社長借入金は、相続税の時限爆弾

 長い歴史の会社様です。
 会社の貸借対照表には、社長様からの借入金が、多額に計上されています。
 長い期間、おそらく、都度都度の資金繰りや経費の関係から、
 知らず知らず、累々と増加してきた借入金です。

 一方、会社の繰越欠損金は、わずかしかありません。

 資金と損益の流れが、完全なアンバランスに陥っています。

 債務超過の額と、繰越欠損金。
 資金不足と、欠損額。税務を除けば、それぞれは、呼応しあう関係です。

 にもかかわらず、じゃ、繰越欠損金は、どこに行っちゃったの?といえば、
 平成13年以前は5年、以降は7年しか繰り越せないために、
 どんどん、切り捨てられてしまっているんですね。

 仮に、社長様から、じゃ、返さなくていいよ、と、債権放棄してもらったとすると、
 会社は債務免除益として課税を受けることになります。
 欠損金はわずかしかありませんから、越えた部分は、40%の法人税課税です。

 債務免除益という、1銭もお金の入ってこない利益に対する課税です。
 資金の裏付けがありません。
 納税減資もないのに、債務免除するわけにいきません。

 では、蓄積され膨らみきった社長様からの借入金。
 社長様に、万が一のことがあったら、社長様の、会社に対する貸付金として、
 相続財産として課税対象です。

 中小企業の現行25%や40%程度の税率の法人税を惜しんで、
 会社を赤字にしたあげく、
 相続税は、社長様の相続税限界税率50%で、ドカンと、課税を受けることになります。
 
 たんたんと、赤字と役員借入金をいつまでも続けていて、それで永久にしのげればいいのですが、
 相続税というハードルが待っています。
 役員借入金は、いわば、相続に時間セットされた時限爆弾のようなものなのです。

 そんな! 役員様達は、びっくりされていますが、でも、そうなるんです。

 とても多くの会社様に、特に資産会社様に、とてもよくあるパターンなのです。

 さあ、どうしましょう、というわけで、
 解決方法は、3通り。
 スケジューリングして進めましょう。

 小さなことから、大きなことまで、改善点は多々ありますが、
 大丈夫です。
 皆様が力を合わせて改善に向かってスタートを切ったんですから、大丈夫。

 これからは、我々が、会社の経営書類の読み方も、ひとつひとつご指導申し上げますので、
 大丈夫。

 次回から、月々の月次経理の中で、解決を図っていきましょうね。

by expresstax | 2011-10-26 23:43 | 相続・贈与  

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