平成23年度切り出し税制改正法成立、そして1号買換え特例

 衆議院から参議院に回っていた平成23年度税制改正の切り出し法が
 昨日、参議院本会議を通過、成立しました。

 朝、お客様からのお電話で、「通りましたね!」開口一番に。
 気にしていただいていたのですね。

 先日の買換特例の延長をご質問くださったお客様です。

 譲渡が来年になってしまうと、特定資産買換の新9号が延長されない場合、
 特例適用できなくなってしまう。

 新9号とは、所有期間10年超の国内の土地・建物・構築物を譲渡して、
 国内の土地・建物・構築物・機械装置を取得した場合、
 譲渡益のおおむね8割を課税繰り延べできる制度です。
 要件は、これだけ。
 制限がゆるいので、使い勝手がとてもよかったのです。
 でも、この特例は、来年には使えなくなってしまうかもしれないのです。 

 ここから先は、もう粘りが肝心。
 その後、よく調べていただいたら、取得資産が、既成市街地外であることが判明。

 もちろん、新9号が延長されれば、地域関係なく適用できるんですが、
 そのリスクがとれない以上、他の号での適用をチェックしたところ、
 既成市街地内から外への1号買換えにヒットできることがわかりました。
 やった!

 そこで、この切り出し法では、1号買換えは平成26年3月まで延長が盛り込まれているので、
 これが成立すれば、イケルことになるのです。

 でも、ここで、また問題。
 
 1号買換えを適用するとして、先行取得する買換資産は、
 既成市街地等外の土地であることが必要なのですが、
 お客様から、さらにツッコミが入りました。

 「この既成市街地を規定する首都圏整備法って、けっこう変わってるんですね。」
 はい、その通りです。よくお調べです。
 既成市街地の対象は、かなり変更されてきています。

 であれば、買換資産の取得時点では、既成市街地外だとしても、
 譲渡後の特例適用申請時点では、既成市街地内に取り込まれていたら、アウトなんですか?

 いや、ごもっともな質問です。粘りますね。

 もちろん、既成市街地外から内に取り込まれるというのは、
 事業計画上はウェルカムなのですが、
 それで特例適用アウトになるのでは、とんでもないことです。

 でも、これには、ちゃんと、通達が用意されているんですね。
=============
租税特別措置法通達65の7(1)-11 土地等が買換資産に該当するかどうかの判定

 法人の取得した土地等が措置法第65条の7第1項の表の各号の下欄に規定する買換資産に該当するかどうかを判定する場合において、その取得した土地等が当該各号に規定する地域又は区域にあるかどうかは、その土地等を取得した時の現況による。

=============

 ね!
 OKですね。(^^)v

 仮に、取得時に既成市街地外で、
 その後、既成市街地に取り込まれても、適用OKです。

 既成市街地等以外であることの証明は、該当市町村長の証明をとり、
 取得事業年度終了の日から2月以内(上場会社など、申告期限を3ヶ月に延長している場合でも、必ず2月以内)に、
 「先行取得資産に係る買換えの特例の適用に関する届出書」を提出します。
 このときは、市町村長の証明を添付することまでは、要求されていません。

 でも、です。
 上記のように、取得時の現況で、地域判定をするのですから、
 買換資産取得時点で、先に証明書を取得しておくことです。

 そして、圧縮記帳を行う譲渡資産の譲渡事業年度の法人税確定申告書に、
 先行して取得していた証明書を添付するようにすれば安心です。

 これで、ビッグプロジェクトが動き出すことになりました。
 よかったですね!

 それにしても、お客様の粘り勝ちです。
 さすが、プロとは、こういうものだと、勉強させていただきました。
 
 ありがとうございました。
by expresstax | 2011-06-23 23:27 | 譲渡


税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


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