかりませんから、
 目論見書だの、おおもとをたどって、課税関係を調べるっきゃないんです。
 そもそも、「上場株式等」に該当していなければ、上記の課税特例対象外ですから。
 
 特に紛らわしいのが、外国投資信託で、公社債運用か株式運用か、で、
 また利子所得と配当所得が分かれて、売却益課税も異なることになっている点です。
 投資信託という名前になっていたって、ファンドと書かれていたって、
 運用が公社債などでは、その運用益は、あくまで利子扱いということなんです。

 そんなんで、うみゅみゅみゅ、と、お客様の資料を、みんなでぐにぐに見ていたら、
 なんちゃない、証券会社からのリポートの源泉税欄を見れば、
 源泉10%というのは、日本の税制で、上場株式等としての課税をクリアできてるので、
 上記、通算や繰越損失充当が可能なんですね。
 20%課税になってるもの、課税対象外の分配金は、上場株式等と認めないよ~ん、
 とされてるのであります。

 幸か不幸か、平成25年までは、この10%課税が活きますから、
 簡単に、対象分別するには、もってこい。

 じゃ、平成26年を過ぎたら?
 
 さ~~~?、ということで、とりあえず。
by expresstax | 2012-03-05 23:01 | 資産運用

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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