貸借対照表の謎の土地簿価、そして愛宕トンネルの桜

 法人化についてご相談にいらしたお客さま。

 今年提出したばかりの最新の確定申告書をお持ち下さいました。
 所得や収入・経費の状態を調べて、法人化したほうがよいのかの検討をするんです。

 一緒に拝見します。

 と、青色申告書の貸借対照表に、土地が計上されています。

 土地からお買いになっているんですね、とお尋ねすると、
 いや、土地は先祖からのもので、買った土地は1つもない、とのこと。

 ははん、もしや、固定資産税の課税標準で計上されているんでしょうか。

 時々、見かけるんですね。
 外部から取得したのではないのに、土地が計上されているケース。

 考えられるとしたら、
 年所得2千万円超の人は、
 「財産及び債務の明細書」を確定申告書に添付することになっています。(所得税法232条)

 そこには、事業用資産だけでなく、個人資産の全てを、計上することとされています。
 評価額は、わからない人が多いので、
 固定資産税の課税標準でもいいよ、とされているんですね。

 この財産債務の明細書と、貸借対照表の数字を、辻褄合わせしようとしたのか、
 理由はわかりませんが、時々、このような貸借対照表を見かけます。

 でも、損益計算書・貸借対照表は、複式簿記で計算作成します。
 その原則は、取得原価主義です。

 買ってもいない土地が計上されていたら、
 あとで、これは昔この値段で買ったのかも、とか、勘違いしてしまうかもしれません。

 アブナイです。

 お客さまは、首をひねります。
 それにしても、こんなに評価額が高いはずがないんだけど。。。

 ふうむ。

 もしや、これは税理士先生が、ずっとずっと昔、
 昭和バブルの時期にでも、当時の課税標準で計上して、
 それを、ずっと、転記転記で、毎年同額で繰り越してきたのかもしれません。

 いわば、過去のお化けのような数字です。

 これを機会に、来年の確定申告のときにでも、
 きちんと訂正していただきましょう、ということになりました。

 誤りを正すのに、憚る(はばかる)ことなかれ!です。
 よくお話しすれば、わかってくださいますよ。

 この時期は、ご資産やご事業の状況を、正しく整理整頓することが大切です。
 そうしてこそ、次にどのようにしたらいいのかが、見えてくるのです。

 がんばりましょうね。

 ☆  ☆  ☆

 愛宕トンネルです。
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 出世の石段を登るのを避けて、エレベータで上がると、
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 NHKの放送博物館前に出ます。みごとな彼岸桜です。
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by expresstax | 2011-04-06 23:18 | お客様

税理士飯塚美幸のひとことメッセージ


by expresstax