有料老人ホーム入居と相続税特定居住用宅地特例判決、そして夕焼け   

2011年 10月 20日

 老人ホームに入居した親が、そのホームで亡くなった場合、
 いつでも戻れるように残していた自宅敷地は、居住用宅地に該当して、 
 相続税の居住用宅地の減額の特例が適用できるか、という裁判の判決がでました。
 
 平成22年6月11日に東京国税不服審判所の裁決として、否認されていた事案について、
 相続人は、東京地裁に提訴していましたが、
 平成23年8月23日、東京地裁の判決で棄却、納税者敗訴となったことが報じられました。

 TAINSにもさっそく登載していただけるようです。
 これまで、この問題は、審判所には上がっていても、判決として出されたのは初めてではないでしょうか。

 判決の事件は、平成18年の開始相続ですので、現行法の特定居住用財産の特例とは異なり、
 被相続人が、相続開始直前に居住していただけで、200㎡まで5割減額できる制度の時代の話しです。

 結論としては、相続開始の直前において居住の用に供されていた宅地は、自宅ではなく老人ホームにあり、とし、そもそも相続財産は、居住用ではなかった、とされています。
 したがって、居住用としてはゼロ減額、ただし、居住用地として減額していた一部駐車場部分は、
 貸付用宅地として、5割減という処分です。

 老人ホームの問題は、今、どのご家庭でも、入居を選択するかどうかにかかわらず、
 親御様の高齢化に伴い必ず一度は検討する問題です。
 高齢化が、重度長期化してきている現在、家庭内介護は、物理的に限界があるからです。

 弊社でも、お客様の老人ホーム入居検討が起きた際には、こうした税の扱いについて、必ずご説明をするようにしています。
 
 昨年の平成22年4月以降は、この制度がさらに厳しくなっていますから、
 自宅が、居住用かどうかにより、8割減かゼロ減か、ですから、
 この有料老人ホーム入居以降は、自宅は居住用でなないとする取り扱いが一般化するならば、 
 影響は大きいでしょう。

 ただ、判決では、老人ホームに入居しても、しばしば自宅に帰っていた場合や、
 配偶者が自宅に残っているような場合についてまで、当然、言及していません。

 さらに、研究する必要のあるテーマです。

 ☆  ☆  ☆

 事務所からの夕焼けです。
 六本木周辺は、高層マンション建築ラッシュです。
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 バルコニーから南西方面。東京タワーの赤と夕焼けの赤と。
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by expresstax | 2011-10-20 23:57 | 相続・贈与

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